人外と童女と紅白が異世界から来るそうですよ?
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箱庭の魔王
yes!ウサギが呼びました!
コミュニティ ペルセウス その2
「やっぱりボク達のコミュニティの方がいいよね!じゃあ、早速新しい同士の歓迎会といこうか!」
「あ、あの・・・ルイオス様?」
「勿論わかってるよ。レティシア=ドラクレアは君達の名無しコミュニティに返そう。彼女には名無し風情がよく似合ってるしね」
「は、はぁ・・・」
その日の夜、ルイオスは黒ウサギを自室へと呼び出した。
「いやー、まさか本当に来てくれるとは思わなかったよ。箱庭の貴族さん」
「黒ウサギは貴女の様な殿方に仕える気など微塵もございません。全てはレティシア様を助け出す為です。」
黒ウサギはウサ耳をぴん、と伸ばし答える。
「所でルイオス様、何の御用ですか?」
「いや、ちょっと君と話したかっただけだよ」
「そうですか・・・そうだ、ルイオス様。黒ウサギと、ギフトゲームをしませんか?」
黒ウサギが契約書類を出し、ルイオスに見せた。
《ギフトゲーム名 英雄ペルセウス
プレイヤー一覧
黒ウサギ
ルイオス=ペルセウス
コミュニティ"ペルセウス"の同士全員
プレイヤー側勝利条件 主催者黒ウサギの打倒。
主催者側勝利条件 ルイオス=ペルセウス以外の参加者全員の打倒。
又は参加者の降伏。
注意事項 主催者はルイオス=ペルセウスを殺害してはならない。
参加者は仲間割れ、自害をしてはならない。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の元、ギフトゲームを開催します
サウザンドアイズ 印
ペルセウス 印》
ペルセウスは契約書類に目を通し、サインをする。
「さぁ、これでギフトゲーム開始ですね。ルイオス様がこのギフトゲームに勝利したら黒ウサギはコミュニティ"ペルセウス"に更なる戦力を約束しましょう。」
「へぇ。それは嬉しいけど・・・本当にいいのか?ボクが君を打倒して。本当はもっと楽しみたかったんだけど・・・」
ルイオスは黒ウサギを見やる。
すると黒ウサギは間髪入れずにこう答えた。
「えぇ。黒ウサギはコミュニティ"ペルセウス"を今夜中に潰しますので。レティシア様の仇、とでも言っておきましょうか」
「・・・仇ね。名無しが考えそうな事だ。」
しかし、ルイオスはこの言葉に矛盾を感じた。
普通、仇と言うなら自分を殺しにかかるだろう。
しかし、契約書類にはルイオス=ペルセウスの殺害してはならない。
と書かれている。
「箱庭の貴族に先手を譲るよ」
しかし、腐っても英雄、ペルセウスの子孫。
勝負を挑まれたら引き下がる訳にはいかない。
最も、名無しに挑まれるとなれば、話は別だが。
「有難うございます。ルイオス様。・・・では遠慮はしませんよ」
黒ウサギはその場から姿を消した。
それと同時に、同士達の悲惨な叫び声が聞こえてきた。
***
コミュニティ゙ペルセウズは地獄絵図に等しかった。
その時間、僅か5分の出来事である。
「く、黒ウサギちゃん・・・君は一体・・・」
「黒ウサギは黒ウサギでございますよ?」
黒ウサギはニッコリと笑う。
「・・・いや、君は黒ウサギちゃんじゃない・・・?」
ルイオスが黒ウサギをまじまじと見る。
今度は嫌らしい目ではなく、真剣に。
「・・・君は黒ウサギちゃんじゃないね。・・・何者なんだ?」
「はぁ・・・まさかもうバレるとは思いませんでしたよ・・・本当はもっと後にバラそうかと思っていたのになぁ」
黒ウサギの姿が少しづつ変わっていく。
それは黒ウサギを演じるには性格が全く違う、安心院の姿だった。
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