【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです
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閑話 第一回地球連邦議会議事録
(議員諸氏議員席に着席後、議長席にゴップ氏が座り第一声を言う)
「これより、第一次地球連邦戦時議会の開会を宣言いたします。
はじめに、地球連邦暫定大統領、シェルビー・M・ペンウッドより挨拶を」
(議員起立の後ペンウッド暫定大統領が議場に入り拍手にて迎えられる)
「ありがとう。
諸君。ありがとう」
(拍手止む)
「まずはこの非常時において地球が一つになれた事を祝いたいと思います。
そして私は、ガミラスという星間国家による戦争で多くの地球市民を戦地に送なねばならない事を悲しみたいと思います。
私自身、この場に立つ事がおこがましい無能者であると自覚はしております。
それでも、この地位についた以上、この仕事は全うしなければならないと覚悟しております」
(間を置いて水を飲む)
「現在の地球の状況を今居る議員の皆様に、市民の皆様に包み隠さず話しましょう。
ガミラスによる地球侵攻作戦は、放浪者艦隊および、ブローグ・コモナリティという友好星間勢力との協力によって撃退し、現在はガミラスを銀河系から追い出すべく今も戦っております。
今回の連邦議会開会に伴い、これら両勢力からシャングリラ総領事およびKOS-MOS総領事の両名に来ていただいております」
(貴賓席よりシャングリラ総領事およびKOS-MOS総領事が立ち上がって議員諸氏から拍手を受ける)
「それだけではありません。
反ガミラス勢力はまだおり、今回モン・カラマリよりシルガル代表が、ボラー連邦よりボローズバジウド星系総督に起こしくださった。
ガミラスを敵としておられる両勢力の訪問を、同じガミラスを敵としている我々地球連邦は心より歓迎いたします」
(貴賓席よりシルガル代表およびボローズ総督が立ち上がって議員諸氏から拍手を受ける)
「議員および来賓の皆様、そして市民の皆様にこれからの事を語りましょう。
地球連邦という組織の事です。
我々は大統領制による民主主義国家として、フォン・ブラウン条約の発行に伴って生まれました。
その理由は対ガミラスとの戦争という不幸があるのですが、その為に戦争指導と民主主義というあまり折り合いの良くない課題を背負うことになります。
それに対して私達の答えは、戦争指導、つまり軍事と外交を大統領府が受持ち、内政を議会と首相という形に分けることでした。
このスタイルはあくまで戦時体制として用意されており、これが常態化する事は無く、それを望む場合は必ず議会の承認を受ける事を議員の皆様にお約束しましょう」
(間を置いて水を飲み、空になったグラスに水を注ぐ)
「既に対ガミラス戦は五年目に突入しました。
現在、新編された地球連邦軍の下で異星に派遣され戦っておる者達が百万人以上おります。
それでも戦争は続いており、同じように市民の皆様の生活も続けられております。
私がこの太陽系の盾となりガミラスの攻撃を防いでいる間、市民の生活を守る者を紹介いたしましょう。
地球連邦初代首相、ヨブ・トリューニヒト氏です」
(議員席よりヨブ・トリューニヒト氏が立ち上がり、皆の拍手を受ける)
「私の挨拶はこれぐらいにしましょう。
私がこの椅子を去るのは、ガミラスの進攻を退けてからになるでしょう。
それまで、私は私の持てる力を全て対ガミラス戦に捧げましょう。
それと同じように、議員諸君はその力を市民へ、地球防衛の為に使って頂けると嬉しい。
これにて私の挨拶を閉めさせていただきたい。
どうか我々の未来が良いものになりますように」
(万雷の拍手の後ペンウッド暫定大統領が議場を後にする。
ゴップ議長が木槌を叩き、第二声を告げる)
「次に、地球連邦首相、ヨブ・トリューニヒトより挨拶を」
(拍手の中トリューニヒト首相は登壇し手を掲げて拍手を止める)
「市民および議員諸君!
まずはこの場にて、地球連邦首相として一つの宣言をしよう。
私、ヨブ・トリューニヒトは私利私欲を持って、ペンウッド暫定大統領の戦争の邪魔をする事は無いと」
(議員の笑い声がおさまるまで少しの時間を要す)
「議員および市民諸君!
この地球連邦という組織は戦時下に作られた事もあっていろいろ無理がある作りになっています。
それでもこの組織がフォン・ブラウン条約の発行に伴って作られ承認されているのは、我々市民によって選ばれた議会という民意が背景にある事を忘れないで頂きたい。
我々の民意がこの生まれたての地球連邦という組織の正当性を支えている事を忘れないで頂きたい」
(少し間を取る)
「対ガミラスとの戦争はペンウッド暫定大統領が引き受けてくださる。
我々の仕事は、銃後で市民の生活を守ることです。
ガミラスとの戦争によって、皮肉な話ですが人類の行動範囲は飛躍的に拡大しました。
わずか数年前まで、我々は木星の開発の準備すら始めていなかった。
それが今や、太陽系から数十光年離れた名すら知らぬ星で我々地球市民が地球のためにガミラス相手に戦い血を流している。
彼らの貢献を忘れてはいけないのであります!!」
(トリューニヒト首相が演壇を叩く)
「我々の仕事は、彼ら兵士が安心して戦えるように、戦地から帰った彼らの日常がいつでも続けられるように維持・発展させてゆく事です。
今や地球の何処出身や月出身や火星出身等で区別をする必要がなくなったのです。
我々は地球連邦という一つの大きな家の仲間なのですから!!!」
(議員からの万雷の拍手が続き、ゴップ議長が何度か木槌を叩く)
「戦いましょう!
銃後で!!
そして勝ち取りましょう!
未来を!!
我々にはそれができるはずです!
フォン・ブラウン条約を成立させ、地球連邦という新たな時代を切り開いた私達なら!!!」
「静粛に!静粛に!!」
(トリューニヒト首相が登壇から降りても拍手がやまず、ゴップ議長が木槌を叩く)
「では、政府より提出した第一号議案を審議したい。
第一号議案。
ブローグ・コモナリティとの国交樹立の承認。
および通商条約と安全保障条約の締結について……」
後書き
シルガル スターウォーズのスピンオフから。
レジェンズ分類になったので、出てこないだろうという事でこっちに出す。
彼女の叔父にアクバー提督が居る。
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