ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start
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Turn;30 迷宮のセカンドステージ
前書き
ついに始まったセカンドステージ
ファイナルステージへの狭き門に向けて決意するミライたち
そんな彼らの前に現れた人物とは
そしてミツキの前にあの男が立ちふさがる
「U-20チャンピオンシップセカンドステージ、いよいよ開幕です」
ファーストステージを突破した16チームが一堂に会していた
いよいよ始まるセカンドステージ、出場するファイターたちの中で緊張が走っていた
伊吹が一歩前に立ちマイクを取る
「セカンドステージは、アドベンチャーダンジョン」
そう言って伊吹が指を鳴らすと迷宮のようなステージが画面に映し出される
Turn;30 迷宮のセカンドステージ
「あれがセカンドステージの舞台………」
「迷宮のあちこちにファイトテーブルがありますね」
画面に映ったステージの内容をよく見ようとするミライたち
「あそこで戦えってことか………」
他のチームのファイターも見解は同じようであちこちから声が聞こえる
「察しのいい諸君は気づいていると思うが、この迷宮にはファイトに勝利しないと進めない箇所がいくつもある、勝利を重ねながら奥へと進んでいき、4か所あるのゴールポイントのどれかへ到達できたファイターの所属する4チームがファイナルステージ進出となる、また、このステージではファイトに敗れた場合、ファーストステージのように復活は出来ず、全員がリタイアしたチームが脱落となる」
ルール説明を聞いたミライたちは画面の中の迷宮を見つめる
そんな彼女たちを見つめる影があった
迷宮へはチームごとに入り口から入ることになる
あらかじめファイカに入り口の番号が通知されているため指定された場所へ向かうミライたち
すると一人の男性が彼女たちの前に立った
「あなたは………前回優勝者の」
「光栄だな、チャンピオンシップ優勝経験者の君に知ってもらえているなんて、雲澤ケントだ」
「どうしてあなたが」
「今年はどうにもチャンピオンシップから移ってきた連中が多くてね、様子を見に来たんだ」
爽やかな表情から一変、鋭い眼差しでミライの方を見るケント
「困るんだよ、軽い気持ちで出られちゃ、U-20は俺たちの場所だ、土足で踏みにじるような真似はやめてもらいたいんだが」
彼の言葉にミライは特に反応もせず足を進める
「軽い気持ちかどうか、証明してあげるわ」
すれ違いざまにそう告げて」
「さあ!いよいよ始まったセカンドステージ!各所で激闘が繰り広げられております」
ファーストステージを突破したファイターたちがさっそく迷宮のあちこちでファイトを繰り広げていた
「クロスオーバー・ドラゴンでアタック!」
ミライは勝利するとすぐさまゲートを通り先へと進む
「いけ!黒炎をまとうもの オグマ!」
オグマの攻撃が決まりタツマも勝利を決めた
「よしっ」
ミツキも勝利を決めゲートを通り抜ける
彼女の脳裏には先ほどのことが浮かんでいた
「(証明するんだ、ミライさんが遊び半分なんかじゃないことを、私たちで)」
迷路内を駆け抜けていると次のゲートが現れた
周囲を警戒しているとファイカに対戦承認の合図が
「君が相手か」
そこに現れたのはカイトだった
「南海さん………今度は負けません」
そう宣言するミツキの表情に迷いがないことでカイトも笑みをこぼす
「僕も全力で相手をするよ、始めようか」
七海兵卒 ステュクスと青雲の宝石騎士 ヘロイーズが向き合う
「ライド!七海操舵手 ナイトクロウ、ステュクスは移動」
「(斜めに下げた、南海さんも速攻を仕掛けるつもりだ、けど私だって)」
クリスティーンが剣を構えナイトクロウへ向かっていく
「何もしていないわけじゃない!」
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
クリスティーンの攻撃にナイトクロウが切り裂かれる
【竜巻のジン】トリガーなし
「ライド!七海剣豪 スラッシュ・シェイド!ナイトアラートをコール!アタック」
ナイトアラートの蹴りがクリスティーンに決まる
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
「次はスラッシュ・シェイドだ!」
スラッシュ・シェイドが剣を構えクリスティーンに向かってくるが
「ガード!」
ノーブル・スティンガーがスラッシュ・シェイドに突撃していく
【七海精兵 ナイトジャスパー】トリガーなし
「おーっとこれはうまい、綺場ミツキ最低限のガードでクリティカルトリガーの危険を回避」
トリガーは出ていなかったものの先に攻撃してきたナイトジャスパーをガードしていたら危なかったことは確かだ
アルトガロにライドしたミツキは真っ直ぐスラッシュ・シェイドを見据えた
「コール!シェリー!そーどみー!更にそーどみーのスキル、さばるみーをコール」
序盤から一気にユニットを並べ攻撃の態勢を整える
「(ダメージは同点、本当なら一体はリアガードを狙ってヒールトリガーの可能性も考慮するべき………けど!)」
剣を構えたアルトガロの目にはスラッシュ・シェイドだけが映っていた
「私は綺場の娘………だからこそ臆さない!速攻が私のスタイル!」
シェリーの放った矢は真っ直ぐヴァンガードへと向かっていく
「ダメージチェック」
【七海亡者 アウレリオ】ドロートリガー
「一枚ドロー、パワーはヴァンガードに」
最悪の状況となってしまった、それでもミツキの目に曇りはない
「私は逃げない!ヘロイーズ!」
ブーストを受けアルトガロがヴァンガードへ向かっていく
「ガード!」
荒海のバンシーが立ちはだかった
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
「そーどみー!」
駆け抜けていたそーどみーがジャンプして飛び上がりスラッシュ・シェイドに牙をむく
「ガード!」
七海呪術師 レイスルーラーによってその攻撃は阻まれる
「さすがは南海カイト、あの猛攻をダメージ1で凌ぎ切りました」
実況の言葉に観客席からも驚嘆の声が響く
だがカイトの心中は決して穏やかではなかった
「(彼女の気迫………今のターンはトリガーに助けられた、だが次もうまくいくとは限らない、僕も全力で行く)」
カードをドローすると真剣な目つきになるカイト
「大海の王よ!その姿と力を示せ!ライド!七海覇王 ナイトミスト」
コールされたジャスパーがアルトガロへと向かっていく
「スキル発動、山札の上から2枚をドロップゾーンへ」
【竜巻のジン】【七海水夫 ナイトアラート】
「そーどみーでインターセプト!」
向かってきたナイトジャスパーに飛びかかるそーどみー
「ナイトミスト!出撃!」
剣を構えアルトガロへ向かっていくナイトミスト
「ツインドライブ」
【七海不死竜 スカベンジ・ドラゴン】クリティカルトリガー
【七海賢者 プレゲトーン】トリガーなし
ナイトミストの攻撃がアルトガロを切り裂く
膝をついたアルトガロに突如ポリーが寄り添った
【純真の宝石騎士 アシュレイ】トリガーなし
【熱意の宝石騎士 ポリー】ヒールトリガー
「パワーはシェリーに、一枚回復」
そーどみーのスキルを使うコストで裏になっていたダメージを回復するとリアガードにパワーを与えるミツキ
「アタック!」
残ったナイトアラートがアルトガロに攻撃を加える
【導きの宝石騎士 サロメ】トリガーなし
鋭いけりで倒れたアルトガロを見るカイトの表情は険しかった
「(今のトリガー、ヴァンガードに与えればこっちの攻撃を防げたはずだ、それをしないということは)」
「ライド!導きの宝石騎士 サロメ!」
凛とした佇まいで立つサロメの目は真っ直ぐナイトミストを見据えていた
「ストライドジェネレーション!全盛の宝石騎士 エヴァンジェリン!そーどみーをコール!そのスキルでシンベリンをコール!更にスキル発動!そーどみーのパワー+10000!エヴァンジェリンのスキル!すべての宝石騎士にパワー+3000!シェリーでアタック!」
シェリーがナイトミストめがけて矢を放つが
「インターセプト!」
「エヴァンジェリン!アタック!」
「完全ガード!」
エヴァンジェリンの振り下ろした剣は竜巻のジンによって阻まれる
「トリプルドライブ!」
【熱意の宝石騎士 ポリー】ヒールトリガー
【誠意の宝石騎士 バートラム】クリティカルトリガー
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
「トリガーの乗ったそーどみーでアタック」
そーどみーがナイトミストの腕にかみつく
更に前脚を振り下ろし鋭い爪で切り裂いた
「ぐあっ」
【七海覇王 ナイトミスト】トリガーなし
【七海亡者 アウレリオ】ドロートリガー
「一枚ドロー」
「パワーアップの意味はありませんがこれで手札を補充、南海カイト反撃なるか」
実況の声が響く中アムが心配そうに画面を見つめてくれた
「ストライドジェネレーション!七海に愛されし者 ナイトミスト!」
ストライドしたカイトが真っ直ぐサロメに剣をむける
「僕も負けるわけにはいかないんだ、スキル発動!ナイトアラートと荒海のバンシーをドロップゾーンからコール、更にステュクスのスキルでドロップゾーンからプレゲトーンをコール!ナイトアラートのエスペシャルカウンターブラスト」
ナイトアラートのパワーが上昇、さらに追加のスキルを得た
「パワーアップしたアラートのブーストでナイトジャスパーがアタック!スキルで二枚をドロップゾーンへ」
ジャスパーがサロメに向かっていくが
「ガード!」
コストを補充されないようバートラムでガードするミツキ
「ナイトミストでアタック!ナイトアラートのスキル、ソウルに移動して一枚ドロー」
今のスキルで補充されたカイトの五枚の手札を見るミツキ
ミツキの手札は4枚、速攻によって削っていたはずの手札がいつの間にか逆転されていた
これ以上手札を減らすのは得策ではない
「やっぱり強いなぁ」
そう言って口角を緩めていたミツキを見てカイトは自然と笑顔になっていた
「ようやく笑ってくれたね」
「えっ?」
「君、このファイトの最中一度も笑ってなかったからさ」
「えっ!?嘘!?ヤダごめんなさい」
「何があったのかは聞かないよ、それにしてもすごい気迫だったなぁ、君、怒らせると怖いタイプ?」
「うーん?あんまりそういうこと気にしたことないですし、自分じゃあんまりわからないんですけど………」
「まあいいや、ファイトを続けようか」
「そうですね、すっかり脱線しちゃいましたし」
そう言ってサロメが手を広げる
「ノーガードです」
「トリプルドライブ」
【おまじないするバンシー】ヒールトリガー
【七海暴椋 ナイトスピネル】トリガーなし
【荒海のバンシー】クリティカルトリガー
「うわー、きっついなあ」
「君だってさっきダブルトリガーしてただろう」
ナイトミストの攻撃がサロメに決まる
【純真の宝石騎士 アシュレイ】トリガーなし
【熱意の宝石騎士 ポリー】ヒールトリガー
「こっちもヒールトリガー!ダメージ一回復!」
「ひゅう、じゃあプレゲトーンのアタックは防がれちゃうかな?アタック」
「これ以上手札減らしたくないんでノーガードで」
「ありゃ?温存する枚数でもないだろう」
【誠意の宝石騎士 バートラム】クリティカルトリガー
「ああっ!やっちゃった!」
先ほどまでの緊迫した空気から一転、楽しそうにファイトする二人に思わず吹き出すアム
「もお、何やってるのよあの子は………けど、なんだかあの子らしい気もするわね」
笑顔でファイトするミツキを笑顔で見守るアム
「よーし!ミツキー!頑張れー!」
「あれ?アム!?」
「あっ!トコハ!?」
声援を送っていたら偶然近くの席で応援していたトコハに聞かれてしまう
偶然か否か彼女の隣の席は一つ空いていた
「こっち来る?」
「ええ」
「エヴァンジェリンのスキル!すべての宝石騎士にパワー+9000!」
「一列当たり18000のパワーアップか、とんでもないなぁ」
ダメージが少ないとはいえミツキのユニットの攻撃力は一気に勝負を決める可能性を秘めている
「(ヒールトリガーが見えてるなら)ヘロイーズのブースト!エヴァンジェンでアタック!」
「(ここは手札を温存するべきだ)ノーガード!」
「トリプルドライブ!」
【呼声の宝石騎士 クリスティーン】トリガーなし
【宝石騎士 そーどみー】トリガーなし
【熱意の宝石騎士 ポリー】ヒールトリガー
「パワーはそーどみーに!ダメージ一枚回復」
エヴァンジェリンの攻撃がナイトミストを切り裂いていく
【七海覇王 ナイトミスト】トリガーなし
「逆転に次ぐ逆転!このファイトはいつまで続くんだ」
「おそらくこのターンでも決まらない」
「二人とも山札の減りが激しいデッキタイプ、そろそろ枚数が危ないはず」
真剣な表情で見守るトコハとアム
「シェリー!アタック!」
「ジェネレーションガード!招来の幻妖術師 ネグロモード!」
ネグロモードが放った妖気がシェリーの放った矢を包み込むとその矢が朽ち果てて消えてしまった
「そーどみー!」
ネグロモードの脇をすり抜け飛びかかるそーどみー
その鋭い牙でナイトミストの右腕にかみついた
【七海水夫 ナイトアラート】トリガーなし
「今度は僕の番だ!終わらせるのはもったいないけど、最高の切り札で決めさせてもらう!ストライドジェネレーション!」
派手な装飾を身に纏った海賊の姿となるカイト
その口ぶりからしても必勝の切り札であることがわかる
「七海頭目 ナイトゼオラ!ナイトスピネルを二体コール!さっきソウルブラストでドロップゾーンに送ったナイトクロウのスキル、ナイトジャスパーを退却してスペリオルコール」
盤面を整え攻撃の態勢を整えるカイト
「さあ行くよ!ナイトクロウのブーストしたスピネルでヴァンガードにアタック」
ナイトスピネルが振り下ろした剣がサロメを切り裂く
大きく後退したサロメは身構えてナイトゼオラを見つめた
【涼風の宝石騎士 アルトガロ】トリガーなし
「ナイトゼオラでアタック!」
「ジェネレーションガード!神聖竜 レーザーガード・ドラゴン!更にガード!」
レーザーガード・ドラゴンが障壁を広げクリスティーンが剣を構える
「トリプルドライブ!」
【七海呪術師 レイスチューター】トリガーなし
【七海暴椋 ナイトスピネル】トリガーなし
【荒海のバンシー】クリティカルトリガー
「ナイトゼオラのスキル発動!手札の七海2枚を捨てることで、ドロップゾーンのナイトミストへスペリオルブレイクライド!」
ブレイクライドスキルでスピネルとレイスチューターがドロップゾーンからパワーアップした状態で復活する
さらに七海のユニットが復活したことでトリガーの乗ったスピネルが自身のスキルによってパワーアップ
「行け!ナイトアラートのブースト!ナイトスピネルでサロメにアタック!」
強力な攻撃がサロメに向かうが
「ジェネレーションガード!神聖獣 ディバイン・ますくがる!」
ナイトスピネルに飛びかかったのは新たなGガーディアン
鎧を身に纏った青き獣だった
「スキル発動!前列にユニットがいるので裏のGガーディアン一枚を表にしてシールド+10000!」
「届かないか………!?」
ここでカイトはミツキの行動に違和感を感じた
「(待て!今の攻撃、コストに使ったレーザーガード・ドラゴンでも十分防げたはず!なぜわざわざ………)」
残ったナイトスピネルの攻撃はパワーが高すぎるためノーガード
スピネルの攻撃を受けその場に倒れるサロメ
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
ダメージ5のままターンは終了
ミツキは手札に残ったカードを見回してから山札の方を見た
「(大丈夫、まだ十分な枚数が残っている………)」
ドローしたカードは導きの宝石騎士 サロメ
手札に残ったカードの中にグレード3はなかったがこれでストライド出来る
「私も見せます、今の私の全力、最高の切り札」
そう言ってカードを掲げるミツキ
カイトにはそんな彼女の姿が輝いて見えた
「我を導く聖なる光よ!その姿を顕現せよ!ストライドジェネレーション!」
巨大な剣を両手で掲げる白き騎士
光を放ちながらナイトミストを見据えていた
「集光の聖騎士 オルビウス・アヴァロン!」
ミツキが繰り出したGユニットに会場全体が騒然となる
「あれは………GB8のカード!」
「ミツキったら、いつの間にあんなもの」
そう言いながらもアムの表情はどこか嬉しそうだった
シェリーが放った矢は荒海のバンシーの叫びによって勢いを殺され落下する
続けて飛びかかったそーどみーも荒海のバンシーが受け止めた
「(これで彼女の攻撃は………次が最後)」
カイトの手札にはまだ完全ガードもヒールトリガーもある
この攻撃を凌ぎ切る自信があった
「オルビウス・アヴァロンでアタック!スキル発動!カウンターブラスト1、五体のユニットを山札からスペリオルコール!更にコールしたユニットにパワー+4000!オルビウス・アヴァロンのクリティカルを+1」
そーどみー、さばるみー、トレーシー、イゾルデ、シンベリンがオルビウス・アヴァロンの剣が放った光に導かれ姿を現す
「こんなことが………」
「シンベリンのスキル!トレーシーにパワー+10000!更にそーどみーのスキル!もう1枚シンベリンをコール!スキルでそーどみーのパワーを+10000!」
シンベリンがいるのはヴァンガードの後ろ
これならばすべてのサークルを有効に使った上でパワーアップもできる
カイトに残った手札ではすべての攻撃を防ぎ切るのは不可能だった
「潔く受け入れよう!誇り高きこの敗北を!ノーガードだ」
「トリプルドライブ!」
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
【炎玉の宝石騎士 ラシェル】クリティカルトリガー
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「聖なる光よ!勝利をわが手に!エペ・ルニルーズ!」
オルビウス・アヴァロンの振り下ろした剣の光がナイトミストの体を飲み込みさらにはフィールドそのものを飲み込んでいく
光が消えた時にはサロメを中心に巨大なクレータが出来ていた
「セ・フィニ」
【七海剣豪 スラッシュ・シェイド】
ミツキの勝利に会場中が歓声に包まれた
アムとトコハも手を取り合って喜んでいる
そしてミツキとカイトも握手で互いの健闘を称えた
「ディバイン・ますくがるを使ったのはオルビウス・アヴァロンにストライドするための布石だったんだね」
「ええ、あなたが相手だと、もうあのユニット以外に手は残ってないと思っていました」
「それで正解さ、他のユニットなら僕は守り切れていただろう」
手に取ったデッキを見ながら告げるカイト
実際彼にはヒールトリガーと完全ガード以外にもまだ2枚の手札が残っていた
オルビウス・アヴァロンによって攻撃回数とパワーの増えた状態だったからこそ勝てたのだ
「僕はここまでだが、まだチームの仲間が残ってる、きっと追いついて見せるよ」
「そのためにも、頑張ってこの先に進みますね」
そう言ってミツキはゲートの先へと進んでいった
「ふっ………あーあ、企画されてたドキュメンタリーの結末、どうしようかなぁ」
額に手を当て崩れ落ちるカイトだった
後書き
次回予告
「ファイトの最後の方でお前、なんか言ってたろ、あれなんて意味だ?」
「Oh, c'est un mot très gentil.」
「は?」
「Ouah! Mirai est aussi bonne en français」
「C'est la vente d'une mère」
turn:31 人形使いの覚悟
「C'est quand même incroyable」
「Merci」
「お前ら日本語で話せ!」
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