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ジオン公国転生記

作者:正博
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第23話 マクロスフロンティア編

 救援から帰って来たキシリア姉は、すごく上機嫌でレウルーラ等の既存艦の全てを宇宙戦艦ヤマトに変更する様に、ギレン兄に進言していた。

 キシリア「ギレン兄上。惑星を消し去る戦艦があれば、連邦艦隊など赤子も同然ぜひ増産の許可を」
 ギレン「キシリア、既存艦とヤマト10隻入れ替えなら許そう。言っておくがここまでが譲歩の限度だ」
 キシリア「ありがとうございます、兄上。では早速増産の手配をせねば、それでは失礼します」

 キシリア姉は上機嫌でギレン兄の執務室から出て行った。

 ユーリ「キシリア姉、ヤマトだけでは勝てんのよね。まあ色物部隊を運ぶのに必要だからね」
 ギレン「色物部隊と言うな。ただでさえ部隊長達が「自分の部隊を把握出来ません」と泣きついて来ているのに」
 ユーリ「無理でしょう。俺だって知らない機体とかあるのに。特にスーパーロボットは知らない機体が多いので、1機ずつ機体の事を聞いて回ってるのに」
 ギレン「ほう、それは感心だな」
 ユーリ「合体ロボットはコロニー内合体禁止にしたよ」
 ギレン「ほう。何故だ、ユーリ?」
 ユーリ「合体させたらコロニーに穴が開くよ。何あれ、体重550tふざけんな、お前等の体重がコロニーの敵だって言いたいよ」


 暫くして漸くフロンティア船団の補給が完了した。
 ユーリはSMSのメンバーと別れの挨拶をしていた。

 オズマ「ユーリ、色々世話になった」
 ユーリ「らしくないね、オズマ隊長」
 アルト「もう無茶して又怪我とかするなよ」
 ユーリ「そう言うアルトは、シェリルとの仲ばれないようにね」
 アルト「馬鹿、別にあいつとは何も無い」
 ユーリ「ルカはナナセって子だっけ。良い仲になれるといいね」
 ルカ「それは、頑張るつもりだけど・・・」
 ユーリ「それにしても、ミハエルは冷たいな」
 オズマ「仕方が無かったんだ。今日はあいつがスクランブル要員だからな」
 ユーリ「ルカ、LAIの人達に宜しく言っといて」
 ルカ「えっ、なんで?」
 ユーリ「ルカの友達と自分の身分を言ったら、色々と案内してくれたから」
 ルカ「ああーっ、又記憶とかで色々と盗んだんでしょう?」
 ユーリ「別に! ただDMEとか」
 ルカ「やられた」
 オズマ「おーい、そろそろ行くぞ時間だ。じゃなユーリ元気でやれよ」
 アルト「ユーリ、本当にありがとな」
 ルカ「ユーリ君元気で」
 ユーリ「みんなー、又逢えたらよろしく!」

 ギレン兄もグラス大統領と色々挨拶をしてた様だ。

 ギレン「少し寂しくなるな」
 ユーリ「ほんの少しだけね。ギレン兄どこまで進んでいるの?」
 ギレン「何がだ」
 ユーリ「またまた、とぼけちゃって。マクロスの船団航法とか色々情報を盗んだ事、そしてもう工事が進めている事。ジオン公国船団の完成はいつ?」
 ギレン「1週間後だ」


 ギレン兄の執務室で俺はギレン兄と話をしていた。

 ユーリ「どうするの、そろそろ又別の世界へ飛ぶ?」
 ギレン「いやまだだ、この世界に居る筈の『神の転生者』を倒していない」
 ユーリ「見当は付いてるの?」
 ギレン「お前もな」

 『グレイス・オコナー!!』

 ギレン「バジュラ・クィーンを完全に乗っ取り、この世界を奴の物にしたら奴の勝ちだろう」
 ユーリ「『神の転生者』はどうもシナリオを、自分用に書き変えたい様だね。させないけどね」

 2人は、いやジオンの血は負けるのが嫌いである様だ。
 こうして初めての『神の転生者』との戦いが始まった。
 1週間後、全コロニーと衛星を連結した『ジオン公国機動船団』は、フロンティア船団の後を追い、フォールドに突入した。



 その頃、フロンティア船団では様々な事件が相次いで起きていた。

 惑星ガリア4のゼントラーディ基地での1部兵士の反乱騒動事件。
 シェリル・ノームの生ライブを見せないと、1部の兵士が反乱を起こすと言い出したのである。
 その為シェリルを乗せたシャトルと、護衛としてアルトがガリア4に向った。


 そのはるか後方にアルト達を追って、1隻の艦が追尾していた。

 ユーリ「艦長。行先は分かっているから、アルト達に見つから無い様にね」
 艦長「ハッ、ユーリ様。アルカディア号対象ともう少し距離をとれ」

 30代ぐらいの男が宇宙海賊のコスプレをして指揮を執っていた。
 ユーリ達はガリア4で何が起こるのか知っているので、見物がてらある事を邪魔しに来たのである。
 つまり、グレイスが起こすDMEの起動を、阻止しに来たのである。


 ガリア4に着いたシェリル達一行は、予定通りシェリルがV型感染症を発症、ライブが出来なくなり兵士達の暴動発生、一行は監禁された。
 ここから先はアルトの活躍とランカの初ライブがあるので、艦長に頼んで衛星軌道から録画を頼んで俺はガリア4に降りた。
 DMEの設置場所は分かっているので先回り、ありました。
 LAIで構造は把握済みなのでコンソール画面から起動規模を惑星単位から30cmに変更した。
 これで起動してもDME自身を吸い込んで惑星には被害が及ばない様になった。
 暫く待っていると、来たグレイス・オコナーが。

 グレイス「さよならシェリル。貴方との生活それなりに楽しかったわ。でも私は見つけた『リトル・クィーン』をだから、貴方とはここでお別れバイバイ」
 ユーリ「うんうん、それじゃあ又ねグレイス」
 グレイス「誰っ! 貴方はジオンの、何故此処に居るの?」
 ユーリ「ジオン公国第5王子ユーリ・ザビでーす。改めて宜しく『神の転生者』さん」
 グレイス「そう貴方が魔王の転生者」
 ユーリ「チッチッチッ。『大』が抜けてるよ。ちゃんと『大魔王の転生者』と呼ぶ事」
 グレイス「うふ、そうね思い出せたら、ちゃんと読んであげる。でも呼ぶ事は無いでしょう」
 ユーリ「どうしてかなぁ?」
 グレイス「貴方がこの星で死ぬからよ、お馬鹿さん」

 そう言って、DMEの起動スイッチを押した。

 グレイス「うふふふ、あっはははは。勝った、魔王の転生者に。これでこの世界は私の物だ!」
 ユーリ「だ・か・ら。何度も言わせないで『大魔王の転生者』、うるさいんだからね『大』抜いて呼ぶと」
 グレイス「そうね。最後だから呼んであげるわ『お馬鹿な大魔王の転生者さん』死んだら大魔王様に宜しく」


 『ピン・ブゥゥゥウウウウウウウウウ』

 DMEが起動し機械の振動音が響き始め、空間反転が起こり始めた。
 風邪が巻き起こりDMEに吸い込まれ出した。
 グレイスはDMEの起動状態を確認すると、風に乗り空高く飛んだ。

 グレイス「さようなら、ユーリ。お友達と一緒だから寂しくないわね。うふふふ、あっはははは」
 ユーリ「バイバイ、またね。グレイスさん」

 グレイスは空高くなり見えなくなった。
 上空できっとランカの実の兄ブレラが操縦するVF-27に乗り込み逃げたのであろう。

 ユーリ「馬鹿はお前だ、グレイス」

 俺はペンダントでグレイス達にガリア4が消えてゆく幻を見せる様に願った。


 ゼントラーディ人の反乱はアルトとランカの活躍で終息した。

 さて後は、アルト達が見つけるマクロス級4番艦グローバルに巣食うバジュラの大群の始末か。
 今回もキシリア姉がハマーン姉を連れて待機している。
 宇宙戦艦ヤマトも5隻引き連れ、色物いやいや艦載機満載でいるから大丈夫だろう。
 今回は俺も参加するだってね、俺ってまだレベル1何だよ。

 さて取り敢えずはアルト達がフォールドするまで援護しよう。
 決して早くレベルアップをしたい訳では無い、友情そうアルト達との友情の為に身を粉にしてがんばるのだ。
 アルト達がマクロスに入って2時間程すると、バジュラ達が騒ぎ始めた。
 その中をアルトのバルキリーが突っ切った、始まった。

 アルト「シェリル大丈夫か?」
 シェリル「ええ、私は大丈夫」
 アルト「くそう! バジュラの巣だったんだ。逃げるぞ」
 シェリル「でもアルト! グレイスがまだ」
 アルト「グレイスなら、ゼントラーディ基地に居る。安全だ」
 
 その時、シェリルが気付いた。

 シェリル「ねえ、アルト」
 アルト「何だ? 逃げるのに手いっぱいで何かあったのか」
 シェリル「あったって言うか、いるって言うか、右見て」
 アルト「何がいるって言うんだよ。えっ、MSなんでこんな所に!」

 そのMSから通信が入った。

 ユーリ「2人共おひさー。ぐふっ遂に2人でハネムーンいやーやるね。ア・ル・ト」
 アルト「ユーリ何でって、馬鹿そんな事言ってる場合じゃねぇ。後ろ、後ろを見ろ!」
 ユーリ「後ろ後ろって、何だ、ただのバジュラの大群じゃん、でそれがなーに?」
 アルト「お前なぁ、こっちは必至で逃げてるのに」

 俺は機体を反転させた。

 ユーリ「そんじゃあ、仕方が無い。『ファングドラグーン・フル・バースト』 切り裂けぇ」

 ストライクフリーダムの手足のカバーが開き計36本のユーリ製作のファング機能付きドラグーンが発射され、バジュラの大群に襲い掛かり、ビームを放ったり、ファングの様に切り裂いたりと暴れまくり、200はいた大群を殲滅した。
 
 ユーリ「よし! 時間を稼ぐからアルト達は、フロンティア船団に伝えに戻りな」
 アルト「お前はどうするんだよ。奴等あんな物じゃないぞ。それに母艦級よりでかいのもいた」
 ユーリ「それじゃあ余計に離れられないね。この星に居る人も危険だし、フロンティア船団も狙われる」
 アルト「それじゃあ、俺も」
 ユーリ「アルトは馬鹿? 彼女はどうするの。フロンティア船団には誰が伝えるの」
 アルト「でも」
 ユーリ「この機体にはフォールド機能は無いんだよ。衛星軌道上にあったフォールドブースターあれってアルトのでしょ。じゃあ決まりだね。第2陣が来る前に消えてくれない。邪魔」
 アルト「ユーリ・・・・」
 シェリル「アルト! 急いで戻りましょう。何をぐずぐずしてるの、戻って援軍を頼むの」
 アルト「援軍? そうか援軍。ユーリ耐えてくれ、援軍を連れて戻って来る、シェリル行くぞ」

 アルトは急ぎフォールドブースターまでたどり着き、フロンティア船団にフォールドした。


 ユーリ「さてとアルトには悪いが邪魔者はいなくなり、獲物は鈴なりさっきのでレベルも232あっ忘れるとこだった。アルカディア号こちらユーリ獲物は狩り放題おまけにラスボスあり。楽しめるとこまで楽しんだらキシリア姉の所にフォールドだ。流石に殲滅は無理だ。分かったらやるぞ」
 艦長「アルカディア号、オールフリーコンバット。パルサーカノンはでかいのを狙え。行くぞ」

 俺達は第2陣のバジュラの大群に襲い掛かった。
 アルカディア号は母艦級を狙いながら群れの中へ突っ込んだ。


 戦闘開始から15時間が過ぎた。
 ストライクフリーダムは無傷であるが、残念ながら俺がもう限界であった。
 レベルは既に桁が多すぎて見る気になれん、ここらが引き際か。
 アルカディア号は無数の傷を負っていた、こちらは乗員はまだまだ元気であった。

 ユーリ「はあ、はあ、はあ、ア、アルカディア号こちらユーリ。そちらはどうだ」
 艦長「艦が中破と言うところです。どうでしょここらで引き上げては?」
 ユーリ「賛成だ。俺がガス欠で限界だ。ただしマクロスの下のラスボスを連れで行くからでかいので怒らせてくれ。食いついたら俺を収容してキシリア姉の所へフォールドだ」
 艦長「マクロスですね。パルサーカノン、マクロスに連続砲撃、ラスボスが出て来たらもう一発撃ち込んで食いつかせる。それと同時にユーリ様を回収。フォールドでキシリア様の艦隊へ逃げ込め」

 アルカディア号からマクロスに3連射するとマクロスが崩壊し、ラスボスが出て来た。
 再度、今度はラスボスに直撃を食らわせたら食いついて来た。
 俺は、アルカディア号に回収されると同時に艦がフォールドに入った。


 ユーリ「はあ、はあ、はあ、こちら、はあ、はあ、はあ、ユーリキシリア艦隊、聞こえるか、はあ、はあ、はあ、はあ、」
 キシリア「こちらキシリア、どうしたユーリ、えらく息が上がっておるが、怪我などしておらんだろうな」
 ユーリ「ガス欠なだけです」
 キシリア「それで敵の数はどの程度だ」
 ユーリ「はあ、はっきり言って不明。15時間俺とアルカディア号でやっても底が見えず」
 キシリア「15時間! お前また無茶をしましたね」
 ユーリ「そんな事より艦載機は準備出来てる」
 キシリア「そんな物より波動砲さえあれば」
 ユーリ「それじゃあ、ダメだ今からでいい艦載機を出すんだ」
 キシリア「波動砲さえあれば」
 ユーリ「いい加減にしろ!! 波動砲は動いてる敵に撃てる、後ろは、連続で撃てる、答えて、キシリア姉」
 キシリア「・・・・出来んだろうな」
 ユーリ「ギレン兄が10隻許可したのは波動砲の威力じゃあ無い。防御力と艦載機運搬用としてだ。確かに波動砲は強力だよでもね、チャージがいる。撃った後すぐには動けない。とても危険な状態が続くんだ。だからそれをカバーする為に艦載機を積むんだ」
 キシリア「弟に諭されるとはな。許せユーリ。ただちに艦載機を発進させよ」


 
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