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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:2 新たなる誓い

 
前書き
再起を誓ったミライはカードキャピタル三号店を訪れた
もう一度一から出直すために
今の自分に何が必要なのか知るために
そんな中出会ったのは……… 

 
ミライは地下鉄に乗って移動していた
「(今のままじゃだめだ………もう一度………一から出直す、そのためには)」
先日のファイトで情けない結果に終わってしまったことをミライは重く受け止めていた
今のままではいけないと感じたミライ
そんな彼女が向かう先は………

Turn:2 新たなる誓い

「マルヤーキでヴァンガードにアタック」
「ガード、インターセプト」
「こんにちは~」
「あら、ミライちゃんいらっしゃい」
カードキャピタル3号店を訪れるミライ
レジにいたエミが彼女を出迎える
ここに来たのは一歩前に進むために何が必要かもう一度自分を見つめ直すため
いつもと同じ場所でファイトしても結局変わらない
だから今日はこの場所へとやってきた
「あ!ミライさん!」
突然後ろから聞こえた声に振り返るミライ
そこにいたのはクレストロードのメンバーである綺場ハジメの妹、モデルをやっている綺場ミツキの姿があった

「それにしても、ミライさんとは本当に久しぶりですね、今日はどうしてこっちに?」
「大したことじゃないんだけど、ちょっと気分転換にね」
ファイカをぎゅっと握りしめるミライ
そんな彼女の様子が気になったのか首を傾げるミツキだったが思い出したかのように手を叩いた
「ね、ミライさん!せっかく来たんだしファイトしましょうよ!私もあれから強くなったんですよ」
そう言ってファイカを取り出すミツキ
「私もグレード3に上がって、今年はチャンピオンシップ出場しちゃうぞー!なんて………結局チーム組めなかったんですけど」
しょげて指をちょんちょんするミツキがおかしくて思わず笑ってしまうミライ
「そうね、やりましょう」

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
ユナイテッドサンクチュアリの白亜の城で対峙するミツキとミライ
「青雲の宝石騎士 ヘロイーズ」
「クロノ・ドラン・G」

「ミツキは四年生になったのよね」
「はい、勉強にお仕事にってもう大変ですよ、ライド!呼声の宝石騎士 クリスティーン」
「ライド、クロノエトス・ジャッカル、ヴァンガードにアタック、そういえば、チーム組む相手がいないって言ったけど、コユキちゃんだっけ?仲のいい子がいたわよね」
【クロノダッシュ・ペッカリー】トリガーなし
ジャッカルの杖がクリスティーンに振り下ろされる
「うん、ファイトはよくするんですけど、大会ってなると気が進まないらしくて、無理に誘うのもよくないかなって」
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
「普及協会が主催している交流会あるじゃないですか、あれにも行ったんですけどね」
「ああ、年に何回かあるあれね、元々私がマコトたちと会ったのもそこだったのよ」
「えっ?そうなんですか?」
ミツキの問いかけにミライが頷く
「ドラゴンエンパイア支部でやってた交流会、そこでマコトとファイトしたのが最初、その時はまだネオネクタールを使ってたんだけど」
そう言って手札を握りながら俯くミライ
「何か………あったんですか?」
ミツキのその言葉に慌てて顔を上げるミライ
「ううん、何でもないの」
「嘘、ミライさん、すごく辛そうな顔してます、今までファイトの時にそんな顔してたこと一度もないのに」
そう言って手札の一枚を手に取るミツキ
「無理に話さなくてもいいです、でも、もし力になれるなら、協力してあげたいなって」
そうだった、ミツキは幼いものの周囲のだれよりもしっかりした少女だった
加えてモデルとして大人たちと共に仕事をしてきた
辛い思いをしている人たちを何人も見てきて、おそらく自身も
「ライド!涼風の宝石騎士 アルトガロ!シェリーとそーどみーをコール!そーどみーのスキルでもう一枚シェリーをコール!」
ミツキ得意のリアガードを高速展開しての速攻
動き出しの遅れるギアクロニクルにとっては特に苦しい戦い方だ
「シェリーでアタック、スキルでパワー+3000」
シェリーの放った矢がジャッカルを狙い撃つ
「ダメージチェック」
【クロノファング・タイガー・G】トリガーなし
「ヘロイーズのブーストしたアルトガロでアタック、ヘロイーズのスキルでパワー+3000」
トータルで17000、しかもドライブチェックもある、これを防ぐのは無理がある
「ノーガード」
「ドライブチェック」
【宝石騎士 ノーブル・スティンガー】クリティカルトリガー
「クリティカルはアルトガロ、パワーはそーどみーに」
アルトガロの華麗な剣がジャッカルを切り裂く
【刻獣使いルガル・ウレ】トリガーなし
【クロノダッシュ・ペッカリー】トリガーなし
「シェリーのブーストしたそーどみーでアタック」
「レグホンとペッカリーでガード」
2体のガーディアンがそーどみーに組みかかって突撃してくるのを食い止めた
それでもミツキが優勢なことに変わりはない
「強いなぁ、ミツキは………」
ミライが小さくつぶやいたその言葉はミツキにも聞こえていた
「ミライさん………」
「ライド!クロノビート・バッファロー、クロノクロウ・モンキーを2体コール、アタック」
モンキーの攻撃がアルトガロを切り裂いた
「クロノビートでアタック」
「ノーガードです」
「ドライブチェック」
【クロノファング・タイガー・G】トリガーなし
「ダメージチェック」
【宝石騎士 さばるみー】トリガーなし
「クロノクロウでそーどみーにアタック」
「ノーガード、そーどみーは退却」
「ターンエンドよ」
ユニットの数は互角、ダメージも並んでイーブンに持ち込むことは出来た、だが
「忘れてませんよね、ミライさん」
カードをドローしたミツキは手札の1枚をミライに見せる
「私にはこのカードがあるのを、ライド!導きの宝石騎士 サロメ!」
ミツキの切り札、サロメ、彼女の速攻を生かすユニットだ
「エスペシャルカウンターブラスト、さばるみーをデッキからスペリオルコール、更に手札からサロメをコール」
ユニットを並べて一気に仕掛けるミツキ
「ヘロイーズのブースト、ヴァンガードのサロメで攻撃、リミットブレイク!」
ダメージ4枚以上で発揮する能力、リミットブレイク
今ミツキのダメージは3だがリアガードにいるさばるみーはダメージが少ない時でもリミットブレイクを可能にしてくれるユニット
「パワー+2000、クリティカルプラス1、更にヘロイーズのスキルでパワー+3000」
今のサロメはパワー20000のクリティカル2
今のミライにはこの攻撃を防ぐことは出来ない
「ノーガード」
「ツインドライブ」
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】
サロメの鋭い一撃がクロノビートの装甲の隙間を狙い撃つ
「ダメージチェック」
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
【クロノドーズ・シープ】ドロートリガー
「パワーをクロノジェットに、1枚ドロー」
「シェリーでアタック!」
「ガード」
シェリーの矢をクロノボレー・ラビットが蹴り飛ばして防いだ
「サロメでアタック」
「インターセプト」
クロノクロウがサロメの剣を自身の爪で受け止める
なんとか防ぎ切ったミライだが手札はわずか2枚、リアガードも心許ない
「スタンドアンドドロー」
もはや彼女の心は完全に折れてしまう寸前
そんな中カードをドローしてみればそのカードは彼女のエースであるクロノジェット・ドラゴン・G
「あっ」
幼い頃から大切にしていたクロノジェットの新たな姿
そして先程のミツキの言葉
「そっか………」
ミライの中で一つの答えが見つかった
カードを目にした彼女の脳裏に浮かぶ幼い頃の記憶
ヴァンガードに初めて触れてから今日までの事
顔を上げたミライの表情の変化にミツキも気が付いた
「行くよミツキ、ここからが私の反撃」
「負けませんよ」
「駆け抜けろ、共に進む新たな世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!」
マフラーのような装飾を靡かせるクロノジェット
その姿にはタツマとのファイトでは感じられなかった風格があった
「ストライドジェネレーション!超刻獣 スプリット・ペガサス!」
姿を現したスプリット・ペガサスは大きく嘶いて翼を広げた
ミライのイメージがより強まっているのかこのユニットもより迫力を増して見える
「クロノジェット・ドラゴン・Gのストライドスキル!手札のクロノダッシュ・ペッカリーをコールしてタイムリープ!刻獣使いルガル・ウレをスペリオルコール」
現れたリアガード、ルガル・ウレが不敵な笑みでサロメを見つめる
「ルガル・ウレ………」
そのユニットを見たミツキは手札を確認する
「クロノ・ドラン・Gのスキル発動!手札以外からユニットが登場した時、同じグレードの十二支刻獣をスペリオルコール!もう一枚ルガル・ウレ!さらにスプリット・ペガサスのスキルでクロノクロウ・モンキーを山札に戻し、クロノエトス・ジャッカルとクロノチャージ・ユニコーンをコール!クロノチャージ・ユニコーンのスキルでジャッカルのパワーを+3000!スプリット・ペガサスのスキルで前列の十二支刻獣をパワー+1000」
少なかったはずの手札で一気にリアガードを並べパワーアップまでしてしまった
これで攻撃態勢は盤石
「ジャッカルとルガル・ウレの位置を交換、ルガル・ウレでヴァンガードにアタック、スキルで十二支刻獣のヴァンガードがいるのでパワー+2000」
「ノーガード、ダメージチェック」
【友愛の宝石騎士 トレーシー】トリガーなし
「ジャッカルのブーストでルガル・ウレのアタック!」
「それもノーガード、うっ」
【閃光の宝石騎士 イゾルデ】トリガーなし
次はスプリット・ペガサスのアタック
このユニットの攻撃、正確にはドライブチェックが勝敗を分けることになる
ルガル・ウレにはドライブチェックでグレード3の十二支刻獣をめくったとき、自身をタイムリープできる効果がある
ミライは手札を見つめた
彼女の最後の手札はグレード3の十二支刻獣であるクロノファング・タイガー・G
このターン、ストライドのコストで同じカードをもう1枚手札から捨てている
そしてヴァンガードのクロノジェット・ドラゴン・G、それにダメージゾーンにはクロノジェットとクロノファングが1枚ずつ
「(残っているグレード3の十二支刻獣は3枚、その3枚を引けるかどうかでこのファイト決まる………)クロノチャージ・ユニコーンのブースト!スプリット・ペガサスでアタック」
スプリット・ペガサスが嘶きと共に攻撃を放つが
「完全ガード!」
割って入った閃光の宝石騎士 イゾルデがその攻撃を止めた
完全ガード、手札1枚を捨てることでどんなパワーの攻撃でも防いでしまう能力
ミツキは前のターンのドライブチェックでこのカードを引いている
追撃するにはルガル・ウレの能力を発動させ、2体の十二支刻獣を呼び出すしかない
「トリプルドライブ!」
【クロノビート・バッファロー】トリガーなし
【クロノファング・タイガー・G】トリガーなし
「グレード3の十二支刻獣を獲得!ルガル・ウレをタイムリープ!クロノジェット・ドラゴン・Gを2枚!山札からスペリオルコール!」
「(大丈夫、まだ防げる)」
ミツキの手札は3枚、サロメと10000シールドのラシェル、ノーブル・スティンガー
これならば残りの1枚、トリガーが乗っても防ぎ切れる
「サードチェック」
【クロノタイマー・レグホン】スタンドトリガー
「スタンド………しまっ!」
「クロノエトス・ジャッカルをスタンド、パワーは反対側のクロノジェットに、そのクロノジェットでアタック!」
「ラシェルでガード!」
炎玉の宝石騎士 ラシェルがクロノジェットの攻撃で殴り飛ばされてしまう
「ジャッカルのブースト!クロノジェット・ドラゴン・Gでアタック!」
このアタックのパワーは22000
サロメに残ったノーブル・スティンガーのシールドを加えても20000にしかならない
クロノジェットの拳がサロメに決まる
【誠意の宝石騎士 バートラム】

「あーあ、負けちゃった」
そういって肩を落とすミツキだったがその表情は晴れやかだった
そしてミライも………
深刻に考え過ぎていたのかもしれない
チームの二人が離れていってしまったこと
中学生になった自分自身の事
周りの事が一気に変わって戸惑っていた
その事に気付かせてくれたのは自分より年下のはずの目の前の少女
持ち前の明るさと両親譲りのしっかりとした気丈
幼いながらも頼りがいのある立派なファイターだ
「ねえ、ミツキ、大会に出てみたいんだよね」
だからこそミライの中で一つの結論が生まれていた
「私と一緒に、U-20に出て見ない?」 
 

 
後書き
次回予告
「これからよろしくね、ミツキ」
「はい、でもU-20かぁ、チャンピオンシップとは勝手が違いますよね」
「そうなのよね、残り一人のチームメイトも探さないと」
「ミライさん、心当たりとかないんですか?」

Turn;3 目指す目標

「ないわけじゃ、ないんだけど………」 
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