魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第八十五話
ドイツ ホテル・ヴァルハラ2635号室
「……か、………ち…………一夏!」
「あ、あぁ、箒か…」
ベッドに腰かけていると、箒に呼ばれた。
「どうしたのだ一夏?飛行機から降りてから少しおかしいぞ?」
「あぁ、いや、大した事じゃぁないんだ。
本当に」
嘘だ。
アマノハゴロモが無ければ間違いなく取り乱していただろう。
俺と、姉さんが、デザインベイビー?
別に、俺はその人道性を問うてはいない。
父さんと母さんの向けてくれた愛を、少しも疑ってなどいない。
驚きはしたが、自分の出生に悩んでもいない。
悩みの種は………姉さんだ。
きっと、きっとこの事は姉さんには言わない方がいい。
父さんと母さんの死についても、亡国機業についても、ジャパン・ゲノミクスやプロジェクト・メシアの事すらも。
特に、モンドグロッソを控えた今は…
それに、俺達が造られた人間だと知られれば、間違いなく排斥されるだろう。
だから、この事は『なかった』。
更識に頼んだ事の結末は『不明』。
それで、いい。
それで、いいんだ。
刀奈にも、言っておこう。
だけど、そのままじゃ姉さんは父さんと母さんを恨んだままだ。
そうだな…もしも姉さんが引退する事があれば、その時に話そう。
あぁ…姉さんの引退と言えば2ndモンドグロッソでは誘拐事件が起きたはずだ。
姉さんには是非とも優勝してほしい。
だが、誘拐は亡国機業の仕業。
なら、何か掴めるかもしれない。
姉さんには、俺が誘拐されたと聞いても俺を追わないよう言っておこう。
あと、箒にも。
「箒。今回のモンドグロッソも大変な事になりそうだ。
だけど、俺を心配しないでいてくれ」
「また危険な事をするのか?」
「ああ、父さんと母さんに関して何かわかるかもしれない。
だから、俺の動きは無視していてくれ」
「…………………」
「大丈夫、お前から眼は離さないし、更識やシルヴヴァインがお前を護るさ」
ヴィッサリオン達は一日前にドイツ入りしていて、今もこのホテルにいる。
「私は、私はお前の心配をしているのだぞ?」
「大丈夫、俺は死なn…」
黙らされた。
唇で。
しかも押し倒されてる。
こういうのは暦さんがやりそうなことだけど…
箒はイタリア女? あ、胸のあるイケメンだからイタリア男でいいのか…
箒の唇が離れる。
「一夏。私は神原の時にも言ったぞ。
無限に甦るといえど、痛いのだろう?」
「ああ」
「なら、少しは自分の心配をしろ」
あぁ、また心配をかけてしまった…
「悪いな…心配ばっかりかけて…」
「心配くらい、させろ。
あと、何でもかんでも背負い込むな。
私はいつでもお前の話を聞く。
私に話せないなら、姉さん達に言うといい」
「ん…ありがと」
箒や、束さんにも、話さないといけないな…
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