ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

新たなカードを手にハイメに挑むミライ
序盤から得意の連続攻撃で攻めてくるハイメに苦戦を強いられてしまう
それでもあきらめずチャンスを待ち続ける
そして今更なる力が解放される 

ミライがクリティカルトリガーを引いたことで戦場の歌姫 メラニアとマインドアイ・セイラーの2枚がダメージゾーンに置かれた
「ターンエンド」
「スタンドアンドドロー、ケルピーライダー ニキタスにライド！更にタイダル・アサルトをコール」

Turn:29 究極の力

タイダルの振るった光剣がクロノエトス・ジャッカルを切り裂く
【スチームブレス・ドラゴン】トリガーなし
「タイダルはスキルでスタンド、パワーマイナス5000、ミトロスのブーストでもう一度アタック」
「それもノーガード、ダメージチェック」
【スチームスカラー ジジ】トリガーなし
「ヴァンガード、ケルピーライダー ニキタスでクロノエトス・ジャッカルにアタック」
「ガード」
向かってきたニキタスの前に立ちはだかるクロノボレー・ラビット
「ドライブチェック」
【ケルピーライダー ニッキー】トリガーなし

「（アクアフォース得意の連続攻撃………こんな序盤から一気に勝負にかけてくるなんて、さすがね、ハイメ）」
アクアフォースが得意とするのは回数を重ねた連続攻撃
たった1枚のカードでミライに追いついてしまった

「クロノクロウ・モンキーでタイダル・アサルトにアタック」
クロノクロウの爪で切り裂かれ退却するタイダル・アサルト
「クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノビート・バッファローでヴァンガードにアタック、ドライブチェック」
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
ニキタスに突撃するクロノビート
【ケルピーライダー ミトロス】クリティカルトリガー
大きく吹っ飛ばされたニキタスはなんとか体勢を立て直す
「（クロノジェットか………アミーゴと一緒に戦ってきた分身が、ミライにしっかり引き継がれている………）」
手札の1枚、嵐を超える者 サヴァスを見つめるハイメ
このカードもミライのクロノジェットと同様大切な人から引き継がれたカード
そしていずれは………
「ライド！嵐を超える者 サヴァス！双弾の水将 クレタスをコール、サヴァスでヴァンガードにアタック」
ケルピーにまたがりクロノビートに向かっていくサヴァス
距離が近づくと手に持った剣を掲げる
「ドライブチェック！」
【戦場の歌姫 メラニア】トリガーなし
【士官候補生 イオアネス】ヒールトリガー
「ダメージ回復、パワーはクレタスへ！はっ！」
手綱を引くとクロノビートに勢いよく剣を振り下ろすサヴァス
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
「クレタス！」
クレタスが手に持った銃を構える
ミライは手札を確認するが
「（ダメ、トリガーが出てもシールドが足りない）」
クレタスの放った弾丸を浴びるクロノビート
【クロノエトス・ジャッカル】トリガーなし

「やっぱりハイメは強い………5ターン終わってダメージが4対2、このままだとミライはダメージの多い状態でアクアフォースの連続攻撃を耐えていかなきゃいけない」
アクアフォースの連続攻撃は回数を重ねるだけではない
一発一発が強力な効果を呼ぶ
そう、激しい波のように

「駆け抜けろ！共に進む新たな世界！クロノジェット・ドラゴン・G！」
ライドしたミライは手札のカードを確認する
「アクアフォースの連続攻撃に対抗するなら………ストライドジェネレーション！超刻獣 スプリット・ペガサス！ストライドスキル」
手札から新たなクロノクロウ・モンキーをコールしクロノ・ドランが時空の穴に飛び込む
「スチームメイデン メスキア、スキルでスプリット・ペガサスをパワーアップ、1枚ドロー、クロノクロウ・モンキーのカウンターブラスト！パワー+5000！スプリット・ペガサスのスキルでファンロンを表にしてスキル発動、元からいたクロノクロウをデッキに戻し、クロノエトス・ジャッカルを2体コール」
一気に盤面を並べるミライ
アクアフォースの連続攻撃に対抗すべくタイムリープとスキルの活用でユニットを揃えてきた
「ジャッカルでアタック」
クロノエトス・ジャッカルの振り下ろした杖がサヴァスに襲い掛かる
【戦場の歌姫 アデライード】トリガーなし
「スプリット・ペガサスでヴァンガードにアタック」
「ジェネレーションガード！天水護将 フィロテア！スキルでシールド+5000！」
スプリット・ペガサスの放った一斉射撃をフィロテアが受け止める
「さらにスーパーソニック・セイラーでガード！」

「トリプルトリガーでない限り攻撃は通らない、そしてハイメの狙いはおそらく、それだじゃない」
ここで2枚も切らなくてもハイメはダメージ3、ダブルクリティカルでない限り敗北はない
確かにミライのデッキはクリティカル優先の構築ではあるが狙いはダメージではなく

「トリプルドライブ」
【時を刻む乙女 ウルル】ヒールトリガー
「ゲット、ダメージ回復、パワーはクロノクロウに」
【ディレイドブレイザー・ドラゴン】トリガーなし
【ラッキーポッド・ドラコキッド】ドロートリガー
「ゲット、これもクロノクロウにパワー」
パワーが最大限に高まったクロノクロウが両腕を勢いよく振り上げサヴァスに向かっていく
鋭い爪でサヴァスが切り裂かれる
【スーパーソニック・セイラー】クリティカルトリガー
「ターン終了、メスキアは山札へ」
「今度は俺の番だ、進め！我が導く運命の航路！ストライドジェネレーション！嵐を統べる者 コマンダー・サヴァス！」
ストライドしたコマンダー・サヴァスの登場に身構えるミライ
「戦場の歌姫 メラニアと嵐を超える者 サヴァスをコール、コマンダー・サヴァスのスキルでクレタスのパワーを+5000、後列からのアタックを可能にする、ミトロスと位置を交換」
このままでは攻撃できないミトロスが前列に残ってしまう
確かに後列からアタックできるのは大きいが………無理に移動する必要があるのだろうか
「（ミスプレイ………いや、ハイメさんがそんなことするはずがない）」
「まずはクレタスでアタック」
「ラッシュ・ボアでガード」
「タイダルでヴァンガードにアタック」
「ラッキーポッドとヒストリーメーカーでガード」
続けざまにリアガードの攻撃をガードしていくミライ
無理をせずヴァンガードをノーガードするつもりなのだろう
「タイダルをスタンドしてパワーは-5000、コマンダー・サヴァスでアタック、ミトロスとクレタスの連波」
連波、ウェーブはアクアフォースが持つ能力
指定された攻撃回数で発動する能力
これらがつながることで立て続けに迫りくる波のように能力が連鎖する
「ミトロスのスキルでソウルへ移動し、サヴァスを山札からコール、クレタスのスキルで自身をスタンド、パワー+2000」
攻撃可能なユニットが更に2体
これでハイメはこのターン連続5回の攻撃が可能となった

「ユニットを上書きすることなく連続攻撃可能なユニットを揃えた、ハイメはこのためにミトロスを前列に………」
ミトロスがソウルに入り空いたリアガードサークルにサヴァスが
後列にミトロスがいたままではこうはいかなかった
前列のリアガードどちらかと上書きせざるを得なかった

「トリプルドライブ」
【戦場の歌姫 マリカ】ドロートリガー
「パワーはタイダルへ」
【戦場の歌姫 アデライード】トリガーなし
【士官候補生 イオアネス】ヒールトリガー
「これもパワーはタイダルへ、1枚回復」
コマンダー・サヴァスの攻撃がクロノジェット・Gに襲い掛かる
【ディレイドブレイザー・ドラゴン】トリガーなし
「タイダルでアタック、コマンダー・サヴァスのジェネレーションブレイクスリー、連波、相手のリアガード3体を選択し一体を退却」
「クロノエトス・ジャッカルを選択」
「サヴァスのストライドスキル、もう一体退却」
「クロノエトス・ジャッカル」
2体のクロノエトス・ジャッカルが退却しミライのリアガードが削られていく
「クロノクロウでインターセプト」
「サヴァスのアタックは？」
「ノーガード、ダメージチェック」
【時を刻む乙女 ウルル】ヒールトリガー
「ゲット！ダメージを1枚回復」
「さすがはミライだ、けど、クレタスのアタックがまだ残っている」
「ノーガードです」
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし

「コマンダー・サヴァスのジェネレーションブレイクスリー、あれを使うためにハイメは前のターンジェネレーションガードを………」
ミライのリアガードを削り攻撃の芽を摘むために
連続攻撃を得意とするのはアクアフォースだけではない
ミライのデッキもタイムリープによる連続攻撃を得意としている
だが今はリアガードを削られ攻撃ラインを形成するのも一苦労のはず

「ターンの終了時にサヴァスを手札に、これで俺はターンエンドだ」
「ストライドジェネレーション！クロノドラゴン・GG！ストライドスキル、ディレイドブレイザー・ドラゴンを手札からコール、クロノ・ドラン・Gをタイムリープ、スチームメイデン メスキア！スキルで1枚ドロー」
ドローしたカードを確認したミライは目を見開いた
「（これなら）パワーはギアグルービーに、ディレイドブレイザー・ドラゴンのスキルでタイムリープ、クロノジェット・ドラゴン・G！更に手札からクロノファング・タイガー・Gをコール」
クロノファング・タイガー・Gはスキルで相手のリアガードを山札の下に送ることが出来る
抵抗の能力で相手のスキルから身を守れるメラニアは無理でも多少なりとも攻撃力を削ぐことが出来るはず
「ギアグルービーのスキル！ソウルブラスト！ネクステージを表に！ファンロンとネクステージのスキルを獲得！」
「（クロノファングの位置からして狙いは後列のクレタス………あのユニットを山札に送ることが出来れば次のターンハイメの追撃の芽を潰すことが出来る）
クレタスのスタンド能力を警戒しての作戦だろう
今ミライの手札は3枚
もし決めきれなければハイメの連続攻撃をなんとしても凌がなくてはいけない
そのためにハイメのリアガードを削る
「クロノジェット・Gでアタック！」
「インターセプト」
「クロノファング・Gでアタック！」
クロノファングが勢いよくサヴァスに向かっていく
「ジェネレーションガード」
「（なっ！？このタイミングで！？）」
ブーストを付けていないクロノファングの攻撃はそんなことをしなくてもシールド5000のカード1枚で足りるはず
なぜわざわざ
「天水護将 イオアネス、スキル発動、Gゾーンのフィロテアを表に、クレタスに抵抗を与える」
「しまっ、これじゃあクロノファングのスキルが」
イオアネスが片手でクロノファングを食い止める
悔しげなクロノファングをあざ笑うかのようなイオアネス
「ギアグルービーでアタック！」
「ノーガード」
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
【クロノクロウ・モンキー】トリガーなし
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
ギアグルービーの攻撃がサヴァスに炸裂する
【戦場の歌姫 メラニア】トリガーなし
「獲得したスキルを発動、クロノジェット・ドラゴン・Gを再びヴァンガードに！アタック！」
勢いよくサヴァスに向かっていくクロノジェット・Gだが
「ケルピーライダー ヴァラス！クインテットウォール！」
ニキタス、ニッキー、クレタス、メラニア、イオアネス
ヴァラス自身のスキルと合わせ30000のシールド
ジェネレーションブレイクで上昇した15000をもってしても攻撃が通らない
「ツインドライブ」
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
トリガーは出ているが攻撃が通らないのでは意味がない
「ターン終了」
「それじゃあ俺の番だ、全力で行かせてもらうよ」
Gゾーンから手に取った1枚のカードを掲げるハイメ
「ストライドジェネレーション！慟哭の嵐 ウェイリング・サヴァス！クレタスを前へ、戦場の歌姫 アデライードをコール！アデライードのカウンターブラスト、ソウルブラスト！」
アデライードのパワーが11000になりヴァンガードへのバトル終了後一度だけスタンド出来るスキルを得た
ハイメはこのターンも連続攻撃を仕掛けてくる
「アデライード！」
「ディレイドでインターセプト」
アデライードめがけて突進するディレイド
一歩下がったアデライードと交代にクレタスが弾丸を放ちながら向かってくる
「ガード！」
ドキドキ・ワーカーが弾丸を打ち落としクレタスに体当たりを仕掛ける
「アデライード！」
「ガード！」
再び向かってきたアデライードにラッシュ・ボアが向かっていく
「ウェイリング・サヴァスでアタック！連波！クロノファング・タイガー・Gを退却！パワー+15000！グレード1でガードできない！」
ただでさえ強力なGユニットにガード制限とパワーアップ
ダメージ5のミライはこの攻撃をなんとしてもガードしなければならない
「ジェネレーションガード！久遠の時乙女 ウルル！スキル発動！遡る時乙女 ウルルを表に、Gゾーンの表は7枚！シールド+35000！」
Gゾーンの表の数だけシールドを上昇できる久遠の時乙女のスキル
これならば強力なウェイリング・サヴァスの攻撃も止めることが出来る
「時を刻む乙女 ウルルの効果、クロノエトス・ジャッカルを山札の下へ」
【双弾の水将 クレタス】トリガーなし
【ケルピーライダー ヴァラス】トリガーなし
【スーパーソニック・セイラー】クリティカルトリガー
だがハイメに追撃できるユニットはいない
このままターンを終了するしかない
「ターンエンド、ミライ、君の番だ」
自身のターンとなりカードをドローするミライ
そしてGゾーンへと手を伸ばした
指先が触れた途端、自身の感覚が驚くほど研ぎ澄まされているのを感じていた
「ストライド………ジェネレーション！」
強い輝きに包まれ巨大な時空竜がその姿を現した
「時空竜 ビヨンドオーダー・ドラゴン！」
登場と共に咆哮を上げるビヨンドオーダー・ドラゴン
「ストライドスキル！時を刻む乙女 ウルルをタイムリープ！スチームメイデン メラム」
ウルルの体が光に包まれたかと思うとウルルを包んでいた光の殻を破ってメラムが姿を現す
「ルガル・ウレ！アルカをコール！」
完全ガードのアルカさえもコールし一気に決める体制のミライ
「ビヨンドオーダーのスキル！デッキから8枚をバインド！スキルを獲得、アルカのブーストしたルガル・ウレでアタック！」
「ガード！」
スーパーソニック・セイラーがルガル・ウレの攻撃へと突っ込んでいく
「ビヨンドオーダー・ドラゴンでアタック！」
その巨大な剣を掲げ向かっていくビヨンドオーダー・ドラゴン
「ヴァラス！クインテットウォール！」
タイダル、ニキタス、ニッキー、ヴァラス、ペトロスが攻撃を受け止める
「さらにスーパーソニック・セイラーでガード」
「トリプルドライブ！」
【スチームテイマー アルカ】トリガーなし
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
【クロノボレー・ラビット】クリティカルトリガー
「効果はすべてメラムに！ヴァンガードにアタック」
剣をボードのように扱い向かっていくメラム
「ガード！」
その攻撃をペトロスが受け止めた
「メラムのスキルでドキドキ・ワーカーをスペリオルコール！ビヨンドオーダー・ドラゴンのスキル！ジェネレーションブレイク8の効果発揮！」
ジェネレーションブレイク8
表のGユニット8枚という難しい条件を達成して初めて使うことのできるスキル
「ビヨンドオーダー・ドラゴンをスタンド！ドライブマイナス1、更にこのターンをメインフェイズへと移し、その後追加のバトルフェイズを行う！」
ヴァンガードファイトにおけるターンの流れを遡り再び攻撃可能となるビヨンドオーダーのスキル
「それだけじゃない、メインフェイズへとターンが戻ったことで追加の攻撃が可能になった」
トコハの言葉と共にミライも手札のカードを手に取った
「コール！クロノジェット・G！クロノボレー・ラビット！ビヨンドオーダー・ドラゴンで………ヴァンガードにアタック！」
咆哮を上げたビヨンドオーダーが再びサヴァスへと向かっていく
「ドキドキ・ワーカーのスキル！ソウルに移動して1枚ドロー、パワー+5000！」
ハイメの3枚の手札にはすでにこの攻撃を止める術はない
「ハートにキター！ノーガードだ、素晴らしいファイトをありがとう、ミライ」
ハイメのその言葉にミライも満足げに笑みをこぼした
「ツインドライブ」
【クロノジェット・ドラゴン】トリガーなし
【クロノボレー・ラビット】クリティカルトリガー
ビヨンドオーダー・ドラゴンの巨大な剣がサヴァスに振り下ろされた
【ケルピーライダー ニッキー】
【双弾の水将 クレタス】

残っていた手札を置いて大きく息を吐くハイメ
「負けちゃったか………強くなったね、ミライ」
満足げな顔で笑いかけると立ち上がった
「ごめんトコハ、チケット取りたいからパソコン貸して」
「チケットってあんた………セカンドステージは見ていかないの？」
トコハの問いかけに振り返って笑顔を見せるハイメ
「応援するくらい、どこでだってできるだろう？」
トコハのパソコンを借りて航空券の購入のための手続きを始めようとするハイメだったがミライは立ち上がって彼に声をかけました
「ありがとう、ハイメさん」
「………どういたしまして、いい報告待ってるから」 

次回予告
「ハイメさん、いろいろありがとうございました」
「いいんだよ、俺が好きでやってたんだから」
「それでも、やっぱりありがとう、って気持ちは変わらないです」
「なら、それでいいんだよ」

turn:30 迷宮のセカンドステージ

「応援しているよ、ミライたちの事、草葉の陰で」
「陰ながら、ですよね、っていうか、草葉の陰って割とシャレにならない意味なんですけど」