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ジオン公国転生記

作者:正博
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第24話 マクロスフロンティア編

 バスターマシン1号、2号発進、続いてゲットマシン1、2、3発進、次々と発進していく艦載機達
 MS、スーパーロボット、リアル系ロボット色々な機体が、艦隊全周囲を囲む様に陣を組んだ。
 MSには各部隊のエース級パイロットが応援に駆けつけていた。

 旗艦ヤマト1番艦の水上機発進台から2機のキュベレイが現れた。
 キシリア姉とハマーン姉である。


 キシリア「フッ、私は震えているのか」
 ハマーン「それは仕方があるまい普段の役割が違うのだからな。後方で大局を見て駒を動かすのがキシリアの役目、私は前線で戦いながら駒を動かす。キシリアは余り前へ出ず中央付近で戦った方が良いな」
 キシリア「ハマーンお前はどうするのだ」
 ハマーン「私は今は1人の戦士なのだよ。それに優秀な護衛も付いているしな。プル隊準備は良いな」
 プルⅡ「はい、ハマーン様今日は思い切り楽しんでいいのでしょう」
 ハマーン「ああ、遠慮せず自由に楽しめ。ただし死ぬ事はまかりならん、良いな」
 プルⅡ「はい、ハマーン様。妹達お前達も楽しんで良いが死ぬな。損傷を受けたりしたら一旦下がれ良いな」
 プル隊「「「「「「「「「了解」」」」」」」」」

 20機の紫色のキュベレイMK-Ⅱ.

 ハマーン「キシリアお前も危機になったら呼ぶのだな。まあ呼ばずとも来るか『真紅の稲妻』は」
 キシリア「そうだな。震えが止まった、行くぞハマーン」
 ハマーン「ああ、行くか。キュベレイ思い切り行くぞ」

 22機のキュベレイは戦場へ出撃して行った。

 
 ジョニー「ふっ、今日はご自身で戦われるのですか。では今日は戦士では無く、騎士として戦いましょう」
 
 マッシュ「ガイア、今日の真紅の稲妻は本気モードだぜ」
 ガイア「そりゃそうさ、キシリア様ご自身が戦場に立たれる。我らも今日は遊びは無しだ」
 オルテガ「ユーリ様が15時間戦って底が見えんと言う事だ。本気で掛からんと我らとて飲み込まれる」

 今日は皆が本気モードだった。
 俺の話を聞いて、本気でやらないと危ないと、ジオンとして長い間戦ってきた経験が警告するのだ。
 そしてキシリア様が戦場に直接立たれる事で一層皆が本気になった。


 アルカディア号がデ・フォールドしてきて、皆は息をのんだ。
 アルカディア号はいつもは綺麗で優雅さがあった、だが今はその面影が無い程傷ついていた、
 15時間も無数のバジュラの大群と戦ってレベルを上げにくい艦が桁が読め無い程になってさえまだ底が見えないと言う。
 皆の意識が、本能が、初めてやらなければ、やられると全員が戦士になった。

 アルカディア号は後方へ下がって行った。

 キシリアが叫んだ。

 キシリア「見たかあれが真の戦士だ。だがその戦士をもってしてもまだ敵の数が読めぬと言う。皆の者来るぞ、敵は無数いく時間幾つの敵と戦うかも知れぬ。戦いの中傷付いた者は下がれ。邪魔になるからでは無い、傷を癒し再び戦場に立つ為だ死ぬ事はまかりならん。弟ユーリの様に戦いたい者はそれでも良いだが疲れたら休め回復したら戦場に又戻れば良い。今日の戦いはそう言う戦いだ」

 『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーー』

 戦場中が吠えた、キシリアの叫びに追従しただけでは無い、自身の心が吠えたのだ。


 そして遂に来た、無数のバジュラの大群が。
 誇張では無かった、本当に数が分からない、個体数がでは無い、群れの数が分からないのだ。

 そして始まった、いつ終わるが来るか予想もつかない戦いが。
 
 そしてそれは、遠くフロンティア船団にも戦いの始まりが忍び寄って来ていた。


 アルト「スカル4早乙女アルト、緊急事態発生、バジュラの大群が来襲する。全機のスクランブル発進を、繰り返す、バジュラの大群だ」
 ジェフリー「こちらジェフリー、バジュラの大群とはどれぐらいの規模かね」
 アルト「スカル4分かりません。ガリア4にバジュラの巣があり、そこから計測不能な数のバジュラが。ともかく映像を送ります」
 ジェフリー「うおお! これはSMS全機スクランブル体制。非番の隊員も呼び戻せ」
 アルト「スカル4より艦長に具申します。反応弾の使用許可を」
 ジェフリー「それは統合政府の許可がいる。ともかく統合軍と政府に映像を送れ」
 アルト「スカル4より艦長へ、もう1つお願いがガリア4に援軍を出して頂けないでしょうか」
 オズマ「オズマだ。アルト援軍はとても無理だ」
 ジェフリー「アルト君何故援軍が必要なのかね」
 アルト「ユーリが1人で戦っているんです。俺達を逃がしフロンティア船団に危機を知らせる為に、自分はフォールド出来ないから俺達に知らせて来いとたった1人でこの大群と戦っているんです」
 ジェフリー「ユーリ君とはジオンの」
 シェリル「私からもお願いします。ユーリを助けて!」
 ジェフリー「シェリル・ノーム何故君が。ともかく急ぎ統合軍へ行って来る」

 新統合軍も映像を見せられ緊急体制を引いた。
 そしてグラス大統領の指示により、反応弾の使用が認可された。
 ただ、援軍の件は却下された。
 どのみち援軍は叶わなかったろう、何故なら先にバジュラの大群が来襲したから。




 ジオン兵「グレートブーメラン」
 ジオン兵「反重力ストーム」

 グレンダイザーとグレンダイザーが母艦級を1隻沈めた。

 ジオン兵「ハイパーオーラ斬りだぁ」
 ジオン兵「バスターランチャー撃つ」

 ビルバインが母艦級を切り裂き、エルガイムMK-Ⅱが止めを刺した。

 ジオン兵「スーパーイナズマキィーックー」
 ジオン兵「ゴットアロー乱れ撃ち」

 ガンバスターとライディーンがバジュラの群れを消していく。


 キシリア「ファンネル」

 キシリアのキュベレイがバジュラを倒していく、その時背後から1匹近寄っていた。

 キシリア「しまった!」

 しかし近づいていたバジュラが突然爆発した。
 その後ろには、ロケットランチャーから白煙をたなびかせた真紅のゲルググがいた
 ユーニコンエンブレムの真紅の稲妻ジョニーライデンであった。

 ジョニー「キシリア様。お怪我は?」
 キシリア「ジョニーか、助かった。怪我はしておらん」
 ジョニー「背後はお任せを。貴方様は前だけを向いていてください」
 キシリア「分かった。背中はそちに預ける」


 既に戦闘開始から5時間が過ぎようとしていたが群れの数が減った様には見えなかった。

 キシリア「ユーリめ。1人と1隻でこの大群と15時間も戦っておったのか。どちらが化け物か分からんな」
 ハマーン「同感だな」
 キシリア「左腕をやられたのか」
 ハマーン「たいした事は無い。いつまで続くか分からんのでな1度休憩よ。貴様も休め」
 キシリア「そうだな、そうするか。ジョニー貴様も1度休め。皆も交代で休みを取れ。この戦いまだまだこれからと覚悟せよ」



 その頃、俺はジオンに戻りアルカディア号の修理と機体の整備を頼み、ギレン兄に援軍の手配を任せて爆睡していた、次の戦いに備える為に。
 ギレンは爆睡するユーリを見ながら考えていた、頼まれた2か所の援軍の編成を。

 ギレン「サスロに後を任せ、ドズルをキシリアへ、フロンティア船団には私が行こう」

 ギレンは楽しそうに笑っていた。




 アルト「くそう! まだ来るのか。早くしないとユーリが」
 オズマ「焦るなスカル4。心配無い、あいつの兄弟達が救援に向かっているかもしれん」
 ミハエル「もう諦めろ。第一フロンティア船団を見捨てるのか」


 フロンティア船団にバジュラが来襲してきて既に7時間が経過していた。
 当初は反応弾の使用で優勢だったが、反応弾が尽きると劣勢に立たされた。
 やはり、新統合軍の練度ではバジュラの相手にならずSMSが主力になった。
 しかし7時間である。
 もはや新統合軍は邪魔でしかなく、その穴埋めをせねばならない、補給もせねばならない。
 疲労がたまりSMSも限界が見え始めている。

 ルカ「隊長もはや限界です」
 オズマ「諦めるな! 俺達が諦めたらそれこそ終わりだ」
 ???『その通りだ』
 オズマ「誰だっ!」
 ???『援軍だよ』

 その時、バジュラを跳ね飛ばしながら、青い飛行機が飛んできた。
 その大きさはバトルフロンティアより大きかった。

 ???『出撃せよ!』

 青い飛行機の先端、両翼端、後部が開き、MS、スーパーロボット等が続々と発進してきた。
 オズマがその正体に気付いた。

 オズマ「ジオンだ! ジオンの援軍だ」
 ジェフリー「オズマ君、本当にジオンなのだな」
 オズマ「ええ、艦長ジオンです」
 アルト「ジオン? ジオンならガリア4で戦っているユーリへ、ユーリへ援軍を!」
 ギレン「愚弟への心配痛み入る。しかし愚弟は既にジオンへ帰国し爆睡中だ。よって心配無用だ」
 アルト「ガリア4からどうやって?」
 ギレン「そうかアルト君と言ったな、愚弟は1隻艦を同行させておったのだよ」
 アルト「あいつ、艦なんて一言も」
 ギレン「貴殿には私が詫びよう。しかし貴殿達の為なのは事実だ。それが証拠に貴殿達の時間を稼ぐ為艦と共に15時間戦ったそうだ」
 アルト「15時間も1隻と1人で化け物か、あいつ」
 ギレン「では私も戦うとするか、少し減らすか。暫く前へ出ないでもらいたい。大技を少しやるのでな『科学忍法・火の鳥』」

 ギレンの掛け声と共に青い飛行機の速度が上がり、やがて炎を纏った鳥、火の鳥となった。
 火の鳥はバジュラの大群に突っ込みバジュラの大群を炎焼き尽くしていった。
 バジュラの大群の4割程が消滅した。

 アルト「すげー! ユーリも化け物だが兄貴は更に化け物だな」
 オズマ「スカル4.同感だが口に出すな不敬罪になるぞ」
 ギレン「これで多少は減ったであろう。さあ、反撃と行こうか」
 ユーリ「ギレン兄! 『ゴッドフェニックス』の件は帰ってから聞くとして反撃開始」
 ギレン「ユーリ! お前いつの間に乗り込んだ」
 ユーリ「俺の事を見に来た時には復調してた。それで何かあるなと後を付けたら発着場の地下からこんな巨大な物が上がってきて、これがギレン兄の隠し玉だと気付き皆の間に紛れ込みました」
 ギレン「ふふ、もっと後になって見せるつもりだったのだがな」
 アルト「ユーリ、ユーリ! お前心配したんだぞ」
 ユーリ「ようアルト。心配なんて嬉しい事言ってくれて」
 オズマ「ユーリ、1人で無茶しやがって」
 ユーリ「オズマ、おひさ。暫くみんな休んでいな。今日は全員本気モードだから」
 オズマ「本気って、この前の」
 ユーリ「あれはお遊び。まあ見てな、本気モードのジオンをだいたいこの程度で弱音を吐くなよ。こいつらただのはぐれた群れだぜ、本隊はうちで押さえてる。アルトは見たよな群れの本隊」
 アルト「ああ、物凄い迫力だった」
 オズマ「ちょっと待て、お前等これだけバジュラがいて本隊じゃ無い? はぐれだあ、いったい本隊手のが想像もつかん。しかもそんなのと1人と1隻で15時間戦ったお前人間か」
 ユーリ「まあまあ、あっルカ本隊と戦ってる位置転送したから、なんとかクオーツの取り放題だよ」
 ルカ「フォールドクオーツありがとう、助かるよ」

 ユーリ「ほんじゃ行きますかって、もう群れがだいぶ減ったなもういいか。ギレン兄、本隊へ誰応援に行かせたの?」
 ギレン「ドズルだ」
 ユーリ「ギレン兄でしょう。ネオグランゾンなんて渡したのは、使い方教えての知らないよ。『縮退砲』を変な場所で撃っても」
 ギレン「知らんな」

 その時頭のノイズが走った。

 ユーリ「オズマ! オズマ!! マクロスを反対側へ向けろ急げ」
 オズマ「ユーリ、こんな時に冗談を」
 ユーリ「違う! マクロスの後ろにラスボスがデ・フォールドする急げ」
 オズマ「・・・スカルリーダーよりマクロスへ、巨大なバジュラが後方に現れるとジオンよりの通信が入った」
 ジェフリー「本当かね」
 オズマ「艦長。ユーリの感覚は本物です」
 ユーリ「艦長、マクロスぶっ壊さたくなきゃ、今すぐマクロスは反転させろ!!」
 ジェフリー「・・・ボビー、クオーター急速反転、バトル・フロンティアの背後に付けろ」
 ボビー「アイ、アイ、キャプテン。おりゃあ」
 
 さっきよりさらに大きなノイズが走った。

 ユーリ「艦長、来るぞ!!」
 モニカ「艦長!、デ・フォールド反応正面大きい」
 ジェフリー「ボビー、マクロスアタック準備」
 ボビー「アイ、アイ」
 モニカ「デ・フォールド来ます」
 ジェフリー「マクロスアタック」
 ボビー「死にさらせえ!!おうりゃー」

 クオーターの前に準バジュラ・クィーンがデ・フォールドした。
 瞬間、艦長の声一閃、操舵手ボビーがマクロスアタックを敢行し見事クィーンを貫く。
 そして貫いたクオーターの腕からデストロイドが多数出現、クイーンの内部を攻撃、クオーターが貫いた腕を元に戻すと同時に準バジュラ・クィーンは爆散した。


 ギレン「終わったな、バジュラも粗方片付いた、キシリア達の所へ行くぞ。全機収容急げ!」

 ギレンは通信チャンネルを切り替えると

 ギレン「後は、そちらで対処可能でしょう。こちらは本隊が気がかりなのでここで撤収させて頂く」
 ユーリ「じゃねー」

 ギレンは全機収容を終えると、急いでフォールドに入った。


 ユーリ「ギレン兄、クイーンも倒したし向こうでもバジュラ逃げ散っているんじゃないかな」
 ギレン「そうだといいのだがな。クイーンがはぐれた何て考えられるか」
 ユーリ「まさか、巣別れ?」
 ギレン「それが気掛かりでな」


 
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