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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
第1章 誕生!最強ライダー編
  第19話『俺達、クライマックス』

前回の仮面ライダーディロードは─
電王の世界に着いた雅達。雅は、電王の代理として自身に憑依したイマジン、カグヤと供に敵を倒すが、思いもよらない人物から襲撃を受けてしまう。


時の列車、デンライナー。次の駅は、過去か、未来か─


「さて、事態は厄介な状況になったな。」
古手神社宝物庫の内部で雅はそう言った。
「あら、その怪我どうしたの?」
先程の戦闘での負傷にカグヤは驚く。
「何、これくらいの怪我はディロードライバーが治してくれる。厄介なのは、電王が戦える状況に無いって方だ。」
「それのどこが厄介なんですか?」
「確かに、ワールドホープの発動には戦闘を交いする必要は無い。けれど、一番発動に適しているのは、やはり戦闘時だ。そうなると、良太郎さんには立ち直ってもらう必要がある。カグヤ、もう一度デンライナーに行くぞ。」
雅は、カグヤを連れて再びデンライナーに行く。

「オーナー、あれから良太郎さんの様子は、どうでしょうか?」
「やはり、ウラタロス君達を失ったショックは大きいみたいですねぇ。今は、ウラタロス君達の残した物を抱えていますよぉ。」
オーナーは、旗を立てたチャーハンを食べながら雅に話す。雅が良太郎の方を見ると、赤い特殊な装飾の施された携帯電話を持ちながら泣いていた。
「良太郎さん、大丈夫ですか?」
雅は、良太郎に近づく。
「…みんな─ッ!?ごめんなさい。僕は大丈夫。雅君、だっけ?僕の替わりに戦わせて、ごめん。」
良太郎は雅に謝る。
「それは大丈夫です。ですが、辛いお気持ちは解ります。それでも、やはり時間を護れるのは良太郎さんしかいません。今は辛いでしょうが、僕に力を貸して下さい。」
雅がそう言うと、良太郎は黙ってしまう。
「おい、雅とか言ったな?おめぇ、良太郎の気持ちが何も分かっていねぇだろう。俺があいつから生まれたように、熊以外はあいつが生み出した。熊だって、良太郎は熊の気持ちや心意気を観て、救ってやった。そんな大切な子供みたいなもんだ。そんな亀達が消えちまったんだ。そう簡単に立ち直れるわけねえだろう!俺だって、本当はすげえ辛ぇよ。亀は確かにナンパ野郎だが、何時でも俺達に合わせてくれた。熊は、俺の名前をちゃんと言わねえけど、良太郎の強さを理解している。小僧は、俺の事を馬鹿にするし、自分の遊びが最優先だ。けど、なんだかんだでほっておけねえ。解るか?お前は上辺の辛さは分かっても、本心までは分かっていねぇんだよ!」
モモタロスは雅にそう言う。
「─すみません。身勝手な考えを押し付けてしまいました。」
雅はモモタロスに説教されて謝る。
「お、おう。分かればいいんだ。それと、あのハナクソ女には話すなよ。」
その後で、モモタロスは雅にそう小さな声で言った。
「おっと、お話しに水を差すようですみませんが、そうも言っていられないみたいですねぇ。どうやら、また街でイマジンが暴れているみたいですよぉ。っ!」
オーナーは旗を立てたチャーハンを食べながら話していると、旗が倒れ、オーナーは客室を後にした。
「雅、てめえの出番だ。早く行けよ。」
モモタロスがそう言うと、
「モモタロス、僕はもう大丈夫。雅君、僕がやらないといけない事、やらせてごめん。」
良太郎は立ち上がる。
「大丈夫です。それより、早くイマジンを倒しましょう。」
雅と良太郎はデンライナーから降りる。

二人が公園に行くと、ブラッドサッカーイマジンが暴れていた。
「そこまでだ!」
雅の言葉でブラッドサッカーイマジンは振り向く。
「ゲッ!?電王に、今噂の仮面ライダー!もう来やがったのかよ!電王、てめえが牙王を倒した所為で、俺の立場はボロボロなんだよ!だからとっととくたばりやがれ!」
ブラッドサッカーイマジンは良太郎に向かって行く。
「僕だって、ウラタロス達の為に、戦う!変身!」
“Sword From”
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
良太郎は電王ソードフォームに、雅はディロードに変身する。
「俺、参上!言っておくが俺に前ぶりはねえ。最初から最後までクライマックスだぜ!」
「モモタロス、人はそれを前ぶりと言います。」
『モモタロス、僕も前からずっと思っていた。』
「雅、良太郎!そりゃあ無いぜ!」
電王は決めポーズをとるが、ディロードと良太郎に指摘されて返事を返していた。すると、
「てめえ等、俺を放置するな!」
痺れを切らせたブラッドサッカーイマジンがディロード達を攻撃する。
「その程度で、僕達は負けない。」
ブラッドサッカーイマジンの攻撃をディロードは受けたが何ともない。しかし、
「バ~カ。俺が用があるのは電王の方だっつうの!」
ディロードへの攻撃は目眩ましで、ブラッドサッカーイマジンは電王に重めの攻撃を放つ。
「グハァッ!」
その攻撃が電王に直撃し、電王は地面に打ち付けられる。
「良太郎さん、モモタロス、大丈夫ですか!」
ディロードは近づく。
「俺は何ともねえ。良太郎は大丈夫か?」
『僕も平気。』
「さて、てめえ等を倒せば、俺の株は最高潮だ。消えてもらう!」
ブラッドサッカーイマジンは力を込める。すると、
「タイム!5分だけ時間をくれ!」
ディロードは急にそう言った。
「おい、雅!おめぇ正気か?」
ディロードの行動に電王は驚く。だが、
「いいぜ!死ぬ前に仲良くしゃべっていな!」
ブラッドサッカーイマジンは提案を受け入れた。
「さて、良太郎さん、モモタロス、チャンスは今しかありません。このカードに願いを込めて下さい。」
ディロードは電王に白紙のカードを二枚渡す。
「なるほど、俺と良太郎で二枚ってわけか!良太郎、ちょっと耳を貸せ。」
電王は内部の良太郎に小声である提案をした。
「いくぜ、雅!」
電王は白紙のカードに願いを込める。
「今だ!集え、世界の願い!」
ディロードは白紙のカードを上に翳し、電王の世界のワールドホープを完成させる。
「大丈夫だ!話は済んだ!」
ディロードはブラッドサッカーイマジンに合図を送る。
「待っていたぞ!さて、これで終わりだ!」
ブラッドサッカーイマジンは武器を振り上げ、電王を叩き斬ろうとするが、ディロードが盾となって護り、ディロードはワールドホープのカードをスキャンする。
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER DEN-O-】
すると、ウラタロス達の砂を集めて誕生した携帯電話型アイテム、ケータロスから着信音が鳴り、電王は電話に出る。
「はい、もしもし。」
『先輩、何やっているんですか?』
「亀…」
『まったく、モモの字は何しとるんやか。』
「熊…」
『バ~カ。本当、モモタロスって僕達がいないとだめだよね。』
「はな垂れ小僧…」
電王は、ウラタロス達の言葉を聞く。
『さて、先輩。僕達、そろそろ一緒に戦いたいんだけど。』
「どうすりゃあいいんだよ!」
『多分、分かりやすいボタンでも付いていると思いますよ。』
ウラタロスに言われ、電王は探すと、それぞれのイマジンに対応したボタンがあり、順番に押す。そして、電王ベルトに装着する。
“CLIMAX From”
すると、ロッドフォームの仮面が左肩に、アックスフォームの仮面が右肩に、ガンフォームの仮面が胸部に装着され、電王はクライマックスフォームに変身した。
「うおっ!どうなっているんだ!?」
モモタロスは驚く。
「とにかく、あれをやっつけましょうよ、先輩。」
ウラタロスはそう言い、電王はライダーパスを電王ベルトにタッチする。
“Charge and Up!”
電王は必殺技を発動。三人の仮面が右足に集中し、
「必殺、俺達の必殺技!クライマックスバージョン!」
電王はジャンプし、必殺技のボイスターズキックを放ち、ブラッドサッカーイマジンを撃破する。
二人は変身を解除し、
「良太郎さん、この世界の危機は、これで去りました。悲しいですが、これでお別れです。」
「やっぱり、雅君は変わらないね。」
「そうですか?」
「おい、それより!良太郎、記憶が戻ったのか!?」
「うん。モモタロスにも、迷惑かけたね。」
「へっ、俺は別に何ともねえ。」
「よかった。雅君も、これから頑張ってね。」
「はい。それでは、さようなら。」
雅は、良太郎とモモタロスに一礼して電王の世界を去った。

「ところで雅、この世界の他のライダーは?」
梨花は雅に質問する。
「ゼロノス達とは、別件でここに来た時に手に入れているから大丈夫。」
雅は、ゼロノス達のカードを見せる。
【SOUL RIDE-KAMEN RIDER DEN-O-】
『雅君、お別れの前にも言ったけど、世界を救う旅、頑張ってね。』
『おい雅!てめえあのイマジン置いて行きやがったな!今度あったときは覚悟しておけ!』
良太郎とモモタロスから最後のメッセージを聞き、雅達と電王の世界の繋がりは完全に途絶える。
「みんな、次の世界は、仮面ライダーカブトの世界だ。」
雅が絵巻を広げると、赤と黒、二人のカブトムシのライダーが向き合い、黒いライダーの隣に女性が描かれていた。
to be continued


次回、仮面ライダーディロード
ZECTの作った対ワーム用警告ペンダントを破壊するカブト。そして、二人のカブトの対決。次回『お前の居場所』 
 

 
後書き
新カード紹介
仮面ライダー電王(ワールドホープ):電王がクライマックスフォームに変身可能になる。 
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