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がっこうぐらし!The world in confusion

作者:ウィング
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chapter14

「…うっ…朝…か」

警察署の仮眠室…そこで寝た俺は起き上がり大きく屈伸をする。

「悪夢…見なかったな」

パンデミック後必ずといって見てしまっていた悪夢を見なかった。

「俺は罪に押し潰されていたのかもな」

罪に溺れ罪滅ぼしだけを見ていたからか…悪夢に魘されていたのかもしれない。

「んん~」

「祠堂まだ寝て!?」

ふと隣で寝ている祠堂に目を向けると凄まじいことになっていた。

Yシャツのボタンの隙間から素肌が露出し色っぽく雰囲気を醸し出してる。

「無防備過ぎるだろ!」

思わずつっこまずにはいられなかった。

「…はれ?」

大きい声で祠堂が起きてしまい起き上がって顔は完全に寝ぼけている。

「おはよう祠堂…そしてすぐに着替えてくれ」

「……」

祠堂の顔が徐々に真っ赤になっていく

「い、今着替えますね!」

そしてすぐに隣の脱衣場へと入っていった。

「俺は悪くない悪くない…」

数分後

「お、お待たせしました」

ようやく着替えが終わった祠堂が出てきて服は昨日と同じ巡ヶ丘中学の制服だ。

「それじゃあ、行こうか」

「行くってどこにですか?」

祠堂もここを徘徊するのはわかってはいるようだがここの何処に管理局の拠点があるかなど知らない。

「取り合えず、犯罪者から取り上げた没収品あさりにいくか」

「はい?」


………

仮眠室から出て来たのは捕まえた人の危険物を保管する保管庫でありその前の扉はかなり厚めな鉄の門が外部からの侵入を妨げようとしている。

「あの、どうするのてすか?これの開け方なんて知ってるんですか?」

「取り合えずこの門を切る、アークセカンドフォーム」

[了解]

アークが白銀の剣から白銀の大剣へと変貌しそしてそのアークをふるって扉を叩ききった。

「よし、これで進めるなさっさと…どうした祠堂?」

「ど、どうしたじゃないです!どうして扉を切るってことになるんですか!」

ああ、なんだそんなことか

「そんなことじゃありません!」

「地の文読むなよ…まあ、これは俺の教官の聞きつけなんだが…」


回想

あのときはそう、犯罪者の立て籠るビルに突入する直前のことだ

俺と教官はそのビルの中の犯罪者がいる部屋の扉の前に壁に張り付き突入の機会を待っていたときだ。

「雄也、お前ならこの状況でどうする?」

「ど、どうすると言われても…扉を蹴り破いて迅速に制圧するでしょうか」

「少し違うな…いいだろう、今その答えを見せてやろう正解は…こうだ!バーンストライク!!」

あのとき教官は魔法で扉をぶっ壊してその上扉の近くにいた犯罪者を戦闘不能にしたうえに突然のことで完全に棒立ちした犯罪者と俺そのあと教官だけで犯罪者を全員無力化した。

「いいか、雄也、この方法はロックがかかっている厳重な扉や突入時に有力な戦法だ、敵の予想だにしない方法で奇襲をしかけその間に迅速に制圧する、つまりは…」

……

「扉はぶっ壊すものだと」

「いや、ありきたりきりに間違ってますよ!」

盛大につっこまれた。

「そ、そのひと可笑しすぎませんか?」

「まあ、変わった人だけど、いい教官だったのは確かだったしな、教官からは色々と教わったからな、それよりさっさと入ろう」

「は、はい」

さてと、保管庫に入ったのはいいがどれにするか

「あの、月宮さん、漁りにきたのはわかっているのですが、月宮さんにはそれがあるのにどうして探す必要があるのですか?」

祠堂がそう質問してくるがその表情からわかっていないようだ。

「ああ、俺じゃなくて祠堂の武器な」

「私の…ですか?」

「俺は相棒がいるし問題ないけど祠堂は丸腰だろ?もし俺が離れてる間に何かあったら丸腰は危険だからなだからここに漁りにきたの」

祠堂は納得した表情を見せて視線を保管庫内に向けて調達を始める。

「何があるかな~」

呑気な声を出しながら祠堂の武器を物色する。

やっぱり、没収されているものはナイフや刀と近接系が多いが祠堂からして使うのは銃器かな?

「は?」

「どうしたんですか?」

物色していると縦長の箱を開けてその中身を見た瞬間流石に固まった。

いやいや、ここ日本だよ、これの持ち主特殊部隊所属だったのか!?

お手製にマガジンや弾もかなりある…メインこれにさせるか

そういって箱からライフルを取り出して祠堂の視線もそれに向く。

「え?それって」

「ドラグノフ狙撃銃…何で日本にあるのかは全く知らないが…使えるぞ」

そういいながらドラグノフ狙撃銃を祠堂に手渡して俺は弾が多い銃が他にないかを探ると二つあった。

「コルト・パイソンにベレッタPx4、狙撃銃(スナイパーライフル)拳銃(ハンドガン)回転式拳銃(リボルバー)、各一丁ずつ…これくらいで問題ないかな?」

問題ないというより、過剰戦力か?

そういいながら俺はパイソンとベレッタが入っているホルスターを祠堂に渡す。

「み、見ないでくださいよ」

「わかってるわかってる」

そういいながら祠堂に背を向けてホルスターをつけている間に俺はベレッタとドラグノフの弾を予備のマガジンにこめておく。

ドーーン!

「なんだ!?」

とっさにでかい音がした『後ろ』にを振り向く、あっちって玄関の方角だったはず。

「つ、月宮さん」

「はっ!」

後ろに振り向いたことにより目の前には祠堂しかもホルスターを付け終えたところなのでスカートがたくし上がっており…

「見ないでって言ったのに!」

「すまん!見るつもりはなかった!爆発音がなったからつい…」

やってしまった…マジで…わざとではないがうっかり見てしまった。

「つ、つぎ見たら容赦しませんから」

「りょ、了解…それと替えのマガジンと、パイソンのマグナム弾」

そういって後ろを向かずにマガジンを詰めた腰につけるポーチとマグナム弾を渡し祠堂は無言でそれらを受け取った。

「それじゃあいきましょう」

祠堂の発せられている言葉に怒りを感じる

「お、おう、その前に荷物だけ持っていこうかえれなくなる可能性もあるし」

俺はその怒声に威圧されながらも返答して保管庫から去った。


 
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