ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
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ALO Ⅰ
Extra Edition
第45話
前書き
今回も前回の続きから…、
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所変わって明日奈達、明日奈達は全員水着に着替えて貸し切ったプールに飛び込んだ。
里香『ヤッホーい‼︎』
珪子『あはははは……‼︎』
早速プールに飛び込んだ2人は、互い水を掛け合いながら遊び始めた。
明日奈『こら2人共、準備運動しなきゃ駄目でしょ‼︎』
そんな2人を明日奈は咎めつつ、準備運動を終えた直後にプールに飛び込んだ。
その直後…、
直葉『きゃー、本当に冷たい‼︎』
直葉が叫んだ。明日奈達が直葉の方に顔を向けると…、
直葉『……。』
そこには浮輪で水の上に浮く水着姿の直葉が居た。
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すると…、
≪ポンッ‼︎プシュウゥウウ〜〜〜ッ≫
里香がそっと直葉に近づき、浮輪の栓を抜いた直後に浮輪の空気が抜けた。
里香『いつの間にこんなのを持ち込んでいたなんて。』
直葉『チョット里香さん、何するんですか⁉︎』
里香『あんた浮輪より、立派な物が2つもあるんだし、沈みっこないって‼︎≪モミモミッ≫』
直葉『えっ、里香さん…何処を触っているんですか///⁉︎』
里香のあまりの行動に直葉は驚き、里香に聞いたが、里香は浮輪を取り上げて直葉の豊かな胸を揉み始めた。この行動に直葉は頬を赤く染めて叫んだ。
里香『全く、何を食べたらこんなに大きくなるのか、本当にけしからん胸ですな‼︎≪モミモミッ≫』
直葉『やめて〜〜〜///‼︎』
珪子『……。』
そんな姿を見た珪子は、直葉が羨ましくなった。珪子は貧乳、だから豊満な胸を持つ直葉が羨ましくて仕方ないのだ。
すると…、
明日奈『≪ガシッ‼︎≫』
その時、里香の所業に呆れ果てた明日奈は、里香を直葉から引き離した。
明日奈『里香……。』
里香『ゴメンなさい。』
明日奈は殺意を込めた目付きで里香を睨んだ。これには流石の里香も引き下がるしか無かった。
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明日奈『じゃあ、まず水に顔をつけるところから始めるわよ。』
直葉『はい、お願いします。』
表情を変えた明日奈は、直葉に基本から教える事にした。
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ちょうどその頃、カウンセリング室では和人達の話が続いていた。
菊岡『デスゲーム化したSAOを生き延びる為、プレイヤーの大半はパーティーを組んで行動を共にした。
サチさんもそうだったが、キリト君は始め辺り、特にサチさんとパーティーを組む以前まではずっとソロで活動していた。何故そんな事を?第一、HPが0になったら本当に死ぬという世界で。』
和人『それは……』
智代『それに関しては、第1層のクリア直後の話を説明する必要があるんです。』
菊岡の問いに和人は思い悩んだが、それを遮って智代が説明し始めた。
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時系列はデスゲーム宣言からおよそ1ヶ月後の2022年12月まで遡る。
第1層クリアに歓声を上げる攻略組のプレイヤー1同であったが…、
『何でや⁉︎』
それを遮るように茶髪の男性プレイヤーが関西弁で叫んだ。この男の名はキバオウ。後に<軍>の指導者となった人物だ。
キバオウ『何で、何でディアブロはんを見殺しにしたんや⁉︎第一お前、ボスの使う技を知ってたやないか‼︎』
『『『『『⁉︎』』』』』
キバオウの言葉を聞いたキリト,アスナ等を除いた全プレイヤーが驚いた。
この時、エギルがその場に居た事は余談の話。
『そうか、あいつは元ベータテスターなんだ‼︎』
『なるほど、元ベータテスターなら、ボスの使う技を知っていてもおかしくない‼︎』
キバオウの言葉を聞いたプレイヤーは、キリトの正体を悟った。確かに、キリトは元ベータテスター。ボスの使う技を知っているなど当然の事である。
するとキリトは、開き直ったように叫んだ。
キリト『そうさ‼︎お前等の言う通り、俺は元ベータテスターだ‼︎それに俺はベータテスト時は、ずっと上の階層で戦っていた‼︎あのボスが出す技なんて、見抜くのは朝飯前だ‼︎』
キバオウ『何やと、そんなの流石に無いやろ⁉︎チーターやチーター‼︎』
『そうだそうだ‼︎』
『元ベータテスターでチーター、だから〈ビーター〉だ‼︎』
キリトの言葉にキバオウは反感を抱いた。それに同調した者達が叫び始めた。これが、キリトが〈ビーター〉と呼ばれるようになった由縁である。
キリト『ああ、俺は〈ビーター〉だ。だから、他のベータテスターと一緒にしない事だな‼︎』
そう言ったキリトはボス部屋奥に歩いて行った。
その際、キバオウ達は罪悪感に近い感情を抱いたが、すぐに忘れてしまった。
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そして時を戻して和人達。
菊岡『成る程、〈ビーター〉って言葉を作り出したのはキリト君だったのか。
自ら嫌われ役を買って出る事で、他のベータテスターが憎まれる事を防ぐ。
相当キツイ話だな。大変だったんじゃなかったのかい?』
智代の説明で、菊岡は〈ビーター〉の由縁を察し、その過酷さを痛感すると同時に、和人にその事で聞く。
和人『確かにそうでしたが、智代との出会いが、それを癒してくれたんです。』
智代『和人///。』
和人は菊岡からの問いに肯定したが、サチが過酷さを癒してくれたと告げた。この言葉を聞いた智代は、改めて和人に惚れついた。
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所変わってプールでは、直葉の特訓が続いていた。明日奈達のおかげで、直葉は水に顔をつけて泳ぐ事は出来るようになったが、明日奈達の助けが無ければどうにもならない状態であった。
昼ぐらいになった所で、明日奈達は休憩する事にした。
里香『夏だね。』
直葉『そうですね。』
里香『そういえば、今回行くクエストも、夏真っ盛りなんだっけ?』
明日奈『確か、シルフ領のずっと南だから、結構熱いそうよ。』
珪子『今までに無い仕掛けがあるそうですしね。』
里香『キリトの奴が飛ばし過ぎないようにしなくちゃね。』
実は、直葉が特訓を受ける理由は、明日奈達が言っている事も理由の一つである。
そのクエストはとても深い水中にある為、水が苦手な直葉では行けそうに無い。そこで、直葉は水に馴れる為に特訓を受ける事になったのだ。
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すると直葉は、今まで気になっていた事を明日奈達に聞き出した。
直葉『前から気になっていましたが、皆さんはどういう経緯でお兄ちゃんと知り合ったのですか?』
珪子『では、私から話しますね。私は……』
直葉の問いに、珪子が真っ先に名乗りを上げて話し始めた。(この件に関しては、本作第5,6話で解るので、敢えて省略します。)
『『『はははは……。』』』
直葉『……。』
珪子の話を聞いた明日奈と里香、更に珪子本人まで笑い出した。
一方の直葉は引きつった表情を浮かべながら黙っている。
彼女達が話しているのは、珪子が直葉に似ているの事。
里香『そんな事を言えるのはキリトくらいだね。けど、直葉と珪子は、実際似てないよね。特に胸とか。≪ボソッ≫』
珪子『里香さん、胸を比べないで下さい///‼︎』
直葉『はは……。』
珪子の話を聞いた里香はこんな感想を述べた。里香が言っている事は、珪子が直葉に似ているの事。だが里香は、胸を見て直葉は珪子は似てないと言った。
無理も無いが、里香の最後に放った言葉だけは流石に余計である。その事を言われた珪子は里香に文句を言った。それに対し直葉は、引きつった表情を浮かべていた。
珪子『それから、ピナを救う為に、私と冒険してくれました。』
落ち着いた珪子は再び語り出した。(この件は、本作第6,7話に記載してあるので省略。)
珪子『///。≪カ〜〜ッ≫』
話を終えた珪子は、あの時の事を思い出して、頬が赤くなった。
あの時とは、モンスターに持ち上げられた時の事。
珪子にとって、現在でも忘れたくても忘れられない思い出である。
後書き
今回はここで区切ります。次回作は、早ければ来週始め辺りに公開の予定で行きます。
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