魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第八十六話
第二回モンドグロッソ、七日目昼。
この三日間、姉さんは暮桜を使い、各部門で全ての敵を撃破していた。
そして、明日は決勝戦。
原作において、『織斑一夏』が誘拐される日だ。
俺は、不謹慎にも楽しみだった。
刀奈にもらったデータ。
もしかすると、それ以上の情報が手に入るかもしれない。
「とゆー訳です束さん」
「つまりわざと誘拐されて情報を得よう…って事?」
「うん」
「大丈夫なの?」
「俺は死にませんよ。いざとなればISも魔法もある」
「……わかった。だけど」
と束さんは俺を…いや、正確には俺と同化しているIScore0000を指差した。
「コアの位置はモニターさせてもらうよ」
「願ってもないことですよ」
昼食を束さんと食べた後は、いつぞやの面子でベルリンをブラついていた。
今回は楯無のジジィとアルシャーヴィン夫婦も一緒だ。
なお篠ノ之夫妻は夫婦水入らずでドイツ観光。
「おい保護者共。自分の子供の面倒くらい見やがれ」
と後ろを向くが…
「ボウズが振り回されてるのをみてるのは愉しいから却下だ」
「周辺警戒中でな。悪いがリムとエレンを頼む」
「旦那に同じく。あと若になついてるから安心さね」
「ジーザス…!」
すると袖がくいと引っ張られた。
「私達といるのは…いや…ですか?」
「そんな事は無いから安心しろリム。
お前は俺の癒しだよ」
「あらぁ?じゃぁ貴女の心労の理由は何なのかしらねぇ~」
「お前だよアバズレ」
「なっ…!アバっ…!?」
「自分の心に聞いてみれば?
刀奈おねーちゃん☆」
「うざい…! でもカワイイ…!」
「簪、お前の姉ちゃんどうにかならない?」
「一夏が可愛いのが悪い」
「ブルータス…!?」
「おぉ…?これがおりむー?猫耳…?」
「いちかおねーちゃんキレイだね…」
「うむ。先日知り合いが服を大量に持ってきてな…」
「そこぉ! 俺の女装写真で盛り上がるんじゃない!」
「箒さん。私にも一枚…」
「虚さぁん!?アンタがそっちいったらダメだろ!?」
と、まぁ、こんな感じである。
夜
「ヴィッサリオン、ジジィ話がある」
晩飯を食った後、ヴィッサリオンと楯無だけを連れてレストランを出る。
「若?」
とフィグネリアが俺に問いかける。
「フィグネリア、刀奈。箒達を連れて先に帰れ」
「…………ちゃんと戻ってくるんだろうねぇ?」
「勿論だ。アンタの旦那もちゃんと返すさ」
「そうかい」
「おい、一夏。
よもやまた…」
と箒が殺気を滲ませる。
「そうじゃねぇよ。俺等は別につけられちゃいない。
本当に、二人と話すだけだ。
だが、ベルリンにもその手の輩は居るだろう。
霊的防御は任せる」
「わかった」
二人と外に出て、パレードで変装する。
「じゃぁ、適当な酒場に入ろうか」
「っはー…すげぇな…それが魔法か?」
「ISでもおんなじ事できるけどね」
ちょうど向かいの通りに飲み屋が見えたので、そこへ入る。
ちょうど奥まった席が開いていたので、その席を選ぶ。
「三人。ビール一杯ずつとツマミを適当にお願い」
「かしこまりました~」
直ぐにビールが運ばれてきて、遅れてソーセージが運ばれてきた。
運ばれてきたビールを煽る。
「いやぁ…本場のビールを飲んでみたかったんだよねぇ」
「若…アンタまだ13だろ?」
「そう言いなさんな。いい飲みっぷりじゃねぇかボウズ。
お前さん日頃から飲んでやがるな?」
「あ、バレた? 姉さんには内緒ね」
「なんだ?尻に敷かれてるのか?」
「そこの元ロシア諜報員よかマシさ」
「なに…?」
楯無がヴィッサリオンをジロリと睨む。
「いやぁ、こいつとロシアンルーレットしたのが懐かしいよ。
そういやあのときのリボルバー今も持ってんの?」
と聞けば。
「ああ、ここにな」
と胸の辺りを叩いた。
ああ、確かにあの時のリボルバーだ。
「そう殺気を飛ばすなよ楯無。
簪を助ける時に使ったのはコイツの部下達だぞ」
「……………そう、だな」
楯無の殺気が消えた。
「さて、それじゃぁ詳しい話をしよう」
二人の雰囲気が一瞬で変わった。
「実は明日『織斑一夏』を誘拐する計画がある」
「「……」」
「そこで頼みたいのは………動くな」
「「は?」」
おー、二人が面白い顔してる…
すかさず開いた口にソーセージを突っ込んだ。
「楯無。俺の出自に関わる事でな。
誘拐を企んでるのはファントムタスク。
ここまで言えばわかるな?」
楯無はコクコクと首を動かした。
「ヴィッサリオン。シルヴヴァインの任務は引き続き箒の護衛だ。
俺の誘拐の一報が入っても取り合うな。
これは楯無も同じだ。
日本選手団にも知らせるないいな?」
「「おう」」
酒を飲んで、店を出ると10:30だった。
二人と別れて、一人ベルリンの夜道を歩く。
金。
裏路地の横を通りすがった時、視界の端に金色が煌めいた。
「?」
数歩引き返して裏路地を覗くと、少女…否、幼女が倒れていた。
その服は乱れていたが、質の良い物で、ストリートチルドレンでは無さそうだった。
こういう時、放って置けないあたり、俺は随分な御人好しだ。
彼女に駆け寄る。
「おい!おい!大丈夫か!おい!」
揺さぶっても、彼女は目を覚まさない。
緊急時なので、自分に課した『赤の他人にメティス・サイトを使わない』というルールを一時破棄。
俺が彼女のエイドスを覗こうとした時…
彼女が飛び起き、俺に襲いかかった。
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