居眠り
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第五章
「私は六時間だから」
「一時間半周期だと四周期ね」
「そうそう、睡眠時間は一時間半周期なのよね」
このことにだ、梨沙は小鳥の言葉から気付いた。
「大体それ位の基準で考えてね」
「六時間は丁度いいのね」
「だから私すっきりしてるわ、ただあんたは」
このことから小鳥の睡眠時間について考えてだ、梨沙は彼女に言った。
「七時間ね」
「三十分少ないわね」
「そうよね」
「これ何かあるかしら」
「ううん、この周期に従って」
それでとだ、梨沙はものは試しと思ってだった。こう小鳥に提案した。
「もう三十分ね」
「余計に寝てみたらっていうのね」
「そう、七時間半ね」
「それだけ寝てみたらっていうのね」
「どうかしら」
「そうしたら何か変わるかしら」
「変わるかもね」
確信を以ては言わなかった、というよりかは言えなかった。梨沙は睡眠についてそこまではっきりとした知識がないからだ。
「何でも試しにやってみるってことで」
「三十分なのね」
「寝てみたら?」
それだけ余計にというのだ。
「一時間半の周期に従って」
「それじゃあ今まで十二時に寝て七時に起こされてるけれど」
「三十分早くでもね」
その十二時から、というのだ。
「そうしたらどうかしら」
「じゃあ十一時半にね」
「寝てみればいいわ」
「わかったわ、私ベッドかお布団に入って目を閉じたらね」
それこそというのだ。
「寝られるから」
「そっちの方も凄い体質ね」
「だからね」
「今日から十一時半に寝てみるわね」
「そうしてみてね」
「じゃあね」
こうしてだった、小鳥はこれまで十二時に寝ていたのを十一時半に寝る様にしてみた。最初にしてみた次の日にだ。
小鳥は登校してすぐにだ、梨沙に笑顔でこう言った。
「今日七時に自然とね」
「起きられたの」
「そうなの、目が覚めたのよ」
七時になると、というのだ。
「もう自分からね」
「七時間半ね」
「それで起きたのよ」
「そうなのね」
「こんなことはじめてよ」
小鳥にとって、というのだ。
「自分でも驚いてるわ」
「それで凄く嬉しそうね」
「嬉しいわ」
実際にとだ、小鳥は梨沙に答えた。
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