がっこうぐらし!The world in confusion
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chapter41
「ふぁ~日の出か…」
俺は木上で周囲の警戒していると日が上り始めていることに気がつく。
あの後祠堂家にいる奴等を片っ端から倒して安全圏を確保した。
その後燃えているものの消化や門前にがらくたとかした物を置いてバリケードにするなどしてから敵が来ないように木上で見張っていたら夜通しの作業になった。
当然だが眠たい…現に欠伸してるし。
「雄也先輩~!」
すると下から圭の声が聞こえてきて下を見るとライフルを背中に携えた圭がいた。
「よっと!」
木の上から飛び下り寝不足から着地に足取りをふらつかせたが何とか無事に着地した。
「大丈夫ですか?先輩」
先程のふらつきを見て圭は心配して俺を見てくる。
「少し疲れが出てるだけだ……そういう圭こそ疲れ出てるぞ」
「あははは…私も寝ずに警戒してたから…」
「おいおい、無理するなよ」
まあ、俺が言えた義理じゃないけど
「ん~もつ私たちが見張ることもないし…少し寝ようか…」
そういって俺の腕を強引に掴んで引っ張る。
本来なら振りほどけるんだが力が圭の方が上で振りほどけず連れられてきたのは圭の部屋だった。
連れてこられた俺はそのまま勢いでベッドの上に倒され、圭もベッドの上で横になって俺の体に腕を絡め始めた。
「ちょ!?圭!?いったい何を…」
「いや、一緒に寝ようと思いまして」
いやいや!いきなり何を言い出すのですかこの人!?
「先輩も疲れてるんですし、少しでも寝て体力を温存するべきです」
「いや、それならあの木の上でも…」
昨日もそこで寝たわけだし
「それに一緒に寝るなんて…」
普通は男女で寝るなんて嫌なはずなんだが…(悠里や音姉みたいなのは例外かな?)
「私は構いませんよ…だって雄也先輩のこと好きですから」
「いや、圭はよくても俺は…って今なんむぅ!?」
今爆弾発言したことに反論しようとしたとき口を塞がれた…しかも手ではなく…唇で…
つまり…キスした
「………」
「け、圭」
「もう一度言います、先輩のことが好きです、友人としてではなく異性として」
告白された…圭の表情には俺の態度を伺う表情が見える…いきなりのキス、嫌われても可笑しくないと思ったのだろう。
「嫌いになりましたか?」
「…はぁ…俺がそんなんで嫌いになるかよ…でも本当に俺なんかで良いのか?…俺はこの手で何人も人を斬った…人間だぞ」
一度は罪から好きになることを諦めた俺、そんな俺に付き従うというのだ…当然聞かなければならない。
「私もお父さんを殺してしまった…だから先輩が背負ってるものがどれだけ重いか…よくわかります…だからこそ、私も先輩を支えたい…支えられるんじゃなくて今度は私が支える番なんです」
支えられるんじゃなく支える…か昨日の夜で圭は何か変わったのかもしれない…あの戦いで…
「それに先輩、モテそうですし…こんな世界になってしまったですから複数恋人がいても構いませんよ…勿論平等なら…ですけど」
「ちょ!?」
いきなり何言い出してるのこの娘は!?
「そ、そんな訳あるはず…」
いやまてよ…確か昔に…
回想
「あれだよ、いつか私をお嫁さんに貰ってって話♪」悠里の回想から
回想終了
…あったよ、高確率で俺を好きな女の子…でも昔の話だし…忘れてるよな?
後いるとしたら…音姉?
ってなんで、音姉を思い浮かべたのだろう…というか、音姉の好きな人って義之だし…いや、それは音姉曰く弟くんだからとのこと
「その顔はやっぱりいるんですね」
圭はむすっとした顔で俺を見てくる
「まあ、いいですけど…大切にしないと一生恨みますけど…」
さらっと怖いこといったよこの子
「って話長くなっちゃいましたね…先輩?」
なんか、圭がニヤニヤした顔で俺を見てきて、なぜか嫌な予感を感じていた。
「このまま…ヤっちゃいます?」
「っ?!?!!??」
「冗談です、先輩」
「冗…冗談にもほどがあるぞ…全く」
「…まあ、冗談でもなかったんですけど」ボソ
「え?なんて」
いま小声で圭は何て言ったんだ?
圭はなにもと言ったが…気のせいだよな…
「ってまた長くなっちゃいましたね、それじゃあおやすみなさい」
そういって俺の体に抱きつくのは解かずに目を閉じて眠りにつき、直ぐに深い眠りについたらしい
「…しょうがないか…」
これで寝てなかったらきついし…諦めて俺も目を閉じて眠るに入った。
…
……
「…ん~」
眠っていた俺は眠りから覚めて体を起き上げようとしたが眠る前に抱きついていた圭の腕により体を起こすことができない。
「アーク今何時だ?」
日は落ちてないってことは昼だってことなんだろうけどもしかして丸一日寝ていたってことはないとはおもいたいけど…この場で唯一その状況がわかると思うアークに聞くことにした。
[現在10時53分、マスター達がお眠りになられてから約五時間半経過しております]
…よく眠れていたようだ…久しぶりにベッドで眠ったからすっきり睡眠がとれた気もするし
「アーク…この戦いいつまで続くと思う?」
この管理局と巡ヶ丘市民で巻き起こるこの戦争…恐らくどちらかが潰れるまで続く。
[私はもうすぐ決着がつきそうな、そんな気がします]
「…終わる…か…そういえばこの戦いが終わったあとのことなんて考えてなかったな」
ん~無難に音姉を連れて初音島に帰るのが目的だけど…このままだと管理局に追われるよな…でも俺に非はないから追いかけられないかも
まあ、どちみち初音島を一人で探さないと行けないことには変わりはないだろう。
「ん~先輩?」
すると寝ていた圭も起きて俺に絡めていた腕を外す。
「おはよう、圭…今は11時位だ」
「なんだか、よく寝れたかな」
といいながらまだ寝ぶたそうな顔を俺に向けてくる。
俺は漸く圭の腕から解放されたことにより起き上がってベッドから立ち上がり部屋を出ようとする。
「あ、待って」
出ようとしたとき圭に呼び止められ、振り向くと圭もベッドから立ち上がり服を整えるとライフルを背中に携えて俺の隣にたつ。
「それじゃあ行きましょうか」
部屋の外に出る準備ができたことを言うと俺達は部屋から出て屋敷の外にやって来た。
「ん?なんか門の方人が集まってないか?」
外に出て門の方に生き残った避難民が集まっていることに気がつき俺達もその人だかりの元へと歩いていき近くにいた人に話を強いてみることにする。
「あの、この人だかりはなんなんですか?」
「ん?ああ、自衛隊だよ!自衛隊の人達が俺達を助けに来てくれたんだ!」
「自衛隊!?」
自衛隊が来ていることに圭は驚く。
自衛隊…まさか、巡ヶ丘に駐屯していた人たちだろう、てっきりパンデミックで機能していないと思っていたんだけど…
「だけど、自衛隊がいるんだったらここより安全なところに保護してくれるのは間違いない」
それなら俺と圭はここを離れてリバーシティにも行けるだろう。
「うーん、雄也先輩、1つ気になったんですけど…」
圭が何か気になったことがあるようで俺は耳を傾ける。
「自衛隊が拠点に構えてるところって勿論避難民がここより大勢いるわけじゃないですか」
「まあ、ここより設備も資源も豊富だろうな」
「ってことは管理局に目をつけられてるんじゃないですか?」
圭のその言葉に俺は一理あると思った。
「皆さん!これから我々の拠点となっている地区に向かいますから、荷物をまとめて一時間後にはここから出るので素早く準備してください!」
管理局の襲撃を視野にいれると人だかりの向こうから自衛隊の人の声だろうか、その人がここにいる避難民全員に指示するとぞろぞろと自身の荷物を詰めに解散していく。
「取り合えず安全が確認できるまではその拠点にいた方がいいかもな…このまま着いていこう」
「そうですね、それじゃあ私も荷物持っていくもの整理したいからまた後で」
そういって圭は屋敷の方へと走っていった。
「……さてと、俺は荷物はそんなにないから他の人の手伝いでもするか」
俺は一度荷物を置いてある木の根本にいき無事に回収すると他の人の荷物の手伝いをするのであった。
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