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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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708部分:第百四話 星の拳その二


第百四話 星の拳その二

「だからこそだ」
「見せろというのだな」
「そして見るのだ」
 言葉は今は両方の意味を持っているものだった。それをあえて言ってみせたのである。そしてリゲルは言葉をさらに続けてきた。
「いいな」
「来るか」
「貴様が見せぬのならばこちらから行く。いや」
 リゲルはここでまた言った。
「ふむ、そういうことか」
「わかったというのだな」
「例え何も言わなくとも小宇宙の高まりまでは隠せはしない」
 そこから見たというのである。
「そういうことか」
「残念だがこの技を出すには時間がかかる」
 アイオリアは構えたままこう彼に返した。
「それはまだだ」
「そしてそれだけ大きな力を持っているということだな」
「そうとも言える」
 アイオリアの小宇宙はさらに高まってきている。その中での言葉であった。
「そしてだ」
「技を放つまではどうするつもりだ?」
「貴様のその技」
 そのリゲルに対しての言葉だった。
「受けてみせよう」
「いいのか?只では済まぬぞ」
 リゲルはアイオリアのその言葉を聞いて逆に返してみせた。
「このリゲルの最大の奥義はだ」
「アスモデウスよ」
 アイオリアはそのリゲルに対してまた言ってみせてきた。
「貴様は星の魔神だったな」
「それはもう言うまでもないことだと思うがな」
「確かにな」
「では何故それをあえて問うたというのだ?」
「確かめただけだ」
 それだけだというのである。
「ただそれだけのことだ」
「そしてその技もまた星の技だと思っているな」
「違うか?」
「いや、寸分も違うことはない」
 まさにありのままといった言葉だった。
「それはだ」
「ではやはり」
「そうだ。星だ」
 そのものだという。
「私の最大の技もまた星を使う技だ」
「そうか」
「しかしレオよ」
 己の技のことを語ってからまたアイオリアに問うた。
「貴様はそうではないな」
「違うと見ているのだな」
「その通りだ。違うな」
 また言うリゲルだった。
「貴様の最大の技は」
「光だ」
 これが返答だった。
「俺の最大の技は光だ」
「そうか、光か」
「貴様の星が勝つか俺の光が勝つか」
 まさにその二つの対立だというのだ。
「勝負だな」
「そうだな。では見せよう」
「こちらもだ」
 お互い技に入る。まずはアイオリアが言ってきた。
「フォトンインヴォーク!」
「むっ!?」
 アイオリアの全身から小宇宙が放出される。それはまさに光であった。
「雷の光か」
「そうだ」
 まさにそれだというアイオリアだった。
「まずはこれからだ」
「小宇宙を最大まで燃焼させたな」
 それが何なのかすぐに察したリゲルであった。
「そうだな」
「如何にも。その通りだ」
「やはりな。そしてそれだけではないな」
「無論だ。これだけではない」
 まさにそうだというのだった。
「ただ小宇宙を燃焼させただけではない」
「そしてか」
「そうだ。まだだ」
 尚も小宇宙を燃やし続ける彼だった。
 
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