原作(オリジナル)の主人公、略してオリ主
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第05話 図書館ではお静かに 前編なの(高町なのは@5歳)
前書き
話が進まないんだお・・・これってば、なのはの視点で書いてるからなんだお・・・
だから三人称にするお!
今日も今日とて高町なのはと藤原高貴は行動を共にしている。しかし、普段とは違い今日の彼らは修行をしていなかった。
高町家にて連日連夜続けられた地獄のような修行に、ついに高貴の幼い体が音を上げたためである。
ここで更に無理を重ねて怪我をしては大事であると、きょうきょ休養が与えられることになった。
そんな高貴を尻目に、恭也、美由紀と続き、なのはまできっちり修行ライフに適応しているあたり、TAKAMACHI一族とそれ以外の間には確かな壁があると思い知らされるわけだが――
もっとも、士郎が半ば試すつもりで言い渡した素振り2000回を初日からあっさりこなした上、(掛かり稽古での)なのはの一方的かつ暴力的な打ち込みを5分も凌ぎ続けた時点で彼も相当にオカシイ。汚いなさすが転生者きたない。
そんなこんなで得られた休息日をどのように過ごすべきか話し合った二人は図書館へ向かっていた。勿論その目的は八神はやてとの接触である。
当初なのはは他転生者や管理局と衝突するリスクを鑑み、(4年後にある特定の条件が満たされるまでは)接触を避ける方針を定めていた。
高貴はそんななのはに対し、数々の不確定要素に言及した上で、改めてはやての現状を確認し善後策を練るべきだと主張。
「原作知識のみに基づいて定められた」当初の方針を護持することに妥当性感じられなくなりつつあったなのははこの主張を受け入れた。
そうして今日の図書館来訪と相成ったわけ。
何れにせよ、休息と言いつつやっているのは4年後の事件への対策である。アプローチが違うだけで本質は修行と変わらない。ワーカホリックの様な5歳児2人であった。
「コウくん、はやてちゃんを見つけたらまずなのはに教えてね。最初の接触はコウくんじゃなくてなのはの方が良いと思うから。」
「ああ、わかってるよ。三人目《転生者》が居るかも知れないから、だろ?」
この時点で既になのはは他の転生者が存在する可能性とそれに付随するリスクを高貴に話していた。
とは言え、あの日のファーストインプレッション、、、あのあまりにも悲観的な見通しをそのまま伝えることはしていない。
利害の不一致から争いに発展する可能性があること、身辺に注意を払うこと重要性、それらをあくまでも常識的な範囲内で主張するに止めた。
「そうなの。彼《転生者》が居た場合のことだけど、その子次第で対応が変わるの。
できれば、はやてちゃん《闇の書》の問題を解決するのに協力して欲しいの。」
このなのはの変化は高貴の――やや優柔不断気味だが――理知的で穏当な性格に影響を受けるところが大である。
なのはは、彼との触れ合いの中で「生前読んでいた二次創作の中の転生者」と「この現実を生きる転生者」は違うのだと考えを改めた。
――例えば、前世でFPSゲームが好きだった転生者が居たとして、転生後の彼は果たしてトリガーハッピーな殺人狂となるだろうか?
おそらくそうはならないだろう。ゲームと現実は違うからだ。ならばそれは、ハーレム物の二次創作が好きな転生者にも同じことが言えるのではないか?――
この、なのはの見解は至極フラットな、真っ当なものだろう。しかし、一度悲劇が起きてしまえばそれが愚かな楽観視へと堕してしまうのも事実である。なのはの変化は果たして禍をもたらすのか福をもたらすのか・・・
「・・・彼がシナリオ《原作知識》を持ってなかった場合はどうする?
説明が必要だし、この世界《リリカルなのは》について納得してもらうのもかなり大変だと思うんだが。」
「えっと、、はやてちゃんと一緒に居る彼がシナリオを持ってないなんてありうるの?」
「ああ、(八神家の)長男として生まれたり、義兄として引き取られたり、行き倒れてるところを拾われたりって設定が、昔呼んでた本《二次創作》では主流だった。
何れのパターンでも本人の自発的行動でファミリー《八神家》へ入るわけじゃないから、必ずしもシナリオを持っているとは言えないんだよな。
俺がなのはと公園で会ったのとは逆だな。」
「・・・・あれがシナリオ《原作知識》に基づく余計なおせっかいだったとしても、一応感謝はしているの。」
あの日、泣かされかけたことは完璧にスルーし、努めて無表情に謝意を表するなのはさんであった。
・・・おや?なのはさんの首筋が赤k「うるさいの!!」
「hai!!お節介でごめんなさい!」
「ちっ違うの!コウくんに言ったんじゃないの!! あの日のことは本当は嬉しかったの!
・・・ぅに"ゃー /////」
「(姉さん、事件です。あの(・・)なのはがデレました。耳まで赤いです。凄く、可愛いです。嫁にしたいです。・・・・・・俺はペドじゃない俺はgmkzじゃない俺はペドじゃない俺はgmkzじゃない俺はペドじゃない俺はgmkzじゃない。。。クールだ、KooLになるんだ。藤原高貴はクールに話を戻すぜ!)
あー、それで、何の話だったか?
えーと、三人目の彼がシナリオを持ってない可能性があるって話だったよな。
それで・・・どうするんだ?」
「ど、どうしよっか?わからないの。」
―なのはさん@ぽんこつモードの上目遣い攻撃!
―藤原君は500庇護欲ダメージを受けた。藤原君は応答不能になった!
「 」
「・・・・・・あれ?コウくん、コウくん?おへんじして?コウくん???」
「(ハッ)あ、ああ。ごめんなのは。ちょっと考え込んでた。
そうだな、彼の出自が人と異なっていることを真正面から指摘すれば良いんじゃないか。
これはシナリオから知識を得てないとまず出来ないことだから、シナリオの存在を納得させるのに使えると思う。」
「なるほど、なの。納得したの。
その上で、はやてちゃん《闇の書》の問題に関して情報開示をすればかなり説得力が出そうだよね。
・・・あ、ありがと。コウくん。」
一応感謝はしているの(キリッ を繰り返すほどの図太さはなのはさんにも無かったようで、ぼそっと素直に(?)感謝の言葉を口にするなのはさんであった。
「ふに"ゃーーーーっ! ////////」
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6歳の子供が純文学コーナーに居る。そのちょっと奇妙な光景が、八神はやての魔法資質の高さを暗示している。
――ミッドチルダ、あるいは管理局における就労年齢の低さは、高い魔法資質を持った子供ほど知能や精神の発達が速いという事実に拠る所が大きい。
つまり、知能や精神の発達が際立って速い子供には魔法資質が認められる可能性がそれなりにあるということでもあるのだ。
しかしながら、転生者である高町なのはと藤原高貴にとって、八神はやてのリンカーコアとは存在を暗示されるようなものではなく既に存在の確信に至ったものである。
そういった理由もあり、図書館に到着したなのはは短時間で八神はやてと思しき――車椅子に乗っている同年代の――女の子を発見した。
本来ならば今なお児童書コーナーで八神はやてを捜索しているだろう高貴と合流し、改めて接触する予定だったが、なのははそれを待たずに声をかけた。
「こんにちは。難しい本を読んでいるんだね。
なのはにはここにある本はよくわからないの。」
「・・・じゃあなんでここにおるん?」
微妙にトゲのある返答だが、それも致し方ないだろう。
そもそも図書館とは初対面の人間へ積極的に話しかけ、その会話を楽しむような場所ではないのだ。そういうことがしたいなら合コンにでも、おっと・・・
無論、お兄さんやお姉さんや男の子が話しかけるよりは同年代の少女であるなのはが話しかけたほうが違和感が少なく警戒され難かったのは確かだろう。
だが、ベストに近い選択をしたからそれで好意的な対話が行えるとは必ずしも言えないシチュエーション、それが図書館なのである。
加えて言えばなのはの第一声も拙かった。
自分には理解できる本の内容が理解できない=知的レベルが離れている=話が通じないという論理がはやての中で展開されてしまった。
「バカとは会話したくない」とまでは思っていないだろうが「厄介なガキが趣味の時間を邪魔しに来た」ぐらいには思っているかも知れない。
そもそも人との会話を盛り上げるには共通の趣味の話題が鉄板なのだ。その道をなのはは自ら閉ざしてしまった。
なのはは同年代であることを意識しすぎ、年齢に応じた振る舞いを優先する余り「走れメロス」の面白さを語ることを忘れてしまったのだ。それがなのはの敗因である。
はやての怒りはメロスファンとしては正当であり即ち正義である。全国5600万人のメロスファンがはやての行動を支持している。いけいけはやて!負けるなはやて!!
「あのね、なのはとお友達になってほしいの。」
そんなはやてのあっち行けオーラをものともせずに本丸へ特攻をかけるなのはさん。
流石はなのはさん、KY、もとい、バk、もとい、マルキュー、じゃなかった、不屈の心は伊達ではない。
「いやや。」
―はやては絶対零度の目線を放った!
「あんたとは友達にならん。
これで話は終わりやな?はよあっち行き。」
―連続攻撃!はやては対ょぅじょハートブレイクカノンを発射した!!
―なのはの心は木っ端微塵に砕かれた!なのはの心に9999ダメージ!!
―なのはは敗北した。なのはは会話不能になった。なのはは状態異常:号泣になった。
「・・・・・・すんっ、ひっぐ、ぐずんっ、えっぐ」
顔をくしゃくしゃにして涙を流す5歳の幼女・・・図書館で騒いではいけないと、一生懸命泣き声を抑えようとしてる様がかえって痛々しい。
全国5600万人のメロスファンもこんな事態を引き起こしたはやての所業にはドン引きである。メロスファンにとって涙とは「走れメロス」の読後に流すべきものであるためだ。幼女の心を粉砕し、流させてはいけない涙を流させる、なんという所業。八神はやてとは、如何なる鬼畜であろうか?
八神はやてとは――全国おっぱい連盟特一等名誉会員、全国おっぱい愛好会会長、全国おっぱい友の会会長、全国の巨乳を保護する会会長、SSS級おっぱいハンターライセンス所持・・・・
さすがはおっぱいハンター、AAA++カップには容赦がないっ 俺達(変態紳士)にできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがr「やかましいわ!!」
「ふぇっ・・・うぇっ・・・・えーん!」
「ちょっ、ちがっ、あんたやのうて!ああ、もう、どないせえっちゅうねん!!」
なんか、すみません。(汗汗 「ほんまや!反省しい!!」 あ、ほら、そんなことするとまた・・・
「あーん!あーん!」
「あっ、だからちがっ、、、」
後書き
Q:おいィ?最近なのはさんの精神年齢の低下が著しい気がするんだが?
A:作者的にはわざとそうなるように書いてるらしいぞ(リアル話
それには理由もあるらしいが本当にしょーもない理由だから明らかにしないらしい(謙虚
どうしても気になるなら第01話の前書きや第04話のメモを見ればいいとか(この辺の心配りが人気の秘訣
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