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『最低な女』

作者:零那
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『試練』



未桜と蒼の間には色々な試練が訪れた。
色々なことが在るけれど省いて簡潔にまとめてみる。

付き合いだしたのが12月。
離れ離れにされたのが2ヶ月後の2月。
3ヶ所目の施設を逃亡したのが更に3ヶ月後の5月。
逃亡中は蒼の家のビルの屋上や友達の家に居た。
蒼の両親に見つかり、蒼の母親の両親の家に連れて行かれた。
話し合いの結果、条件付きで同月、連れ戻される。

その後、また離れ離れになって互いに頑張ろうと誓った。

未桜は、何とか仕事を始めるも、辞めたり騙されていたり...
施設を出所して行った職場は、念願のアパレル関係だったけれど、結果的に最悪な事態を招いた。

そこからは、転落のみ。
風俗店へ売られたり、新しく出来た仲間の不幸が続いたり...
未桜自身も金銭絡みやヤクザ絡みなど厄介だった。
仲間の死が相次いだり...
見たくない裏社会の闇を突き付けられて死にたくなった。

それら全てから逃げ出して蒼の元へ戻ったのが10月。
たったの5ヶ月しか経っていない。
其の現実に驚愕するほど、数年間を凝縮したような重く辛く苦しい毎日だった。

保護された日のことを思い出しても、未桜が殺したい奴を思い出しても、死んでしまった大事な存在を思い出しても...

同じくらい今回も本当にツラくて死にたいと思った...。
まさに崖っぷち。

でも、死ぬことより蒼を選んだのは、僅かな希望をマダ抱いていたからだろう...。


 
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