サクラ大戦来訪者は私の幼馴染
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帝都崩壊へのカウントダウン中編 閉じ込められる二人
直哉とさくらは、夏季公演の打ち上げの時食べるお菓子や飲み物を買いに、帝都市内にあるお店を回っていた。
「うわあ、美味しそう」
「だね、だけどさくらちゃん。限られた予算の中で、買おうね、さくらちゃんの来月分の給料から引いて良いなら、別に良いけど?」
「う!、仕方が無い我慢する」
「なんだい、お嬢さん、そんなにこれが食べたいのかい?」
「はい」
さくらは、店員の質問に、即答してしまった。
「あ、」
「さくらちゃん」
「あはは、いいねあんた素直で、良いよ少し待ってな」
店員は、奥に行くと、箱を持って来た。
「お穣ちゃんこれならタダで、あげるよ」
さくらは、確認の為箱を開けると、中には先ほど自分が食べたがっていたお菓子がたくさん入っていた。
「こんなに貰えません」
「良いのさ、これらは、売り物にならないからね、むしろお穣ちゃんたちに、食べてもらった方が、この子達の供養になるのさ」
「店員さん。何かすいません。ご迷惑おかけして」
直哉が、店員に言う。
「お兄さん気にしなくて良いよ」
「そうですか、ありがたく頂きます」
そして、二人は買い物を済ませ、店を出た。
「さくらちゃん急ごう、夕立が来そうだよ」
「夕立!!直哉君となら大丈夫と思うけど怖いよ」
「早く帰るよさくらちゃん」
「うん」
そして二人は、急いで帝劇に戻ると、雷がなり、隊員達が慌てて駆け寄ると、いつものさくらの表情をしていた。
「雷様におへそを取られちゃう」
「呆れましたわ、まさか雷が怖いだなんて」
「アイリスだって怖いもん」
「さくらは、雷で怖い思いをしてるんだな」
その時、さくらの悲鳴を、聞いた大神がやって来た。
「大丈夫かい、さくら君?」
「あ、少尉あやめさんとの話は終わったんですか?」
「いやまだだ、休憩のために上がってきたら、さくら君の声が聞こえて来たから来たんだ」
「そうでしたの、さて皆さんここは、直哉さんに任せましょう」
「そうね」
「そうやな」
「そうだな」
「アイリスもそう思う」
そう言ってすみれたちは、楽屋に戻る。
「おいおい皆それで良いのか?」
「良いんですよ、少尉貴方もあやめさんの所に戻ったら如何です?」
「さくらちゃん。大丈夫?あれなら雷が聞こえないように地下に、避難する?」
さくらは直哉の問いに答え首を縦にふる。
地下鍛錬室の奥の部屋・・・
「ここなら雷は聞こえないからね」
「ごめんね直哉君迷惑をかけて」
「良いよきにしなくて」
「少しは落ち着いたみたいだね、さくらちゃん」
「うん、直哉君がいるからね」
「それは光栄ですね、さくら姫」
「さくら姫お願いがあります」
「なんでしょう、直哉王子」
「私と、誓いのキスをしてくれませんか?」
「・・・はい」
そして二人の唇が重なる瞬間、轟音が響いた。
「雷様におへそを取られちゃう」
(この音は雷じゃない地下からの攻撃の音だ)
「雷様におへそを取られちゃう」
「さくらちゃんごめん」
直哉はさくらを落ち着かせるために、さくらを抱き寄せそして唇を重ねた。
「「ぷはー」」
「さくらちゃん。ごめん緊急とは言え、さくらちゃんのファーストキス奪って」
「ううん。直哉君に決めてたの最初にキスする相手は」
「え、嘘本当なの?さくらちゃん」
「本当だよ、直哉君」
二人の間に甘い空気が流れるが、現実は非情だった。
敵の攻撃によって、二人は、地下に閉じ込められたのだった。
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