ロックマンゼロ~救世主達~
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第7話 動力炉
前書き
任務続行します。
しばらく休息を取って疲れを癒やしたゼロとルインだったが、ゼロはセルヴォから一つのチップが渡された。
「何、これ?チップ?」
「フラクロスから回収したサンダーチップか」
「そう、ゼロは知っているだろうが、これを武器に組み込むと電気属性をチャージ攻撃に付加させることが出来る。」
「へえ、こんな物まであるんだね。こんなチップ一つで属性攻撃出来るなら、ペンギーゴとかナウマンダーの存在、意味なしだね」
「ペンギーゴ…?ナウマンダー…?誰だそれは?」
「ナウマンダーはともかく、ペンギーゴはイレギュラーハンター時代に一緒にミッションに参加したこともあるんだよゼロ。」
「………言われてみれば、懐かしい気がするが…」
「まあ、ペンギーゴとナウマンダーのことは置いといて……私は…兵器工場の方に行くよ。ゼロは南極のコンピュータ施設をお願い」
「いいだろう」
「分かりました。ルージュさん、ジョーヌさん。では、頼みます」
「ミッション発令…各員転送準備にかかれ。」
「転送準備完了…転送!!」
転送の光にルインとゼロが包み込まれ、ルインが兵器工場、ゼロはコンピュータ施設に向かう。
「作戦の成功を祈る。」
転送されたゼロとルインに告げるかのように言うエルピス。
そして兵器工場の入り口付近に転送されたルインは武器をZXバスターに変形させるとエネルギーチャージを開始した。
『ルインさん。プラントの機能を完全に止めるために、全ての動力炉を破壊して下さい。現在稼働している動力炉は、全部で四ヶ所あります』
「了解、ミッションを開始します」
ルージュの指示に従ってルインが侵入するのと同時にパンテオンがこちらに向かってくる。
チャージショットでこちらに向かってくるパンテオンを薙ぎ払うと、ダッシュで一気に駆け抜ける。
途中で爆弾のようなメカニロイドにショットを放つが、破壊は出来なかったが、勢い良く吹き飛び、壁に激突すると爆発して風穴を開けた。
「なる程、あのようにして進めばいいんだ。」
開いた穴から奥に進むと、今度は地を這うパンテオンと爆弾型メカニロイドが出て来た。
「少し厄介だね…こういうのはFXアーマーで!」
即座にFXアーマーに換装し、二丁のナックルバスターを構える。
「喰らえっ!」
誘導性能のあるショットでパンテオンとメカニロイドを吹き飛ばし、メカニロイドは壁に叩きつけられ、壁に穴を開けた。
「よし、これで先に行けるね」
時折、メガトンクラッシュのパンチを脆い壁に叩き込んで道を開いて強引に先を進む。
パンテオンとメカニロイドを薙ぎ払いながら、ルインはシャッターを潜り抜けると、そこには兵器工場に電力を供給している動力炉を発見した。
「これだね…FXアーマーの火力を見せてあげるよ!」
動力炉の近くに移動するのと同時に二丁のナックルバスターを構えてショットを連射し、瞬く間に破壊した。
「よし、これで残る動力炉は三つ…でも、動力炉の場所が分からないから時間が…そうだ。こういう時はLXアーマーのサーチングだね」
FXアーマーからLXアーマーに換装し、能力であるサーチングを使う。
精度自体はPXアーマーに劣るが、より広範囲の地形を知ることが出来る利点があるのだ。
すぐに次の動力炉の位置を発見すると、PXアーマーに換装し、ダッシュでシャッターを潜った。
「またパンテオン…しつこいな!」
再び迫ってくるパンテオンとメカニロイド。
クナイを連射してパンテオンとメカニロイドを薙ぎ払う。
途中で様々な属性の弾を放つメカニロイドがいたが、それをかわすとエネルギーチャージをして十字手裏剣を発現させた。
「喰らえ、十字手裏剣!!」
投擲した手裏剣がメカニロイドを両断した。
「確か…LXアーマーのサーチングではここら辺に…」
辺りを見回すと、シャッターを発見してそちらに向かう。
あそこに間違いなく二つ目の動力炉があるはずだ。
「あれだ、オーバードライブ!!」
アーマーの出力を限界まで向上させる特殊能力であるオーバードライブを発動し、PXアーマーの特殊技を繰り出す。
「シャドウダッシュ!!」
攻撃を無力化する特殊なダッシュでパンテオン達の背後を取ると、より強力となったクナイを連続で投擲して殲滅する。
オーバードライブを解除し、シャッターを潜り抜けると、動力炉を発見した。
「あった!…わっ!?」
FXアーマーに換装しようとした瞬間、光弾が跳ね、こちらに向かってきた。
「危なかった…でも、これくらいなら!!」
光弾をかわしながら、両腕にエネルギーチャージをして手裏剣を二つ発現させた。
「喰らえ!ダブル十字手裏剣!!」
二つの十字手裏剣が動力炉を斬り刻んでいき、そして追撃とばかりにクナイを連続で投擲することで動力炉を破壊した。
「二つ目破壊。次はの動力炉の場所は…」
再びLXアーマーに換装し、サーチングで動力炉を探す。
「よし、見つけた…後はPXアーマーに換装しておこう」
残りの動力炉の位置を把握してPXアーマーに換装すると、三つ目の動力炉のある場所に向かう。
クナイで襲い掛かるパンテオンを返り討ちにし、梯子を登ると大型の蟹型メカニロイドが現れた。
メカニロイドは泡を吹くが、ルインはすぐさまFXアーマーに換装し、ショットを連射する。
「一気に行くよ!オーバードライブ!!」
HXアーマーに換装し、オーバードライブで能力を強化すると、雷属性が付加されたダブルセイバーでメカニロイドを斬り刻んだ。
「こいつでとどめ!ダブルブラズマサイクロン!!」
ダブルセイバーのダブルチャージアタックが炸裂し、メカニロイドは沈んだ。
エアダッシュを駆使して一気に目的地に向かい、PXアーマーに換装してシャッターを潜る。
先程と同じように動力炉から発射された光弾が跳ねるが、ルインはPXアーマーの能力であるバリアを張る。
これくらいの威力の光弾なら簡単に耐えきれる。
「喰らえ!!」
クナイを休む間もなく連続で投擲し、動力炉を破壊して最後の動力炉に向かう。
動力炉は比較的すぐ近くにあり、シャッターを潜ると最後の動力炉があった。
すぐさまバリアを展開し、攻撃を無力化するとクナイを連続で投擲して最後の動力炉を破壊する。
「よし、動力炉は全て破壊した。オペレーター、聞こえますか?兵器工場の動力炉は全て破壊しました。転送を…」
次の瞬間、背後から凄まじい熱を感じて背後を見遣ると、不死鳥を思わせるレプリロイドがいたのだ。
「全く、困りますなあ…このフェニック・マグマニオンが管理するエリアで勝手な真似をされては…ね。さて、この罪は、我が不死鳥の炎で償って貰うことに…しましょうか。お前の邪悪な心を私の炎で浄化して差し上げよう」
「うわ…ツイてないな…出来るならたまには楽させて欲しいよね…」
見た目からして相手は炎属性と判断したルインはHXアーマーに換装した。
「成る程…それが噂の換装能力。四天王と同等の能力を持つと言う…レジスタンス風情がファントム様達の力を使うとは…」
「言っとくけど、私の方が何倍も早く生まれてるんだ。そっちが真似したんじゃないの?悪いけど、私は死ぬわけにはいかないんだ。仲間が待っているから」
「燃えろ!!」
全身に炎を纏ってルインに突進するマグマニオンだが、ルインは真上にエアダッシュすることで回避する。
「喰らえ!ブラズマビット!!」
背後を取るのと同時に誘導性能を持った電撃弾を放つ。
「私の動きを追ってくるようだが、その程度のスピードではな!」
全身に纏わせた炎をぶつけることで電撃弾を相殺し、そしてそのままマグマニオンは分身した。
「分身!?」
「私の分身を見破ることが出来るかな?」
「普通なら難しいけど…PXアーマーのレーダーなら!」
ルインはHXアーマーからPXアーマーに換装し、即座にチャージをしながらレーダースコープを使用する。
「…そこだ!!」
レーダースコープで本物を見つけるのと同時に手裏剣を投擲すると、手裏剣はマグマニオンに掠る。
「っ…流石はウロボックルを倒すほどの者だ。いくら私でも命を懸けなければ勝利を手にすることは出来ぬか」
「避けられた…なら、これならどう!?」
威力よりも手数を重視してマグマニオンに向けてクナイを連射する。
「ファイアアロー!!」
マグマニオンは即座に炎の矢を放ち、クナイを吹き飛ばす。
「!?」
「消え去れ!!」
再び炎を纏って突進してくる。
ルインは即座にオーバードライブを発動し、シャドウダッシュで突進をかわす。
「かわしたか!だが、甘いぞ!!」
突如、部屋全体が揺れ、間を置かずして火柱が噴き出してくる。
「くっ!」
ルインはシャドウダッシュを使い、火柱をかわしていくが、とうとうPXアーマーのオーバードライブの制限時間が過ぎた。
「あ…!?」
「隙あり!!」
思わず動きが止まってしまったルインを掴んで上空に持ち上げるとVAVA、アジール、ヴァジュリーラFF、カーネルの幻影を出し、幻影達がルインを攻撃した。
「が…っ!?」
VAVA達の幻影に驚愕し、防御すら碌に出来なかったルインは打ちのめされ、ダメージによってPXアーマーのレーダースコープが使用不能になった。
「とどめだ!ライジングフレイム!!」
炎の幻影になってルインに向かって突進してくるが、PXアーマーからHXアーマーに換装し、エアダッシュで回避する。
「それ程のダメージを受けながらまだ動けるか…だが、ここまでだ!!」
炎を全身に纏い、ルインに突進するマグマニオン。
ルインはHXアーマーからLXアーマーに換装し、ハルバードにエネルギーをチャージした。
「出て来い、フリージングドラゴン!!」
LXアーマーのフルチャージ攻撃である氷龍を召喚し、マグマニオンに向かわせる。
「愚かな!私に氷など!!」
マグマニオンが全身の炎の出力を上げ、氷龍と激突した。
氷が溶け、マグマニオンの体が濡れるが、この程度では直ぐに蒸発するだろう。
「かかったね…」
「なっ!?」
いつの間にかルインはLXアーマーからHXアーマーに換装しており、ダブルセイバーのチャージを終えていた。
「ダブルブラズマサイクロン!!」
オーバードライブで攻撃力を底上げし、ダブルセイバーから繰り出された電磁竜巻がマグマニオンに炸裂する。
「ぐあああああ!!?」
弱点である雷属性、しかもオーバードライブで強化されている上に水浸しの状態で喰らったマグマニオンはあまりの激痛に絶叫し、墜落した。
「こいつでとどめ!!」
雷属性を付加したダブルセイバーによる三連撃とソニックブームがマグマニオンに炸裂し、マグマニオンはX字に斬り裂かれた。
「ば、馬鹿な…ま、まさか…これほどまでとは…だが、私は不死鳥…お前が罪を償うまで…何度でも…蘇る…だろう…う、うおおおおおっ!!」
絶叫しながら、マグマニオンは爆散した。
「ふう…」
予想以上の強敵にルインはZXアーマーに換装して少し休息を取ろうとした時であった。
マグマニオンの残骸から見覚えのあるチップを発見し、それを回収する。
「これは…セルヴォがゼロに渡していた奴と同じ?」
『ルインさん、どうやらそれはフレイムチップのようですね。武器に組み込めば炎属性の攻撃が可能になります』
「ふうん…でも私の武器には合わないし、ゼロにプレゼントしよう。今、ゼロが戦ってる相手は氷属性だよね?」
『はい。ポーラー・カムベアス。“冥海軍団”に所属している氷属性のレプリロイドです』
「OK、なら私をレジスタンスベースに転送して。フレイムチップをゼロに渡さないと」
『了解』
ルインは転送の光に包まれ、チップを持ってレジスタンスベースに帰還した。
後書き
マグマニオンって慣れるまで辛い…エルピスより強い
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