聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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709部分:第百四話 星の拳その三
第百四話 星の拳その三
「まだだ、これからだ」
「かなり大掛かりな技だな」
それは実によくわかることだった。
「それはこのリゲルの技も同じだがな」
「どう来る?それでは」
「見るのだ」
遂に技を放ってきた。その技は。
「スターダストレクイエム!」
「何っ、これは!」
「さあ、どうだレオよ!」
リゲルはその技を放ったうえでアイオリアに問うてみせてきた。
「この星の嵐、受けられるか!」
「上からだけではないというのか!」
「星は上から降るだけとは限らない」
そうだというのだ。
「こうして横からも四方八方からも来るものだ」
「それがこの技か」
「無数の流星があらゆる方角から襲い掛かる」
それがだというのだ。
「これこそがこのアスモデウスのリゲル最大の技スターダストレクイエムだ」
「このままでは」
アイオリアもその技の恐ろしさは充分過ぎる程察していた。
「倒されるか。俺が」
「そうだ。どうするのだレオよ」
またアイオリアに問うてみせた。
「これだけの技。勝てるか」
「勝てると言えばどうする?」
「絶対の自信があるのだな」
「例えどれだけ傷つこうともだ」
その流星の嵐の中での言葉だった。
「聖闘士は勝つ」
「敗れないというのか」
「そうだ。必ず勝つ」
まさにそうだというのだ。
「それを今見せよう」
「言いながら流星はかわしているな」
そのアイオリアを見ての言葉だ。アイオリアは小宇宙を燃焼させながらも流星達はかわしている。しかしその動きは目では見えない。
「それは」
「そうそう当たるものではない」
アイオリアはこう言い返す。
「如何に流星といえどもだ」
「それはこちらも同じこと」
彼だけではないというのだ。
「このリゲルもだ。最早貴様のあの技は通じはしない」
「ライトニングボルトもライトニングプラズマもか」
「そうだ。最早通じないことは言っておく」
まさにそうだというのである。
「それはだ」
「そうか。通じないか」
「貴様等聖闘士が一度見た技を見切るのと同じだ」
「それとか」
「同じだ」
そのことを強い言葉で言ってみせたのである。
「それとだ」
「それはわかった。だが」
「だが?」
「この技はそうかわせるか」
相変わらず小宇宙を燃焼させながらの言葉であった。
「果たして」
「それだけの技だというのだな」
「この技はこのアイオリアの全てだ」
その言葉通りだった。彼の全身にさらに力が宿る。
そしてそこから。さらなる光が放たれた。
「これは」
星の煌きの如き光だった。それがさらに放たれたのである。
「さらなる光か」
「コスモスオープン!」
そう叫ぶのである。
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