とある科学の観測者
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(非)日常
土御門との話を終えた俺は、しっかり首に装置を付けて行動を始める。
もちろん、今日はもう学校に行くつもりは相変わらずない。ただやる事があるわけでもない。
という事でゲームセンターに向かう事にした。
到着すると就学時間だというのに学生がちらほら居る。
あとは仕事をしていないような大人や、仕事のさぼりなのかスーツで筐体の前に座る大人等々・・・
俺も筐体の前に座りゲームを開始する。
しばらくすると、柄の悪い連中が店内に入ってきた。
するとなぜか真っ先に俺のすぐ後ろに付き声をかけてくる
「お前、さっきはよくやってくれたなぁ・・・」
「さっき?よくやった?何のことでしょう?」全く身に覚えもない。
土御門と話した後は、本当に何事もなくこのゲーセンにたどり着いたのだから。
「さっき俺に蹴り入れて逃げていったろう?」
「蹴り?いや、本当になんの――」話ている最中に胸倉をつかまれた。
「しっかり詫び入れろ。ちょっと来い」
言いながら俺の方に腕を回し、無理やり引っ張り歩き始める。
そして5分ほど歩き人通りのない路地裏に到着した。
何をされるのか。は想定できる。
ただ疑問なのは、こいつらを本当に知らないし直近で人を蹴った覚えもないことだ。
つまりは人違い。しかしそれにしても全く気付かないのはおかしい。
ここで一つの可能性が生まれる。『俺は命を狙われていた』という事は解決した事だが
誰かがそれを引き継いで再び動き出しているという可能性。
「おい」柄の悪い男の一人が俺に呼びかける
「なんでしょう?」軽い感じで返答をする
「ここは人も通らない、、、そして――」
シャキッという事とともにナイフを1本取り出す柄の悪い男
「このナイフにはかすりさえすれば、死ぬ毒が塗ってある」
「はぁ!?ちょっとまて!蹴っただけでその仕打ちか!!いやっ、蹴ってないんだけど!!」
「うるせぇ!」
男が装備したナイフで叫びながら襲ってくる!
俺はとっさに未来予知を使いかわす。
しかしその後もナイフで攻撃してくる男。それを能力を使い続けかわし続ける。
そしてここで違和感。べつの仲間は誰一人俺を攻撃しようとも、
体を抑えようともしない。
そんな違和感を感じつつ、またこれが発生してしまった。
かわすために未来予知を使うと頭が真っ白になる――
意識が飛ぶ寸前、体が何かに引っ張られる感覚を感じた・・・
「だ・・・?、ちょ・・・・・ぶ?」
かすかに聞こえる声に目を開ける。
「誰ですか?」俺はとりあえず声の主を確認する
「私だよ。インデックスなんだよ!」
「あぁ、エセシスターさん・・・」
「え、エセ!!!?突然なんていう事を言うんだ君!!」
そういうと俺のことをポカポカと殴りだすインデックス。
「いてっ、いててて・・・。ところでなんでこんなところに?」
「男性の悲鳴が聞こえてここまで来たんだよ。そしてら君が倒れてた」
「男の悲鳴?――」とりあえず何があったのかを頭の中でまとめる。
俺は柄の悪い男たちに理不尽に絡まれ、急にゲーセンから連れ出させる。
そして路地裏で毒付きナイフで襲われる。そしてお約束の頭が真っ白――完(死)。
「あれ?でも俺生きてるな・・・」
「何を言っているんだい?生きているよ君は。外傷は特に見受けられないし」
そういわれて俺は自分の体を確認する。確かに傷はない。
つまり俺が気を失ってしまい、無様すぎて見過ごしてくれたのか?
少し目を閉じて考える。しかし何も答えはでない。
目を開きながらとりあえずインデックスにお礼を言う
「ありがと・・・・ぅ・・・」
しかし目の前にいたのはインデックスではなく、結標だった。
「あれ?なんで結標?」
「あんたをテレポートさせたのよ」
「さいですか」周りを見渡すと先ほどとは別の路地裏にいる事に気づく。
「なにか用があって連れてきたのか?」とりあえず要件をうかがう
「あんたが変な奴らに襲われていて、ナイフで刺されるギリギリで助けたのよ」
「結標が助けてくれたのか!」
「気を失って刺される寸前だったんだから。感謝しなさい」
「ありがとう」
「脅しながら少し追いかけて戻ったら別の人と話してたから少し様子をみて、ここにテレポートさせたわ」
「あぁ、今日知り合ったばかりの人なんだ」
「そうなの。それより追い払った連中の一人が小さなわっかみたいなのを持って行ったけど、あんたのだった?」
「え?」俺は土御門からもらい首につけていた、謎の装置がないことに気づく。
「おそらく俺のです・・・」
「取り返さなかったけど」
「そうですか・・・、残念です・・・」
少し沈黙が訪れる。
結標が気を使い口を開いた。
「ないものはない。そう思うしかないでしょ」
結標らしい厳しいお言葉だ。そして言葉を続ける
「明日、私時間があるの。買い物をするから付き合わない?」
「いく!」俺は子供の用に機嫌を急速回復させ跳ね上がった
同日とある時間、とある場所――
「ご苦労だった」男は訪問した者から装置を受け取る
「しっかり能力を使わせてから外したんだろうね」
訪問者はコクリとうなずく
「そうか。低俗な奴らをコントロールして奪う事には少し疑問を感じたが、成功したのなら何よりだ。
ついに我々は世界の大きな流れを変える力を手に入れられるかもしれない。」
訪問者はにやりと笑い拍手をする。
男もにやりと笑い白衣を着た別の者へと装置を手渡した。
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