転生とらぶる
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ガンダムW
1607話
バルジ消滅から数日……あれだけの大きさを誇ったバルジが消滅したということは、OZにも……そして連合軍にも隠せる筈がなく、当然のように世界に知れ渡った。
そしてこれまた当然のように世界中で大騒ぎとなってしまう。
ちなみに、バルジから脱出したOZの兵士達は、ノベンタからの直接の命令により結局連合軍で全員を救助する事にしたらしい。
まぁ、救助された後は捕虜となってしまうのだが、命に比べれば安いものだろう。
OZの兵士を大量に捕虜にし、更にはトーラスを有人機、無人機に関わらずかなりの数を入手出来たというのは、連合軍にとっては嬉しい出来事だろう。
連合宇宙軍の主力MSはリーオーだったが、そこに少なからずトーラスが加わる事になったのだから。
MDの方は……どうなんだろうな。
簡易的な命令であればOZのMSからでも可能だろうが、根本的なシステムを理解する為には、当然バルジの方にあるシステムが必要だった筈だ。
だが、そのバルジももう存在しない。……俺の空間倉庫にはあるが、暫くそれを公にするつもりはない。
ともあれ、バルジという宇宙における本拠地を失った事は、OZにとって大きなダメージとなった。
現在OZが所有しているのは、コロニーを何基かに、月に幾つかある基地らしい。
どれもが少数の戦力しか残っていないとか。
……原作では月基地があったが、この世界では違うらしい。
まぁ、OZが月基地を使えたのは、あくまでも連合軍から奪取したからだと考えれば、不思議でも何でもない。
だが、この歴史ではオペレーション・デイブレイクそのものが失敗……とまではいかないが、とてもではないが成功とは言えないような状況になっている。
特に宇宙軍の司令官は強硬派として有名なセプテムで、俺達に対する敵意をトーラスを入手させるという方法を使った事により、OZに向けさせる事に成功した。
そんなセプテムが、当然のように自分の配下にある宇宙軍でOZに対する備えをしていない筈もなく、結果として今も月基地は連合軍の勢力下にあった。
つまり、OZは宇宙での本格的な拠点をなくしてしまった訳で、色々な意味でピンチになっている訳だ。
それはつまり、連合軍にとっては有利な戦況になっているという事を意味しているのだが……連合軍も連合軍で、中々OZの基地を攻略出来ないでいる。
その最たる理由が、バルジの時に入手したトーラスだ。
連合軍はMDを入手出来たが、それでもバルジにあった全てという訳ではない。
連合軍が救助に向かうよりも前に宇宙船でMDを連れて宙域を脱出した者達もいるし、バルジに残ったままだったMDも多い。
そんなMDは、当然OZの基地には配備されてる訳で……
連合軍がその基地を攻略するには被害が大きいという事もあり、連合軍は攻撃を躊躇しているとか。
何しろ、回収したMDを使って模擬戦をやったところ、30機以上相手のリーオーを相手にして、ようやく1機のMDを倒せたというのだから、その戦力差は大きい。
そりゃあ連合軍も攻撃したくても出来なくなるのは仕方がない。
ましてや、OZの基地であれば当然MDをどうにかするシステムとかはある筈であり、連合軍が鹵獲したMDを使って攻撃しようとしても、しっかりとしたシステムがない以上、OZ側にMDを奪われるだけになりかねない。
そしてOZ側にしても、迂闊な行動に出るのは難しい。
自分達の宇宙における本拠地が消滅してしまった以上、補給とかも含めてギリギリらしい。
迂闊に攻撃に出てしまえば、それこそ自分達がいなくなった拠点が攻撃される恐れがある。
そんな理由から、宇宙では現在睨み合いの日々が続いているとか。
そんな中、俺が何をやっているのかといえば……
「へぇ、これがガンダニュウム合金か」
「はい。この量のガンダニュウム合金というは、自分も初めて見ますね。いえ、元々ガンダニュウム合金そのものが珍しいのですが」
整備員が輸送機の貨物室に積まれている大量のガンダニュウム合金を見て、そう呟く。
トールギスの関節部分をガンダニュウム合金に変えるというのは、既に作業が行われている。
本来ならトールギスの補強に使うガンダニュウム合金と一緒にシャドウミラーへの報酬として渡される予定だったガンダニュウム合金もルクセンブルク基地に運び込まれる予定だったのだが……
連合軍が大きな組織であるが故に、色々と手続きに時間が掛かったらしい。
まぁ、こっちも後で色々と言われない為に、しっかりとその辺の手続きを凛に頑張って貰う必要があったのは事実だが。
「それで、このガンダニュウム合金はどうするんです?」
「俺の知り合いに預ける事になる。幸いと言うべきか、近い内にMS輸送機で使う家具とかを持ってきて貰う事になってるからな。その時、このガンダニュウム合金も預けようと思ってな」
「……その人、信用出来るんですか? いえ、まぁ、格納庫にこれだけのガンダニュウム合金を置かれておくのは色々と不都合があるので、こちらは助かるのですが」
「ああ、問題ない」
実際には俺の空間倉庫に入るんだしな。
正直なところ、これ以上信用出来る預け先は存在しない。
俺が忘れない限り、絶対に安心だし。
……いや、時々空間倉庫のリストの中に、あれ? 俺これどこで手に入れたっけ? って奴があったりするんだよな。
レトルトカレーの箱、しかも中身なしなんて……いや、本当にあれどこで手に入れたんだろうな?
多分、どこかでレトルトカレーを食べて、そのゴミか何かとして取りあえず空間倉庫の中に詰め込んだんだと思うが。
「そうですか、ではそのように準備しておきます。それと……トールギスの改造の件ですが、うちから1つ案が出て来ました。こういうのはどうでしょう?」
整備員が何かの書類を俺に手渡す。
そこに書かれているのは、当然ながらその改造案だろう。
何気なくその書類へと目を通すが……
「へぇ」
思わずといった様子で、俺の口から感嘆の声が上がる。
そこに書かれていたのは、手首の内側に装着する銃身の短いマシンキャノン。
ようは、あれだ。グフイグナイテッドの手首に装備されているビーム砲のマシンキャノンバージョン。
使い勝手の方も、近距離用の武装という意味では同じだが、ビームではなくマシンキャノン……実弾兵器なので、実弾が必要となる点で性能が劣ってるな。
まぁ、SEED世界の方でも核動力以外はエネルギー制限があるので、弾数があるという点では同じなのだが。
それが、左右の両手首分。
頭部バルカン程に即応性はないが、肩のマシンキャノンよりは自由度が上だ。
「どうでしょう?」
「いいな」
「そうですか!」
俺が褒めると、整備員は嬉しそうな表情になる。
「本当は手首の裏だけではなく、火力を重視して手首を囲むようにして4つのマシンキャノンを装備させるという案もあったのですが……」
「いや、それは駄目じゃないか?」
手首の裏だけであれば、まだ射角を確保出来る。
だが、手首を囲むようにしてマシンガンを装備してしまえば、ビームサーベルとかを持つ云々以前にマシンキャノンを発射した時、トールギスの手が破壊されてしまう可能性があった。
それは整備員も理解しているのだろう。照れ笑いを浮かべて俺の方を見ていた。
「はい、そうなんですよね。計算してみましたが、普通の状態であればまだしも、少しでも手の位置の調整を失敗すると弾丸で手に被害が出ることが確認されてまして」
「だろうな」
その辺りは考えるまでもないと思うんだが。
ともあれ、実際にそれを作られなくてよかった。
「その、ではこちらの案で改造を始めても構いませんか?」
「ああ、頼む」
そう告げると、整備兵はすぐに改造に取り掛かるべく俺の前から去っていく。
それを見送り、格納庫にあるトーラスが白く塗られているのを眺める。
当然のようにあのトーラスは綾子が乗るトーラスだ。
何故白く塗られているのかと言えば、それはOZのトーラスが黒だかららしい。
……いや、別にいいんだけどな。まさかこんなところでサンクキングダムカラーのトーラスを見るとは思わなかったが。
勿論綾子のトーラスは色が変わっただけではない。
ビームサーベルを使用出来るようにする改修は以前行われたのだが、今回はそれに加えて使用出来るビームサーベルを増やす為に機体に装備されているビームサーベルは2つになっている。
ともあれ、白いトーラスなんてここにしかないだろうから、間違ってもOZのトーラスと見間違われる事はないだろう。
「……さて」
トーラスの方は簡単な改修だったので、既に終わっているが、トールギスの方はまだ改修が終わっていない。
しかも追加で両手首にマシンキャノン砲を装備させる事が決定したので、また少し改修作業完了まで時間が掛かるだろう。
それは仕方がないので、取りあえず俺は今するべき事は……何だろうな?
ともあれ、俺が格納庫にいても特に何もする事がないので外へと出ると……こっち向かって走ってくるサリィの姿が目に入った。
……何だか、以前もこんな光景を見たような気がするんだけど、気のせいか?
「アクセル代表!」
そして、こんな風に切羽詰まったような声を聞かされた覚えがあったのも気のせいか?
「今度は何が起こった?」
「ガンダムです、ガンダムが現れました。ガンダム03がOZの基地に攻撃を仕掛けています!」
「……なるほど」
一瞬驚いたが、よく考えればこれはそれ程不思議な話って訳でもない。
元々ガンダムはOZに対して攻撃を仕掛けていたのだ。
オペレーション・デイブレイクから今までは、五飛とデュオはともかく他のガンダム……ヒイロ、カトル、トロワの3人は活動していなかった。
だが、それはあくまでも様子見だったからなのだろう。
連合軍がコロニーに対して宥和政策を行うと発表し、それが本物なのかどうかと。
しかし、つい先日にレディ・アンが行った、バルジを使った恫喝。
連合軍に対して降伏を迫るだけであれば良かったものの、シャドウミラーの機体とガンダムを引き渡すように命令し、更にはバルジ砲を使って連合軍が基地としているコロニー以外に、普通のコロニーまで攻撃する可能性を示唆した。
……それがガンダムのパイロットの、もしくは指示を出している科学者達の逆鱗に触れたといったところか。
勿論逆鱗に触れたからといって、バルジがある以上は迂闊に逆らう訳にはいかなかった。
そう、バルジがあれば、の話だ。
バルジは存在していた宇宙空間からあっさりと消え失せ、現在は俺の空間倉庫の中にある。
空間倉庫云々というのは他の者には分からないだろうが、それでもバルジが消えたというのはしっかりと理解したのだろう。
その結果が、OZの基地に対するガンダムの襲撃……といったところか。
特に宇宙ではともかく、地上ではMDがまだ運用されていない。
……出来れば宇宙でOZが立て籠もっている基地を攻略して欲しかったんだけどな。
一定以下の操縦技術を持つ相手にとっては手の出しようがないMDでも、それは逆に言えば一定以上の……例えばガンダムのパイロットくらいの技量があれば、決して単機で倒せない相手ではないという事だ。
そういう意味で、現在ガンダムが必要とされているのは宇宙なんだが……まぁ、ガンダムのパイロットに連合軍の都合を押しつける訳にもいかないか。
ともあれ、ヒイロ・ユイ……ガンダムのパイロットではなく、OZに暗殺された方のヒイロ・ユイの仕返しという意味も込めてのガンダムのテロ活動だったが、今回はそれに更にコロニーを人質に取られた、もしくは取られそうになった事の怒りも混ざっているのだろう。
OZにとっては起死回生の作戦だったのかもしれないが、完全に藪蛇になった形だ。
少なくても、コロニーを人質に取るような真似をしなければ、ここでガンダムに襲撃されるような真似はしなかっただろうに。
だが……この件はOZにとって不幸であっても、連合軍にとっては幸運であり、そしてまたガンダムを集めようとしているシャドウミラーにとっても幸運なのは間違いなかった。
惜しむらくは、トールギスの改修作業が完了していない事か。
「まぁ、このまま何でもかんでもこっちの都合がいいようには出来ないか。ともあれ、03が現れたのならすぐに向かうか。攻撃はまだ続いてるのか?」
「はい。OZの方も戦力を出し惜しみする事なく、可能な限り出しているようです」
「……だろうな」
OZはここ最近色々な意味で駄目な事ばかりが続いている。
ここでガンダムを倒すなり、もしくは鹵獲するなりして士気を上げる必要があるということなのだろう。
「出るぞ」
そう呟き、改めて今回トールギスがまだ改修中なのを残念に思うのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1035
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1309
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