居眠り
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第六章
「これまで自分で起きられたことはなかったから」
「それが自分で起きられたから」
「凄く嬉しいわ」
「そうなのね」
「これで居眠りもしなくなったら」
さらに言った小鳥だった。
「もっといいわね」
「そうね、そうなればね」
「余計にいいわね」
「そこは暫く見てみましょう」
「それじゃあね」
小鳥は梨沙と笑顔で自分から起きられたことを喜び居眠りについても話をした、そしてこの日から実際にだった。
小鳥は居眠りをしなくなった、それでだった。
梨沙は小鳥にだ、こうしたことを言ったのだった。
「やっぱり睡眠時間次第ね」
「それの問題だったのね、私の場合」
「そう、七時間寝てたけれど」
それでもというのだ。
「そこをね」
「七時間半にしたら」
「周期通りにしたら」
三十分あえて多くして睡眠の周期に合わせればというのだ。
「違ったわね」
「まさか居眠りもしなくなるなんて」
「寝る時間ってただ多ければいいものじゃないのね」
「そうみたい、どうも私はね」
小鳥は自分から言った、二人で共にお昼の弁当を食べつつ。どちらもそれぞれの母親が作ってくれたものを食べている。
「七時間半がいいみたい」
「それがあんたの睡眠のベストの時間ね」
「そうみたいなのよ」
「それあるのよね」
「睡眠時間の周期と」
「そう、それぞれのベストの時間がね」
どれだけ寝れば一番いいかということがというのだ。
「人によって違ってて」
「私の場合はそうなのね」
「寝る体質もそうでね」
一旦寝たら余程のことでも起きないそれも含めてというのだ。
「七時間半がベストの時間ということね」
「それだけ寝たら自然に起きて」
「しかも居眠りもしない」
「そういうことね」
「これで解決しそうね」
梨沙は小鳥に微笑んで言った。
「あんたのその睡眠のことは」
「ええ、もう大丈夫だと思うわ」
自分でもとだ、小鳥も笑顔で言った。
「これでね」
「じゃあ今日もよね」
「お家で七時間半寝るわ」
「そうしてね」
梨沙もその小鳥に笑顔で応えた、そしてだった。
二人で弁当を食べて後は日常を楽しく過ごした、居眠りをすることなく。
居眠り 完
2016・6・23
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