STARDUST∮FLAMEHAZE
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第三部 ZODIAC CRUSADERS
プロローグ ~JUDAS STRUCK~
そうだ、絶対に消えまい!
わたしは自然の絆が自分を引きずってゆくのを感ずる。
わたしの肉の肉、わたしの骨の骨、それがお前なのだ。
お前の境涯からわたしは絶対に離れないつもりだ、
――幸、不幸いずれの場合にしてもだ!
John Milton
『PARADISE LOST』
神々の威光が照らす街に雨が降る。
空一面を覆い尽くす黒雲から落ちる雫が、渇いた大地を潤していく。
舗装されていない道路、立ち並ぶ石作りの建物。
人気の無い閑散とした裏通りで、対峙する二人の男。
その風貌もさりながら、現在に於ける状況まで対照的だった。
「ククク……どうした? J ・P ・ポルナレフ……
まさか我がスタンド、『吊られた男』 の能力が、コレほどとは想わなかったか?」
くぐもった声でそう告げる男は、
金属製の不可思議な仮面を被り、纏った大仰な外套を翻す。
その背には鮮やかな金髪が気流に靡く。
対して、屹立するその男に見下ろされる者。
肩、腕、脇腹、大腿部に鋭く走った裂傷。
その切断面が余りにも鋭利な故に、流れる血の量さえたどつく。
まるで光の線が刃と成って、空間を裂いたが如く。
「生憎だったな? オレはDIO様を除けば、
この世界最高の 『スタンド使い』 の血を引く者。
偉大なる “母” の名にかけて、貴様如きに遅れは取らぬ」
籠もっているがあくまで澄んだ声色の許、
男は己の力とソレ以上にその 『象徴』 を誇った。
地に伏したもう一人の男は、
悔恨と無念に歯噛みしながらその身を震わせる。
普段は天頂に向けて雄々しく梳き上がったその銀髪が、
今は解けて肩に垂れ下がっているのが、そのまま彼の疲弊を現していた。
(すまねぇ……みんな……)
絶体絶命の窮地に於いて、彼の脳裡に浮かぶ、掛け替えの無い仲間。
袂 を割かった今でも、何の躊躇もなくそう云える者達。
『テメーにオレの気持ちが解ってたまるかッッ!!』
酷いコトも、言ってしまった。
『DIOに会った時怖くて逃げ出したそうだなッ!
そんな臆病モンに何が解るッッ!!』
絶対に、赦されないコトも。
『オレが負けたのはアラストールにだ!! おまえにじゃあねぇッッ!!』
決して、決して本心なんかではない。
ただ。
ただ……
“誰も巻き込みたくなかっただけだ……ッ!”
(すまねぇ……承太郎、シャナ、花京院、ジョースターさん、マージョリー、一美……)
そして、後悔しても仕切れない、死ぬよりも辛い絶望と共に。
(“ヴィルヘルミナ……ッ!” )
ポルナレフは、疵口を何度も抉られるような表情と共に、声無き苦悶を吐き出した。
血塗れの腕の中で瞳を閉じる、一人の優麗な女性に。
「二人仲良く、地獄に行け」
昏く澄んだ声と同時に、仮面の男の背後から、
空間を歪める音と共にスタンドが出現する。
その幻 象は、剥き出しの機器が頭部に埋め込まれた
爬虫類のような形相と半人の躯を寂びた白帯で覆い、
“両方の” 右手首から暗器の氷刃を携える異形の抹 殺 者。
しかしその奇異なる外見からは想像を絶する、
今まで倒してきたスタンド使い、紅世の徒共に較べモノにならない程の、
恐るべき 『能力』 の持ち主。
順を追って説明せねばなるまい。
彼等に何が在ったのか?
何を想い、失い、受け入れ、此処まで歩いて来たのか。
その誓約、衷情、矜持、悲壮、そして真意。
満天の星々が全て光を失おうとも。
水が海を覆うように、運命の歯車は途切れない。
ジョジョの奇妙な冒険×灼眼のシャナ
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『第三部』
【ZODIAC CRUSADERS】
←To Be Continued……
後書き
ハイ、どうも。
短いですがプロローグですので御容赦ください。
(一話同時UPも考えたのですが、そうすると逆に長くなる)
そしてのっけから大ピンチ、しかも見慣れない方がちらほらとw
まぁ「母親」の設定変えちゃったから「息子」のキャラも変わっとりまする。
仮面の下はどうなってるか御自由にご想像ください、
何故なら作者も解りませぬw
まぁ変なモンの相手してたんで
(最初はもう少しまともだと想ったのですが、
見抜けなかったワタシの未熟・・・・('A`))
気分的にも心機一転、パールジャム飲んだような気持ちでイキたいですネ。
ソレでは。ノシ
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