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エクリプス(機動戦士ガンダムSEED編 )

作者:cipher
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第26話 さだめの楔(後編)

Side マリュー・ラミアス

マリュー
「ソードのビームを切って実剣として使うみたい。」

ナタル
「バルキリーは母艦へ向かっています。
また捕獲するのでしょう。」

マリュー
「それにしてもライフル相手に実剣で勝負とは、セオリーでは考えられないわ。」

Sideout



Side アスラン・ザラ

ブリッツ片腕が切り落とされた。

ニコル
「うわぁぁぁ!」

アスラン
「くっそー!
ええい!」

ニコル
「アスラン下がって!
てあぁぁぁ!」

アスラン
「あ!?」

ニコルがアスランを庇う様にストライクに片手で挑んで来る。
ストライクの実剣がブリッツの胴体に切り掛る。

ニコル
「ぐわあ゛ーー…」

アスラン
「あぁ…ぁ…」

ニコル
「…アスラン…にげっ!」

アスラン
「…」

ニコル
「母さん…僕の…ピアノ…」

アスラン
「ああぁ…
くっ…ニコルぅーー!」

イザーク
「あぁっ!」

ディアッカ
「あぁっ!」

アスラン
「ああぁ…」

ディアッカ
「ニコル…」

イザーク
「バカな…」

アスラン
「ぁぁ…くぅ!」

イザーク
「くっそー、ストライク!」

Sideout



Side マリュー・ラミアス

アークエンジェルのブリッジではストライクの奮戦ぶりを見ていた。

ナタル
「ブリッツの胴体は真っ二つに。」

マリュー
「イージスのパイロットが動いてないようね。
ストライクはデュエルとバスターに向かったわ。」

ナタル
「ストライクはビームを紙一重で避けている。」

「「…」」

Sideout



Side アスラン・ザラ

ディアッカ
「アスラン!」

イザーク
「逃がすかぁ!くっ!」

アスラン
「くっ…ぅぅ…」

イザーク
「くっえい!」

アスラン
「ええい!」

イザーク
「許せないんだよぉ!
お前らぁ!」

ディアッカ
「なぜ、こちらの攻撃が当たらない!」

イザーク
「なにっ!
くっそぉー!」

アスラン
「ストライク!」

イザーク
「ぐわあ゛ーー…」

ディアッカ
「あぁっ!」

アスラン
「ああぁ…」

ディアッカ
「イザーク!」

アスラン
「てやぁー!!
くぅっ!」

ディアッカ
「これで!」

アスラン
「ディアッカ!」

ディアッカ
「くっそー!」

アスラン
「くっ!」

ディアッカ
「ぐわあ゛ーー…」

アスラン
「ディアッカー!
お前がニコルを!
ニコルを殺したぁー!」

アスランが種割れした。

アスラン
「ストライクー!
ぬぅ!
俺が!
お前を討つ!!」

アスラン
「きい!チェー!」

イージスが変形してストライクに取りついた。
しかしイージスは灰色に変わる。

Sideout



Side マリュー・ラミアス

クルー補充員D
「…ぇ?…
コウキ!聞こえますか?応答して下さい!コウキ!」

フラガ
『今の爆発音は?』

マリュー
「爆発は分かりません。ですが現在、ストライク、全ての交信が途絶です。」

フラガ
『ぇ…!』

ナタル
「艦長!」

マリュー
「ぁ…」

ナタル
「ここで惚けていても、どうにもなりません!」

クルー補充員C
「ぁ!ろ、6時の方向、レーダーに機影!」

マリュー
「ぇ?」

クルー補充員C
「数3!」

トノムラ
「ディンです!会敵予測、15分後!」

マリュー
「ぇ!」

パル、ノイマン
「あ!」

マリュー
「迎撃用意!」

ナタル
「無茶です!護衛機がいません。これではディン3機相手に10分と保ちません!」

クルー補充員D
「バルキリーからの連絡です。ディンは任せてくれとの事です。」

「「え!」」

マリュー
「コウキさんから?」

クルー補充員D
「はい、間違いありません。」

マリュー、ナタル
「ほ。」

トノムラ
「ディン3機、撃墜を確認。」

クルー補充員D
「コウキさんから、連絡です。」

マリュー
「こちらに回して!」

クルー補充員D
「は!」

光輝
『敵モビルスーツ4機、大破。ストライクはイージスの自爆に巻き込まれ大破。
バルキリーに移乗して、ディン3機を撃墜。』

マリュー
「大丈夫なの?」

光輝
『こちらは問題ない。
戦闘データとストライクの運用データを学習システムに送っている。
各自の報告書と将校の質疑応答集も作ってある。
アラスカの防空圏までに学習システムは回収する。
交替で読んでおけよ。アラスカはでは重箱の隅を突かれるぞ。
普通は難癖をつけるのが上司だからな。』

マリュー
「えぇ!」

ナタル
「ハルバートン提督ならそんな事はしませんが、アラスカなら…。あり得る話です。」

光輝
『アークエンジェルはもう大丈夫だ。速度を落として構わない。
こちらは後片付けしてから戻る。以上』

マリュー
「戦闘解除、半舷休息とする。
全クルーに交替で報告書作成を。」

「「は!」」

ナタル
(この艦は戦闘より報告書作成の方が忙しい)

Sideout



Side イザーク・ジュール

イザーク
「艦長!」

ザラ隊旗艦艦長
「もう、いいのかね?」

イザーク
「アスランとディアッカは?艦が動いているな!状況はどうなっている!」

ザラ隊旗艦艦長
「二人は不明だ。我々も捕虜になっている。」

イザーク
「不明?不明とはどういうことだ!」

ザラ隊旗艦艦長
「詳しい状況は解らん。まずバスターとの交信が途切れ、やがて大きな爆発を確認した後、イージスとの交信も途切れた。」

イザーク
「エマージェンシーは!?」

ザラ隊旗艦艦長
「どちらからも出ていない…。」

イザーク
「ぇっ!
ストライクと足つきは!?」

ザラ隊旗艦艦長
「我々は捕虜だ、それ以上のことは分からない。」

イザーク
「…くっ…」

Sideout



Side カガリ・ユラ・アスハ

カガリ
「ぁ…ぁぁ…」

キサカ
「赤の機体が自爆したのか?それでストライクを…」

カガリ
「あいつが…?
ぁ…ぅ…」

キサカ
「よせ!カガリ!」

カガリ
「うっ…あっ!
ぁぁ…
コウキ…」

キサカ
「カガリ…」

カガリ
「あいつ居ない!」

キサカ
「ん!…」

カガリ
「蛻けの殻だ!飛ばされたのかも知れない!いや、脱出したのか?えい!」

キサカ
「カガリ!」

オーブ捜索隊員
「キサカ一佐!向こうの浜に!」

カガリ
「コウキ!?」

キサカ
「ぇぃ!」

カガリ
「コウキ!?」

オーブ捜索隊員達
「ぉぉ!」

カガリ
「コウキ!コウキ…ぁぁ…」

Sideout



Side アスラン・ザラ

アスラン
「ぅ…ぅぅ…くっ!」

カガリ
「気が付いたか。」

アスラン
「ぁぁ…」

カガリ
「ここはオーブの飛行艇の中だ。我々は浜に倒れていたお前を発見し、収容した。」

アスラン
「オーブ?中立のオーブが俺に何の用だ?それとも今は地球軍か?」

カガリ
「ぅぅ…
聞きたいことがある。ストライクをやったのは…お前だな…。」

アスラン
「ぁぁ!……ああ。
あいつは…。俺が殺した。」

カガリ
「へっ!」

アスラン
「殺した…俺が…イージスで組み付いて…、自爆した…」

カガリ
「ぅ…」

アスラン
「脱出できたとは思えない…」

カガリ
「クス…クス。」

アスラン
「それしかもう…手がなかった…あいつを倒すには…」

カガリ
「あははは…苦しい…」

アスラン
「えっ!」

カガリ
「あいつはピンピンしているぞ!
お前の応急手当もあいつがしたんだ。」

アスラン
「えぇ?」

カガリ
「でもお前がなんで?」

アスラン
「…俺達と戦って…、仲間を傷つけて…、ニコルを殺した!」

カガリ
「え?チョット待て。ニコルってブリッツのパイロットか?」

アスラン
「ああ、胴体を切り裂かれて…。」

カガリ
「なら、大丈夫だぞ。」

アスラン
「え?」

カガリ
「コックピットの上の部分で真っ二つだ。
オーブの技師達も驚いていたぞ。
こんなピンポイントで、それも実剣でモビルスーツの装甲を切断するなんて、
凄腕の剣士でも出来ないって、オレはコウキの実力をしっているからな。
あいつならこれぐらい出来るだろうなぁ。」

Sideout



Side マリュー・ラミアス

パル
「守備隊、ブルーリーダーより入電。我是ヨリ、離脱スル。」

マリュー
「援護を感謝すると伝えて。」

カズイ
「あ…第18レーダーサイト…より船籍照合。」

マリュー
「アラスカへは初入港ですものね。データを送って。問題はないと思うわ。」

Sideout



Side アスラン・ザラ

キサカ
「迎えが到着した。」

カガリ
「うん。アスラン。ほら、エクリプスの迎えだ。」

アスラン
「?」

カガリ
「ザフトの軍人では、オーブには連れて行けないんだ。くそ、お前、大丈夫か?」

アスラン
「…やっぱり…変な奴だな、お前は…。ありがと、って言うのかな。今よく解らないが…」

カガリ
「…ちょっと待て。ハウメアの護り石だ。お前、危なっかしい。護ってもらえ。」

アスラン
「コウキを殺しそうになったのにか。」

カガリ
「…もう、誰にも死んで欲しくない。」

アスラン
「…」

イザーク
「貴様ぁ!どの面下げて戻って来やがった!くっぇぃ。」

アスラン
「ストライクは討ったさ。」

イザーク
「ふ。」

Sideout



Side ラクス・クライン

ラクス
「まぁ、どうしてそういうことするの?悪い子ですねグリーンちゃん。そういう子とは遊んであげませんよ?」

ハロ
「テヤンデー。」

ラクス
「ぁ…ピンクちゃん、いけませんよ、そちらは。
あ!おはようございます。」

キラ
「…」

Sideout

 
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