| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

Turn:3 目指す目標

 
前書き
再起のためミツキと共にU-20を目指す決意をするミライ
だが大会に出場するためにはあと一人のチームメイトを探し出さなければならない
そのためミライはティーチングで知り合ったタツマに声をかける
だがタツマは取り合ってくれないどころか彼女たちに冷たく当たる
そんな彼の態度を許すことのできないミツキは彼にファイトを挑む 

 
ミツキと共に新しいチームを組むことになったミライは2号店で彼女と話していた
「それにしても、U-20かぁ」
ミツキは快くチームを組むことを快諾してくれた、だが目標がU-20チャンピオンシップということもあり緊張した様子だった
「U-20で強い子って本当に強いよね」
そんな彼女を見てトコハも声をかける

Turn:3 目指す目標

U-20チャンピオンズリーグ(旧U-20チャンピオンシップ)
いくつかある普及協会の公認大会の中でも特に規模の大きな大会の一つ
以前ミライが出場していた夏のVFチャンピオンシップと並んでヴァンガードの二大大会と称される
「ただ、予選の開催時期がチャンピオンシップのすぐ後だから、チャンピオンシップに出るファイターのほとんどは出場を見送るのよね、私もそうだったし」
「しかも、プロリーグのスカウトとかも注目しているレベルの高い大会ですし、その分出場資格を得るだけでも大変ですからね」
事前エントリー制のチャンピオンシップと違いU-20は公認店で行われる正式な大会に優勝しなければ出られない
「何より一番大きな問題が………あと一人のチームメイト」
「そう言えば………ミライさんが最後に出た大きな大会ってなんでしたっけ?」
「一月にあったシーズンファイナル、でもあれは個人戦だったから、チームは去年のチャンピオンシップ以来、ねえ?チームメンバーに心当たりとかない?」
ミライの問いかけにミツキはしばし考え込む仕草を見せる
「U-20に出るとなると………ミライさんの方は?」
「心当たりはあるんだけど………」

タツマは自宅で姉のタツミとファイトしていた
「でも、どうしたの急に、今までずっと興味を持たなかったのに」
「別に、どうだっていいだろ………くそっ、また負けた」
ダメージゾーンに6枚目のカードが置かれ頭を抱えるタツマ
「タツマ~お友達だよ~」
母親の呼ぶ声に首を傾げるタツマ
「友達?………」

公園のベンチに座るミライとミツキに対してタツマは頭の後ろで手を組んで傍の木に寄りかかっていた
「よく俺の家解ったな、確かに姉貴とクラスメートだっては言ってたけど………」
「うん、お母さん同士が学生時代からの友達で、お父さんの方も」
「ああ、そういや親父、昔でかい大会に出たとか言ってたな」
そう言って手に持っていたジュースの空き缶をゴミ箱に投げ入れるタツマ
「で、俺に何の用だよ」
「私とミツキ、U-20に出るためのチームメイトを探しているの、それで………」
「俺に組めってか?やだね、負けただけで泣いてるような口だけのやつとなんでつるまなきゃいけないんだよ」
「っ」
タツマの言葉に言い返せず俯いてしまうミライだったが
「ちょっと!そんな言い方ないでしょ!ミライさんにだっていろいろあったの!それにミライさんは口だけなんかじゃない!本当はすっごく強いんだ」
「ミツキ………」
それに反発したのはミツキだった
彼女の反論を無視したタツマに対してファイカを突き付ける
「私とファイトして!それで私が勝ったらミライさんに謝って!」
そう言って詰め寄るミツキにタツマはため息をこぼす
「なら、俺が勝ったらチーム組むなんて馬鹿な話二度と持ち込むな」

ファイトテーブルで向き合うタツマとミツキ
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
惑星クレイ、ユナイテッドサンクチュアリの影の宮殿で向き合う二人
「秘められし才気 ルート!」
「青雲の宝石騎士 ヘロイーズ!」

二人のファイトを真剣な表情で見守るミライ
「(彼の実力を再確認するいい機会だわ、ミツキの実力はくすぶっていた私とは比べ物にならない………ティーチングの時とは違う)」

「竜刻魔導士 ニーズにライド!クリスティーンにアタック」
ニーズの放った攻撃に対して身構えるクリスティーン
「ドライブチェック」
【アビサル・オウル】トリガーなし
クリスティーンにニーズの攻撃が直撃する
「ダメージチェック」
【導きの宝石騎士 サロメ】トリガーなし
「ライド!涼風の宝石騎士 アルトガロ!宝石騎士 そーどみーをコール、そーどみーのエスペシャルカウンターブラスト、さばるみーをコール」
「(さばるみー………リミットブレイクに備えるつもりね、たぶんミツキの手札にはサロメがある)」
このファイトはミツキが先行、グレード3になってすぐのリミットブレイクはプレッシャーが大きい
クリティカルの上昇するサロメならより効果が期待できるだろう
「まずはさばるみーのブーストしたそーどみーでアタック」
「ノーガード」
【デスフェザー・イーグル】クリティカルトリガー
「パワーはニーズに」
「ヘロイーズのブースト!アルトガロでアタック」
「(今ならこいつで………いや)ノーガードだ」
「ドライブチェック」
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
アルトガロの剣で斬りつけられるニーズ
「ダメージチェック」
【デススプレイ・ドラゴン】トリガーなし

「(今の攻撃、さっきトリガーで引いたアビサル・オウルでガードすることもできた、でも、ミツキがトリガーを引いた場合それも無駄になる、だからガードしなかったのね)」

「ライド!竜刻魔導士 リア・ファル!エスラスとアビサル・オウルをコール!アビサル・オウルのスキルで山札の上七枚を確認!その中から覚醒を待つ竜 ルアードを手札に!手札のルアードをドロップ!エスラスでアタック」
エスラスの攻撃に対してミツキはノーガード
エスラスの放った攻撃がアルトガロを飲み込んだ
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
「リア・ファルでアタック!」
「ノーガード」
リア・ファルの杖から放たれた竜を象った闘気がアルトガロに向かう
「ドライブチェック」
【竜刻魔導士 ニーズ】トリガーなし
リア・ファルの放った攻撃に飲み込まれるアルトガロ
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
「ライド!導きの宝石騎士 サロメ!」
その闘気を切り裂いてサロメが姿を現した
「必中の宝石騎士 シェリー、誠意の宝石騎士 バートラムをコール」
ユニットを並べて速攻を仕掛けに行くミツキ
更にフィールドにはさばるみー、全力の攻撃が来る
「ヘロイーズのブースト、サロメでアタック!リミットブレイク!パワー+2000、ヘロイーズのスキル、パワー+3000」
クリティカル2のサロメのアタック、これを通すわけにはいかないが
「完全ガード!」
エスラスがサロメの攻撃を受け止める
コストとして先ほどのニーズをドロップした
「なっ!もう1枚!」
リアガードにエスラスがいる時点で完全ガードの可能性を考えなかったミツキ
だが実際にはタツマの手札にもう1枚完全ガードがあったようだ
「ツインドライブ」
【純真の宝石騎士 アシュレイ】トリガーなし
【呼声の宝石騎士 クリスティーン】トリガーなし
「シェリーでアタック」
だが今の完全ガードでタツマの手札はわずか3枚、1枚は先ほどアビサル・オウルで加えたルアード
残りをガードすることはどうやらできないようだ
シェリーの放った矢がリア・ファルの腰を掠めた
【黙殺の騎士 ギーヴァ】トリガーなし
「さらにそーどみーでアタック」
そーどみーがリア・ファルの腕にかみつく
「くそっ、ダメージチェック」
【アビス・ヒーラー】ヒールトリガー
「ダメージ回復」
「ターン終了時、バートラムのスキルで1枚ドロー、バートラムを山札に戻してシャッフル」
今のターンで与えられたダメージは少ない
真剣な表情でタツマを見るミツキ
「ストライドジェネレーション!暗黒竜 カーニバル・ドラゴン!ストライドスキル!エスラスを退却!ニーズと黒翼のソードブレイカーをコール!ニーズの儀式!」
儀式、リチュアルはシャドウパラディンが持つ特殊能力
ドロップゾーンのグレード1が既定の枚数を越えているときに発動できるスキル
「ニーズのパワーを+2000!ソードブレイカーのスキルで1枚ドロー」
儀式のためだろう、このコストでタツマはニーズをソウルからドロップゾーンに送った
「竜刻魔導士 モルフェッサをコール、カーニバル・ドラゴンのスキルでルートを退却!」
カーニバル・ドラゴンが咆哮を上げるとともにルートの姿が光となって消えた
「相手はリアガードを2体選んで退却」
その言葉にサロメは渋い表情を見せる
「シェリーとさばるみーを退却」
選ばれた2体もまた姿を消してしまう
「さらにルートのスキルでカーニバル・ドラゴンのパワーを+5000!」

「(ミツキの宝石騎士はリアガードが多い時に力を発揮するデッキ、これは痛いわね)」
「ソードブレイカーでアタック!」
「ガード!」
武器を手に向かってきたソードブレイカーに対してノーブル・スティンガーが突っ込んでいった
「カーニバル・ドラゴンでアタック!」
ミツキは手札を見つめるが
「ノーガード」
「トリプルドライブ」
【グリム・リーパー】クリティカルトリガー
「パワーはモルフェッサ、クリティカルはカーニバル・ドラゴンに!」
「(もう1枚クリティカルが出たら………)」
【黙殺の騎士 ギーヴァ】トリガーなし
【黒翼のソードブレイカー】トリガーなし
カーニバル・ドラゴンの放ったブレスがサロメを飲み込む
【呼声の宝石騎士 クリスティーン】トリガーなし
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
建物の壁に叩きつけられたサロメに向けモルフェッサが構える
「モルフェッサのアタック!儀式!パワー+5000!」
モルフェッサの攻撃が目前まで迫るが
「ジェネレーションガード!神聖竜 レーザーガード・ドラゴン!スキルでシールド+5000!」
直前で割って入ったレーザーガード・ドラゴンがその攻撃を受け止めた
「くそっ、ターンエンド」
今のアタックはかなりのパワーだった
それでもミツキはそれを凌いで見せた
「どう?私もなかなかやるでしょ、でもね、ミライさんはもっと強いんだよ」
そう言ってカードをドローすると笑みをこぼすミツキ
「ストライドジェネレーション!全盛の宝石騎士爵 エヴァンジェリン!」
ミツキのGユニット、エヴァンジェリンが姿を現す
「クリスティーンをコール、そのスキルで手札のアシュレイを公開、山札からもう1枚のアシュレイをコール、エヴァンジェリンのスキル、すべての宝石騎士のパワーを+3000」
すべてのユニットがこれでパワーアップ
更に右の列にクリスティーンとアシュレイを並べてパワーを集中させた
「そーどみーでアタック!」
「モルフェッサでインターセプト!」
噛みついてきたそーどみーを変化させた腕で受け止めるモルフェッサ
「ヘロイーズのブースト!エヴァンジェリンのアタック」
「ノーガード」
「トリプルドライブ!」
【宝石騎士 そーどみー】トリガーなし
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「パワーはアシュレイ!クリティカルはエヴァンジェリンに!」
エヴァンジェリンの放ったまばゆい光がルアードに襲い掛かる
怯んだルアードをさらにエヴァンジェリンは剣で斬りつけた
【竜刻魔導士 モルフェッサ】トリガーなし
【ハウルオウル】ドロートリガー
「1枚ドロー、パワーはルアードに」
「クリスティーンのブースト!アシュレイでアタック!」
「ジェネレーションガード!暗黒騎士 ルードヴィーク!スキルでソードブレイカーをガーディアンサークルに移動!」
ルードヴィークとソードブレイカーがアシュレイの攻撃を受け止める
「うぜぇんだよ………俺より年下のくせして偉そうに説教してんじゃねえ!」
ミツキの言葉で頭に来たらしいタツマ
勢いよくファイトテーブルに手をかざす
「覚醒を待つ竜 ルアードの儀式!ドロップゾーンのルアードとギーヴァをデッキに戻すことで、コストを払わずストライド出来る!」
タツマの言葉にミツキとミライは目を見開いた
「手札を使わずにストライド!?」
「喰らいつけ!求める世界を掴むまで!天空に舞う竜 ルアード!ストライドスキル!アビサル・オウルを退却!アビサル・オウルとニーズをコール!ニーズの儀式でパワー+2000、更に退却したアビサル・オウルのスキルでカウンターチャージ!天空を舞う竜 ルアードの儀式!アビサル・オウルをスペリオルコール!さらにドロップゾーンのグレード1の数だけパワーアップ」
ドロップゾーンのグレード1は6枚、つまり6000のパワーアップということになる
「黙殺の騎士 ギーヴァをコール、スキルで手札のソードブレイカーをドロップして2枚ドロー」
ギーヴァとアビサル・オウルのパワーを合計して20000
パワー10000のサロメには十分なパワーが出ている
「ニーズでアタック!」
「ガード!」
ニーズの攻撃をノーブル・スティンガーが受け止める
「天空を舞う竜 ルアードでアタック!」
「イゾルデで完全ガード!」
ルアードが構えたのを見てイゾルデが盾を展開し攻撃に備えた
「トリプルドライブ!」
【竜刻魔導士 リア・ファル】トリガーなし
【デススプレイ・ドラゴン】トリガーなし
【デスフェザー・イーグル】クリティカルトリガー
「何も知らねぇガキが………えらそうな口きいてんじゃねぇ!」
タツマの叫びと共にサロメに向かっていくルアードの攻撃
イゾルデが受け止めたもののまだギーヴァの攻撃が残っている
ギーヴァの杖から攻撃が放たれるが
「ジェネレーションガード!レーザーガード・ドラゴン!」
その攻撃をレーザーガード・ドラゴンが受け止めた
防がれると思ってなかったタツマは目を見開いた
「あなただって………なにも知らないじゃない!ミライさんがどれだけ辛い思いをしていたかも!私たちがどんな思いで大会に出ようとしているのかも!」
明るく人当たりの良いミツキが珍しく怒りを露わにしている
それだけタツマの態度が許せなかったのだろう
「ストライドジェネレーション!全盛の宝石騎士爵 エヴァンジェリン!」
「またソイツか!」
再び姿を現したエヴァンジェリンに苦い表情をするタツマ
「そーどみーをコール!スキルでデッキから熱風の宝石騎士 シンベリンをコール!シンベリンのスキル!そーどみーのパワーを+10000!エヴァンジェリンのスキル!」
コストとしてエヴァンジェリンを表にするとミツキはGゾーンのカードを広げた
「表のエヴァンジェリンは3枚、すべての宝石騎士にパワー+9000!ヘロイーズのブーストしたエヴァンジェリンでアタック!」
タツマは慌てて手札を確認する
エヴァンジェリンのパワーは41000
このアタックを止めるにはトリガーを意識して考えれば最低でも50000のシールドが必要
今のタツマにそのシールドを確保することは出来なかった
「ノーガード」
「トリプルドライブ!」
【必中の宝石騎士 シェリー】トリガーなし
【熱意の宝石騎士 ポリー】ヒールトリガー
【炎玉の宝石騎士 ラシェル】クリティカルトリガー
エヴァンジェリンの剣に光が纏われルアードに向けて振り下ろされる
【グリム・リーパー】

「負けたのか………俺は」
唖然とした様子でファイトテーブルを見るタツマ
ミツキはといえばファイトが終わるなりミライの手を引いて連れてきた
「ほら!約束だから!ミライさんに謝って!」
「そんな、ミツキ、私気にしてないから」
戸惑うミライの背中をぐいぐい押すミツキ
「大体ミライさんの方が年上なんだし、そこのところもしっかり………」
そんな様子を見てタツマは思わず小さく笑ってしまう
「お前が言うかよ、お前だって俺より年下じゃねえか」
そう言って笑うとミライの方を見た
「悪かったな、ひどいこと言っちまって」
「気にしてないって言ってるのに………」
困った様子のミライだったが今度はタツマの方が困ったように頬を掻いた
「それでよ、さっきの話、俺なんかでいいのかよ?今だって負けちまったし、足引っ張るかもしれねえぞ」
その言葉にミライは小さく笑う
「ミツキ相手にあそこまでできれば十分よ、よろしくね」
そう言って手を伸ばすミライに対してタツマも照れくさそうに手を取った 
 

 
後書き
次回予告
「そう言うわけだから、これからよろしくな」
「ふふっ、よろしく」
「たのしみですね、U-20!どんなファイターに会えるのかな」
「色物じゃなきゃ何でもいいや」

Turn:4 時空竜激突

「なら、実際に会ってみる?」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧