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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第九十三話

モンドグロッソ翌日。

「はぁ!?ドイツに残るぅ!?」

「更識もシルヴヴァインも動かなかったからな。
ドイツ軍に動いてもらった。無駄だったがな」

「あー…なんかゴメン」

今は、ホテルの一室を借りて、今後の予定を話していた。

この場には俺と姉さんと束さんと箒と刀奈とヴィッサリオンが居る。

円香? まだ目覚めてないからフィグネリアと柳韻さん達についてもらってる。

「それで?若は日本に帰るのか?」

「いや、ちょっとイギリス行ってくる」

「「「「は?」」」」

「昨晩、ファントムタスクのコンピュータに侵入。
父さんと母さんをころした奴の情報を見つけた」

「なんだと!?」

「だから、そいつ等を殺しに行く。
止めても無駄だよ。
奏の力を借りてでも行くから」

「奏とは誰だ?」

と箒が言った。

ふむ…ここに居るメンツにならいいか…

「奏、出てこい」

影から、スルリと幼女が出てくる。

血を飲ませてあるからだいたい五歳くらい。

「紹介するよ。彼女は織斑奏。
元々吸血鬼だったのを打ち負かして名前で縛ってある」

「よう、俺様はカナデ。
そこのウサギは既に知ってるだろうがな」

「吸血鬼…?」

と刀奈が目を丸くしていた。

「安心しろ。こいつは俺の血しか飲まん」

「そういうこった」

それだけ言うと、奏はまた影の中に入っていった。

「「「「「まてまてまてまて」」」」」

「んだよ皆して?」

「吸血鬼!?」

と姉さんが驚いた声をあげる。

「うん、そうだよ。
ちなみにオレも今はダンピールだよ」

今朝、昨日の後払い分を飲ませたからな。

パレード、ディキャスト。

今朝、起きて直ぐに展開したパレードを解除する。

「ほらね」

目の色が違うハズだ。

たぶん、紅か金。

「いっ君。自分の目は見た?」

「紅か金でしょ?」

すると箒がウカノミタマの量子格納庫から手鏡を取り出した。

それを受け取り………

「うそん」

金色の瞳、まぁ、それはいい。

問題は、瞳孔が黒のままであること。

そして…

虹彩に電子基盤のような紋様が浮かんでいる事。

「吸血鬼にコーディネーターにイノベイター!?
どんだけ属性盛るんだよ!?
それとも何か!?カミサマは俺を戦争の火種にでもする気か!?」

いや、まぁ、イノベイターにはその内なるだろうとは思っていたけど…

「戦争ですって?」

戦争というワードに刀奈が反応した。

「いや、まぁ、戦争は言い過ぎたな。
せいぜい俺が排斥される程度だ」

ガタン! と音を発て、姉さんが立ち上がった。

「一夏、どういう事か説明しろ」

えー…

「まず吸血鬼だ。人類の敵だ。
次にこの瞳だけど、これは、まぁ…なんて言うか……人類進化の可能性?」

「続けろ」

「GN粒子を多量に浴びた影響で、テロメアの劣化速度が減速したり、同族…同じ瞳を持つ物同士でテレパシーを使えたりする…
ね?排斥されるでしょ?」

「コーディネーターというのは?」

……………………

ふぅむ…………

「話せない」

「なに?」

「コーディネーターに関しては話せない。
この場では。
父さんと母さんに関する事だし、俺達…俺と姉さんと円香の出生に関わる事だ」

「コーディネーター?メシアじゃなくて?」

「刀奈、その話はするな」

「わかったわ…確かに、私達部外者が関わって良いことではなさそうね」

「更識は知っているのか?」

「ええ、昨年のモンドグロッソで簪ちゃんを助けてくれたときの『対価』の件ですから」

「そうか…あのときの…」

姉さんも納得が行ったようだ。

「話してくれるんだろうな?」

「ああ、部屋に戻ったら教えるよ、姉さん」

姉さんが、椅子に座り、腕を組む。

「それで?イギリスに行くのか?」

「うん。行くよ」

「………殺す為にか?」

「勿論。証拠も残さない完全犯罪を実現して見せるさ」

「そうか…私は止めん。
ただし、私もついていこう」

「邪魔だけはしないでね」

他のメンツも止めない。

「じゃぁ、決定。俺と姉さんはイギリスに行く。
シルヴヴァインは篠ノ之家の帰国を護衛。
刀奈、更識はどうする?」

「私もイギリスに行こうかしら。
それと……少なくともあと三人着いていきそうよ?」

刀奈が視線を向けた先は…箒と、束さんとヴィッサリオンだ。

「私も行こう」

「もちろん、私もいっ君の計画を手伝うよ」

「つー事は俺達も若と姫に着いていかないとな…」

どうやらこの場に居るメンツは全員イギリスに行くらしい。

「この人数なら移動はユーロスターになるわね。
ベルリンからフランクフルトまで行って、パリ経由ロンドン行きね」

「フランクフルトってベルリンと真反対じゃん…」

と言えば。

「どうせ一日かからないよ」

あっけらかんと束さんが言った。

まぁ…そうなんだけど…

「とりあえず一旦解散しようよ。
ちーちゃんはいっ君とよく話し合いなよ。
また、今日の夜、ホテルで集まろう」

そうして解散になって、俺と姉さんとヴィッサリオンは一昨日奏…スーサイドマスターと戦った後に束さんに運び込まれたホテルに向かった。




ホテル・フォルクヴァング

現在、束さんが泊まっているホテルに円香を寝かせ、フィグネリアをつけていた。

ノックするとフィグネリアが出てきた。

「若、ヴァナディース。眠り姫はまだ目覚めてない」

「そうか…」

するとエレンとリムが出て来た。

「いちかおねーちゃん!
おひめさまはおうじさまのちゅーでおきるんだよ!」

「わ、私も…そうおもいます…」

ジーザス…

「フィグネリア、ヴィッサリオン。
エレンとリムを連れて少し離れてくれ」

「わかったよ、若」

アルシャーヴィンファミリーが何処かへ行き、俺と姉さんが部屋に入る。

ベッドに寝かされている円香は規則正しい寝息をたて、未だ眠っている。

ツインのベッドの内、片方に円香が寝ているので、もう一つのベッドに二人で座る。

「さぁ…話をしようよ。
俺達三人の生まれの話を…」
 
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