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東方緑兵物語

作者:修羅さん
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見つけた希望、迫る敵

 
前書き
更新遅れました、理由はさっきまでこの小説の存在を完璧に忘れてました(笑)
はい、笑い事ではないですね、すみません、さて、あまり前書きが長くなってはいけないので本編へどうぞ 

 
紅魔館 地下 大図書館

圧倒、ただただ圧倒、俺は今美鈴さんに教えてもらった大図書館に来ているわけだが、これが並の図書館ではなかった、
俺が知っている図書館と比べて何百倍とあるであろう広さと本の数だった、ここから見渡しただけではこの図書館の全体は見えない、向こうの方が若干霞んで見える程だ、
それ程の広さだった、そしてこれだけの本を何処から搔き集めたのだろうか気になるところではあるけれども、俺の目的はこうして惚ける為に来たわけでは無い、
元の世界に帰るための方法を探しに来たのだ、だけどもこれだけの本の量だ、そういった本は多分あるだろうが何処にあるのか全く分からない、ジャンル分けされていれば話は別なのだけれども、
とりあえず手頃な場所から探すとしよう、もしかしたら探しているうちに本の分けられているパターンとかもわかるかも知れないしな

〜二時間後〜

何故だ、さっきから全く前に進まない、俺の足が接着剤とかで床にくっつけられたとかではない、本の量が多過ぎて一向に作業が進まないのだ、そもそもここは異世界であるから知らない文字もある、俺の知っている文字で書かれているとは限らないと言うことだ、むしろ俺の知っている文字で書かれている方が稀な状態だった、

「お、終わらねぇ、どうするよ…このままだと死ぬまで見つかりそうにないぞ」

独り言をブツブツ言って現実逃避するが現実(本の山)は俺の視界に入り、無理やり俺を現実に引き戻す、心が折れそうだ

「あら、お困りのようね、本を探しているのかしら」

後ろから不意に声をかけられる、振り向くとそこには紫色のパジャマの様な服を着た病弱そうな女の子が立っていた

「ん?まあ、そうだけど…キミは?」
「私の名前はパチュリー、パチュリー・ノーレッジよ、貴方は先日この館に来た人間よね?」
「えぇ、渥美純です、パチュリー…さん」
「パチュリーでいいわ、それより、貴方は何の本を探しているのかしら?私の予想ではこの幻想郷に関連する事だと思うのだけど?」
「そうだけど…なんで俺がその手の本を探していると思ったんだ?」

俺はパチュリーに対して自分の事を全く話していないはず、なのに何で俺が欲している物が分かったのだろうか…

「…そうね、貴方の顔にそう書いてあるからかしら?」
「えっ?、顔に書いて?」

パチュリーの言葉に驚いた俺は顔を触る、だが、当然のごとく顔には何の異常もない

「…冗談よ、本当に触るとは思っていなかったわ、意外と純粋なのね、あなた」

パチュリーはそう言うとくすりと笑っていた、わ

「大まかなことは咲夜やレミィから聞いたわ、あなたが探してる本は向こうよ、詳しい場所はその辺りにいる小悪魔にでも聞いて頂戴」
「小悪魔?ここには悪魔が住んでいるのか?」
「えぇ、一応悪魔ではあるわ、と言っても書物に出てくる様なおぞましい姿はしていないけどね」
「ふーん、どんな奴なんだろう…」
(随分呑気そうね、本当に彼をレミィが気に入ったのかしら)
「ん?何か言った?」
「いいえ、何も言っていないわ」

そう言ってパチュリーは本棚から本を一冊取って奥に引っ込んでしまった、とりあえずパチュリーが示した方に行くと、赤色の髪に白いカッターシャツと黒いジャケットとスカートを着用した子が2人いた
片方は髪とスカートがロングで、もう片方は髪とスカートがショートだった、そして背中にはコウモリの様な翼があった
パチュリーの言っていた小悪魔という人物、彼女達の事でほぼ間違いないだろう
彼女達に近づくとこちらに気づいたのだろう、
2人が同時にこちらを見て来た、するとロングヘアーの方が話しかけてきた

「あれ?貴方は誰ですか?見ない顔ですね、大図書館に何かご用ですか?」
「こんにちは、自分は渥美純って言います、ここに来た要件は幻想郷について何か情報が無いかを探しに来ているんだ」
「純さん?…あぁ、パチュリー様が言っていた人ですね、お嬢様に気に入られているとか」

「気に入られてる、ね…まあいいか、それでパチュリーに小悪魔って人に本の場所を聞いてくれって言われたんだけど、君達が小悪魔って子で合ってるよね?」
「はい、私はこぁと申します、でこっちがここぁです」

ロングがこぁ、ショートがここぁか、小悪魔だからこぁって事かな、覚えやすいな

「よろしく、早速で悪いけどその本がある場所まで案内してもらえるかな」
「あ、ここで待っていてください、私が持ってきますので」
「そうか、悪いね、じゃあお願いするよ」

俺がそう言うとこぁは本棚の奥へと消えていった、こぁが帰ってくるまで特にする事がないので、その辺の読める本でも見て待っているとするか

「あ、あの、貴方が純さんですか?」

と、思っていたのだがここぁが話をかけてきた

「ん?そうだけど、どうかしたの?」
「あ、特に理由は無いんですけど、お嬢様が気に入った人ってどんな人なのかなって思って」
「あぁ、なるほどね、君達のお嬢様が誰かを気に入る事って珍しいの?」
「はい、ほとんどの人達は見向きもされませんね」

何でだ?俺ってそんなに気に入られる様なことしたかな、まあいいか、この幻想郷を出る方法が見つかればすぐに出て行くつもりだし、俺には関係ないことだな

「お待たせしました、こちらが幻想郷に関する事が記してある書物ですよ」
「お、ありがと、悪いけどこれ少しの間借りてくね」

紅魔館 自室

俺は目的の物を持って自室に戻って来た、そして本を読んで分かったのはこの幻想郷は俺の元いた世界の裏側にあたる世界である事
この世界を作り出したのは八雲紫という人物という事
幻想郷と元の世界の間には結界が張られている事
その結界を操作できるのは八雲紫と博麗霊夢という人物だという事だ
これで次の目的が決まった、このどちらかの人物に会って俺を元の世界に返してもらう

「よし、これで何とか元の世界に帰るための糸口が見つかったな、もう日も沈みかけてるしもう少ししたら今日は休むか」

俺が体の骨をポキポキと鳴らしていると扉がノックされた

「失礼します、お嬢様が渥美様をお呼びです、しばらくお時間を頂けないでしょうか?」
「ん?構わないけど、何の用事だろう…」
「大事なお話だそうです、貴方へのお願いだそうで」

俺へのお願いか、しばらく留めてもらっているのだ、それくらいはしないとバチがあたるか

「わかりました、すぐに行きます」

紅魔館 レミリアの私室前

俺が通されたのは前レミリアと会った部屋とは違う部屋だった、この前の時に比べたら扉が一回り小さくなっているが、俺の部屋のとは格が違った、おそらくレミリアの私室だろうか

「こちらです、では、私はこれで失礼します」
「うん、ありがとう…さて、お願い事って何なんだろうか」

俺は扉をノックして部屋に入る、部屋の中を見渡すと奥にレミリアが椅子に座って紅茶を飲んでいた

「あら、来たのね、こちらにいらっしゃい」
「失礼します」

俺はレミリアに言われ、向かいの椅子に座った、初めて会った時は部屋も暗くて分かりづらかったが、こうして対面してみるとやたらレミリアが小さかった、気のせいではない、おそらく立って並んだならば俺の胸くらいしかないだろう、

「貴方がこの屋敷に来てから6日が経ったわ」
「はい、その節はどうも彷徨っていた自分を助けていただき感謝しています」
「どういたしまして、そう言えば貴方、変わった武器を持っていたわね、私の知り得る知識では、あれは銃よね、そして貴方はおそらく軍人か傭兵…違うかしら?」
「えぇ、まあ、どちらかと言えば傭兵よりですがそれがどうかしましたか?」
「そう、ならちょうどいいわ、貴方、私に雇われてみない?」

突然の申し出、そしてそれは俺を雇うとの事だった、さらにそれは俺が兵と知っていて申し出てきた

「…俺を兵職と知っていて雇う、それはつまり」
「愚問ね、明日とある人物がここへ攻めてくるでしょうね、そいつの撃退、それも相手を殺さずに…出来るかしら?」
「…相手を殺さずに…か、中々ハードな注文だが…分かった、引き受けましょう」
「ふふっ、貴方ならそう言うと感じていたわ、咲夜」
「お呼びでしょうかお嬢様」
「例の物を渡して頂戴」
「はい、かしこまりました、渥美様、こちらをどうぞ」

そういって渡されたのはスーパーので5円で買える様な大きさの袋だった、ずっしりとした重みがある

「これは?」
「貴方への報酬よ、しばらく貴方を雇うからその前金よ」

袋を開けてみると中には大粒の金剛石、つまりダイアモンドが入っていた

「…いいですか?こんなにも」
「えぇ、構わないわ、貴方にはそれだけの価値があると思っているわ」

分からない、俺はいたって普通の人間だし特化した能力も何もない、まあ、もらえる物は貰っておくか

「貴方にはこの屋敷の中庭を守ってもらうわ、後は敵を屋敷に入れなければそれでいいわ」
「分かった、配置に着くのは今すぐの方がいいですか?」
「いいえ、明日の早朝でいいわ、今はゆっくりと休みなさい」
「了解しました、それでは明日の早朝に行動を開始します」
「えぇ、お願いね、それともう一つ、あまり堅苦しい敬語は使わなくていいわ、私を呼ぶ時もレミリアで結構よ」
「……わかった、では、自室に戻って準備をしてくる」

俺はレミリアの部屋を出て自室に戻る、今手元にある武器は中サイズのナイフ一振りと9mmハンドガンと5.56弾を使用するライフル、そしてハンドグレネード、相手を殺さずにって事を考えると、ナイフとハンドガンが一番いいだろうが、念のためにライフルも持っていくか
弾はそれなりにあるが無駄撃ちは出来ない、今ある弾をマガジンに込める、今できる準備はこのくらいだろう、後は明日に向けて寝るだけだ

「すぐに帰れると思ったけど、まさかこっちでもコイツらを使うことになるなんてな…寝るか俺はベッドに潜り込む、明日ここに攻めてくる奴は一体どんな奴なのだろうか、まあいいか、どんな奴でも撃ち抜くだけだ、程なくして俺は眠りに落ちた
 
 

 
後書き
はい、いかがでしたか?いつも自分は書き終わった後に軽く読み返しているのですが、長いですね、終わってから文字数測ってみたら4000文字程ありました、これはいつもの倍くらいありますね、これで遅れた分チャラに…はならないと思いますが楽しんでいただけたら嬉しいです、ではこの辺で失礼します

 
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