リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another49 大輔とアインス
前書き
その頃大輔とアインス。
大輔「全く、どうして俺がデジタケノコ狩りに…」
ブイモン[だってさ~。現実世界に何でかここにデジタケノコが生えてるんだぜ?どうせなら取りたてデジタケノコでタケノコご飯作ってくれよう]
ロップモン[タケノコご飯~]
アインス「ふふ、仕方ないな。大輔、今日はブイモンとロップモンのリクエストに応えようじゃないか」
大輔「仕方ねえな。」
そして近くの竹林。
アインス「それにしても、現実世界とデジタルワールドの境目が曖昧になっているのは知っているが、デジタルワールドの食べ物まで実るようになってきたのか」
大輔「ん~。まあ、デジタルワールドを平和にすれば何とかなるだろ。それよりデジタケノコ狩りに来たんだろデジタケノコ狩り。」
ブイモン[ああ、そうそう。えっと…あった!!デジタケノコ!!]
一際でかいデジタケノコを発見し、ブイモンとロップモンはデジタケノコに飛びかかり、引っこ抜こうとする。
アインス「これはまた立派なデジタケノコだな。」
感心したようにデジタケノコを見つめるアインス。
しかし…。
アインス「しかし何故だろうな。あのデジタケノコ…とてつもなく嫌な予感がするんだが」
大輔「アインスもか?奇遇だな。俺もだよ。なあブイモン、そのデジタケノコ採るの止めないか?」
ブイモン[何でだ?デジタケノコは美味いぞ?]
ブイモンがデジタケノコを掴む。
ブイモン[デジタケノコは煮ても焼いても、炊き込みご飯にしても刺身にしても食える。でも今日は炊き込みご飯な気分なんだよな。それっと!!]
ズボボッ!!
大輔、アインス「「っ!!!!!!?」」
ロップモン[ああ!!?]
ブイモン[へ?]
何と、ブイモンが引っこ抜いたのはデジタケノコではなく、デジタケノコに化けたパンダモンであった。
ブイモン[ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!?Σ(゚д゚lll)]
ロップモン[で、で、で、出たあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!?Σ( Д;)゚゚]
アインス「………………………………………………………………( ゚д゚)」
大輔「何で嫌な予感ってこうも的中するのかなあ……?( ̄◇ ̄;)」
驚愕するブイモン、目玉が飛び出そうなくらい驚くロップモン、あまりの出来事に唖然するアインスに深い溜め息を吐く大輔等、反応は様々だ。
パンダモン[わしの名はパンダモン。この竹林の主である]
どうやらこのパンダモンは、竹林ごと現実世界に迷い込んでしまったようだ。
それにしても…。
ブイモン[何だかこういうシリアスとかに完全に不向きそうな奴って他にいなさそうだよな]
思ったことをミミ並みにズバッと言い切るブイモン。
凄い言いようにパンダモンがキレる。
パンダモン[何じゃと!!?]
アインス「そ、それにしても…現実世界にデジタケノコと一緒に迷い込んでしまったデジモンのようだな…」
パンダモン[ん?お、お主、美人じゃな!!わしの妻に]
アインス「え゙っ?」
大輔「ふざけんな糞パンダ!!!てめえは笹でも食ってろ!!大体人様の妻に手を出すんじゃねえよっ!!!!」
バキィイイイイ!!!
史上空前最高の右ストレートがパンダモンに炸裂した。
ブイモン[お見事]
パンダモン[ぐえええ…]
盛大に仰向けに倒れるパンダモン。
アインス「だ、大輔…」
大輔「全く、人様の妻に手を出すとはふざけた野郎だ」
感動しているアインスに、パンダモンをゴミのように見下ろす大輔。
パンダモン[己えええ、ならばこれでも喰らえ!!笹パンチ!!]
笹の力を込めた結構な威力のパンチがパンダモンから繰り出される。
ブイモン[名前に見合わず大した威力だな]
パンダモン[アニマルネイル~!!]
手の内側に隠れている爪で何度も攻撃する。
ロップモン[直撃したらやばそうだね]
パンダモン[どうだ!?どうだどうだどうだどうだどうだどうだどうだどうだどうだどうだああああああああああああああああああ!!!?]
ブイモン[やかましい!!というか…]
大輔「デジメンタルアップ!!」
ブイモンがゴールドブイドラモンに進化してパンダモンに突撃した。
パンダモン[おりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!!!!]
何度もアニマルネイルで攻撃するが、ゴールドブイドラモンには掠りもしない。
ゴールドブイドラモン[それがどうしたああああああああああああああああああ!!!!!]
強烈なアッパーを喰らわせて上空に打ち上げると、上空で捕まえてパイルドライバーのような攻撃を叩き込んだ。
パンダモンの頭が地面に盛大に突き刺さったのだった。
大輔「何か今日は訳分かんないことが起きるな」
パンダモンをデジタルワールドに強制送還し、何だか異常に疲れた大輔達であった。
ブイモン[何かもうデジタケノコ食べたいとかそうも言ってられなくなったな]
ロップモン[うん、でもお腹空いたから、何か買おうよ]
大輔「そうだなあ…」
結局、デジタケノコは諦めて、近くの店で食事を済ませることになるのだった。
アインス「大輔」
帰り道の途中、アインスが声をかけてきた。
大輔「ん?」
アインス「今日はありがとう。本当に助かった。パンダモンには悪いが」
大輔「気にすんなよ。お前は俺の嫁さんなんだから当たり前だろ」
アインス「ふふ、ありがとう。私の旦那様」
ギュウッと何年経っても愛しくて仕方がない夫を抱き締めるアインスであった。
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