がっこうぐらし!The world in confusion
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chapter15
仮眠室にあった荷物をまとめて玄関付近にやってきた俺達は壁の端から玄関を覗く。
玄関は俺達が入ってきたとき以上に荒れており閉めていたシャッターが吹き飛ばされていた。
「こいつは」
「誰かが爆破したんですか?」
さらに近くに寄って調べてみると外側から地面を焦がしていることが見てわかり大気中に残っている魔力を感じることができた。
「辺りに魔力の残り粕がある…ってことは…ここにきたのは管理局のほぼ確定だな…えっとその…」
やっぱ、さっきのことがあって話しにくい。
「…はぁ…別にもう怒ってませんよ、ところでなんですけど月宮さんって歳幾つなんですか?」
「??今年で15だが」
今言うことか?
「1つ歳上なんですね…それじゃあこれからは雄也先輩って呼びますね…私のことも圭って呼んでください」
「それぐらいなら別に…それじゃあ圭…多分管理局の奴等はここの拠点に用があって来たと思う…それでな…」
「あっ!わかりました、その人たちの後をつけるんですね…けどどっちにいったかは…」
「それなら簡単だ…ほら」
そういって俺は床を指差し指した先には濡れた足跡がくっきりと残っていた。
「パンデミックがはじめての雨の日で奴等が通った痕跡はなく昨日の時は無かったし、俺達もあっちには通らなかったつまり、俺達でも奴等でもない第三者…管理局だってことに当てはまるわけ」
俺は自分の考えた推理を圭に話すとぽかんとした目でこちらを見ていた。
「どうしたんだよ、そんな顔して」
「い、いえ、たったこれだけの証拠でここまで結びつけたので…凄いなぁって」
「まあ、管理局にいたときにそういうことはしていたからな」
犯人の追跡とかで
「追跡して拠点の入り口まで案内してもらって証拠を押さえる、俺一人でもいくけど…」
一応、一番管理局のことを知り得ている俺が動かないわけにはいかないしな
「私も行きますよ、その一緒にいる方がいいと思うので」
「そうか、それじゃあ行こう!」
これからの行動を決めた俺達は足跡を辿って追跡を開始した。
足跡をたどりたどり着いた場所は書類室、俺達は音を出さないようにドアを開けて書類室にもある足跡を追っていくと書類室の奧隅に武装した局員が二人いた。
「何をしているんだ?」
本棚の隅から様子を伺い奴等の話に聞き耳をいれる。
「にしてもよ、本当に面倒だよな、回線が切れてて刑務所の地下に行けねえなんてよ」
「しょうがねえだろ?あそこの入り口電動の性で入れねえんだからよ、確かここの拠点から刑務所地下拠点に直通の連絡道があるのはここだけだしなそれにここは」
そういって局員は近くの壁に付けられている燭台をレバーのように引くとからくりが作動して本棚が動いて隠し通路が出現する。
「隠し通路とは大したもんだな…ってことはランダルと管理局はかなり前から癒着していたと言うことか」
管理局と地球に昔から接点があったことに驚きながらも更に局員の話を盗み聞きする。
「そういえばよ、学校にいった二人組が負けたって話」
「ああ、生きて帰ってきた一人が何でもベルカの騎士に負けたらしい」
「ベルカの騎士っていっても一体どこの誰だ?少なくても管理局の局員じゃねえだろ」
「そうだな、無駄話はあとださっさと目的を済ませにいくぞ、仮にも部外者が見たら危険だからな」
危険…ねえ…
「そろそろ、出るとするかな」
尾行もここまでにして俺は本棚の隅から出て資料ファイルを投げて局員の頭に当たる。
「な、なんだ!?」
「お勤めご苦労さん、実に良いことを聞かせてもらったぜ」
「なっ!生存者か!」
「聞かれたならば生かしてはおけん!」
局員達は直ぐ様デバイスを俺に向けて構えてくる。
「1つだけ教えてやるよ…さっき話したベルカの騎士ってのは」
そういって待機状態だったアークを起動させる。
「俺のことだ」
「なっ!くそ!厄介な相手だ」
「だが、こちらが数的有利だ一斉にかかれ」
二人一斉に俺に襲いかかってくるがその攻撃を坦々と捌いていく。
「くそ!なにもんだこいつ」
「二人係でここまで…」
事実、俺は攻撃を捌いていただけで攻撃はしていない。
「1つ聞く…お前たちにとって正義とはなんだ?」
「なんだと!?」
「正義とは管理局のことだ!この次元世界に頂点にたちすべての世界の管理する権利がある管理局こそが正義だ」
管理局を正義だと述べている時局員の顔は酔狂している顔をしていた
「つまり…それに反するものはすべて悪だと」
「そうだ!管理局に仇なすものが全て悪だ!何がおかしい」
「随分、自分勝手な正義だな」
こいつらの正義を聞いて呆れてほかならない。
「一応警告しておく、さっさと失せろ…お前たちには俺には勝てない…先程の一戦で実力はわきまいているだろ?」
これが俺の良心としての警告だ、あの時は怒りで殺そうとしたが…今はあまり殺したくはない。
「ふざけたことを!」
「この野蛮人がぁ!」
この二人は俺の最後の良心の警告を無視して不意討ちをしようとする
「そうか、それが答えなら」
俺はアークで暗黒を纏い一閃し局員の一人の胸を裂いて一撃で殺す。
「え?」
何が起きたのか全くわからない様子でもう一人の局員は立ち止まってしまう。
「元局員としてのけじめだ、暗黒剣でここで終わらせる」
「あ、…白銀の剣…そして暗黒剣…まさか…暗黒騎士…ユウヤ・ツキミヤ!?」
「今まで気づかなかったのか?俺の顔はかなり知れ渡っていたはずだが…まあいい」
今になって局員時代の名声など別に気にすることでもない。
「なぜだ…何故、我々を裏切る!貴様は我々と同じ局員のはずだ!」
「愚問だ、局員である前に俺は地球人だ…俺が祖国に荷担する理由はそれでいい…じゃあ覚悟はいいか?」
「や、やめてくれ…た、助けてくれ…」
局員は今殺されるとわかりみっともなく命乞いまでする始末である。
「そういって…お前たちはどれだけの命を奪ったと思う…命乞いもした人もいたはずだ…」
「そ、それは…」
「そんなやつに命乞いする資格もない!」
そういって俺のもう一人も体を斬り血飛沫がまって俺の顔に付着するが付いた血は腕でふいてアークに付いた血を払う。
「雄也…先輩」
ふと後ろを振り向くと顔の優れない圭だ。
「すまない、こんなものを見せてしまって…本当は討ちたくなかったんだが」
「私は…平気ですけど…先輩は…」
圭は二人を手にかけた俺の心配をしてくれているようだ…本当にいい子だな。
「平気っていうのは可笑しいけど…軍人ってのは死ぬ覚悟をしていないといけないんだ…勿論それを奪う覚悟も…」
「…はい」
「取り合えず、降りていこう…不信になって新手が来てもめんどうだ…」
そういうと圭は小さく頷いて隠し通路へと入っていった。
隠し通路を降りていき拠点を見て回ったが結果は成果ゼロ、見事に何もなく、やはり撤去したあとなのだろう。
となると…残された場所は刑務所の地下拠点…そこには何かあるはずだ。
そしてその連絡道明かりは届いておらず奧は完全に暗くて見えない状態だ。
「この先か…」
「暗くて見えませんね…」
やっぱり怖いのか圭が俺の裾を持って怖がっている。
「…大丈夫だ…この先に手がかりがあるはずなんだ言ってみる価値はある」
「…はい」
そういって先が見えない連絡道に入っていく、この先に何が待つのかは俺も圭も全く知らない
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