ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
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ALO Ⅰ
Extra Edition
第46話
前書き
今回も前回の続きから行きます。
里香『私は、珪子みたいな風じゃなかったな。』
珪子の話を聞いた里香は、自身と和人(と智代)との出会いを語り出した。(この件は本作第15~6話辺りで解るので省略します。)
直葉『へぇー。』
明日奈『里香はそんなパターンか。』
珪子『ところで、キリトさんとサチさんに里香さんのお店を紹介した知り合いって……』
明日奈『ああ、それ私の事。新しい剣を欲しがっていたから。』
里香『なんだ明日奈か。じゃあ、あの後キリトに会った時に話したのね。』
明日奈『そう。』
里香『成る程、明日奈が教えたなら納得だわ。』
里香の話が終わった時、一同は話し始めた。珪子は和人と千代に里香の店を紹介した知り合いの事が気になった。
里香もその件はずっと気になっていたが、2人から聞こうとしなかった。
すると、その張本人が判明。その正体は明日奈の事だった。それを知った里香は納得した。
そして里香は更に続けた。
里香『その後、ドラゴンの巣穴に落ちたりしたけど、何とか助かったわ。』
珪子『その時って、サチさんも一緒に落ちたのですか?』
里香『ううん、サチは落ちなかったよ。翌日長いロープを持って来たらしいけど。』
直葉『そうなんですか。』
里香は更に、その後の体験談を語り出した。(この辺りは第16~8話を参照。)
里香『とはいえ、今となっては良い思い出よ。』
一連の会話の後、里香は忘れられない思い出を思い出した。それは、和人と手を握った時の思い出だった。(この辺りは第17,8話を参照。)
里香『今頃キリトは、サチと美人カウンセラーとイチャコラしてるのかな?』
回想し終わった里香はこう呟いた。
最も、和人と智代と一緒にいるのは、美人カウンセラーではなく菊岡の方だが……。
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所変わり和人達。
『『……。』』
和人と智代は、菊岡から見せられたモニターに見入っていた。そのモニターには、和人と智代のボス攻略時のデータが表示されていた。
菊岡『それにしても、2人でこれ程成果が大きいとはね。』
智代『元ベータテスターですから。』
菊岡『それもそうか。』
データを見せた菊岡は、SAOにおける2人の活躍ぶりに感心した。現実、智代が加わったボス攻略時は必ずと言って言い程に智代は活躍し、後に〈青の槍壁〉,〈俊足の槍突〉の二つ名で知られるようになった。
菊岡『しかし、SAO最強パーティーの2人もレイドパーティーに参加するとは。』
和人『当然ですよ。第一フロアボスは、パーティーで挑むどころか、レイドを組んでも危ういボスも少なくない。特に、クォーターポイントが良い例だ。』
智代『確か、第1層フロアボスの〔リルファング・ザ・コバルトロード〕のソードスキルは、レイドを半壊させたって聞いたけど。』
和人『智代の言う通りだ。それに、俺もスンデの所で死ぬ所だった。』
アインクラッド第1層フロアボス戦は、2022年の12月に決行。だが、この戦いで当時のリーダー的存在だったディアブロが死亡し、レイドも多大な損害を被る結果となった。
和人『第74層フロアボス〔ザ・グリームアイズ〕は切り札の【二刀流】で撃破したものの、俺も死にかけた。』
(この件は、本作第23話を参照。)
ボス戦について話した後、和人はこう続けた。
和人『だが、SAOにはフロアボス以外に厄介な奴が居る。』
菊岡『それは何だい?』
智代『プレイヤーだね。フロアボスはプログラムその物だし、それにフロアボスはボス部屋からは出て来れないからすぐ逃げられるけど……』
和人『そうだ。だがレッドプレイヤー(殺人者)やオレンジプレイヤー(犯罪者)は人間。どんな手を使うか解らない。』
智代『クラディールはまだしも、<ラフィン・コヒィン>は特にそうだよね。』
和人『ああ』
和人の言葉に菊岡は疑問に思ったが、長い間和人の側に居た智代には、和人の言う意味がよく解っていた。(<ラフィン・コヒィン>はGGO辺りである程度紹介するとして、クラディールに関しては本作第26~7話を参照。)
和人『智代がずっと側に居てくれたから良かったとして、茅場 晶彦ことヒースクリフには、嫌と言う程に苦戦した。』
和人はそう言って、ヒースクリフとのデュエルを思い出した。(この件に関しては、本作第25話を参照。)
和人『ヒースクリフとのデュエルは、奴の正体を暴くヒントになりました。』
茅場とのデュエルを思い出した和人は、菊岡にこう言い、菊岡は納得した。
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所変わり明日奈達。昼時になったので、昼食を摂る事にした。
明日奈『さあ、沢山作って来たから、ドンドン食べてね。』
『『『はーい。』』』
明日奈は早速、作って来たお弁当を広げた。サンドイッチだけでなく、ポテトやウインナー等と色合いは様々であった。
直葉『私もお弁当を用意して来たから、良かったら食べて下さい。』
明日奈だけでなく、直葉もお弁当を作って来ていた。明日奈程ではないが、色合いは充分だった。
『『『『いただきます。』』』』
早速4人はお弁当を食べ始めた。
≪ピロピロピロ……≫
その時、明日奈の携帯が鳴った。メールが来たのだ。
明日奈が確認してみると、それは和人からのメールだった。
「まだまだ長くなりそうだから先に食べていてくれ。後、コッチは智代が作ったお弁当があるから気にしないでくれ。」
と言った内容だった。
明日奈『≪ピキッ‼︎≫』
そのメールを見た明日奈の頭部に怒りマークがついた。
里香『誰から?』
明日奈『キリト君……。』
珪子『何故…怒っているんですか?』
明日奈『キリト君が…サチが作ったお弁当を食べるらしいの……。』
『『‼︎』』
それに気付いた里香と珪子が聞くと、明日奈から返って来た言葉に2人は反応した。
里香『あいつ、サチの手料理食べてるの⁉︎』
珪子『許せません‼︎』
明日奈の言葉を聞いた里香と珪子は、智代に嫉妬した。
里香は料理に自信はあるが、自慢出来る程とは言えない。珪子は出来るには出来るが、レパートリーで明日奈に劣る。
ーーーー
この時、直葉はどうしたら良いのかとオロオロしたが、話題を変えるべく明日奈に聞いた。
直葉『あの〜、明日奈さん?』
明日奈『何かしら……?』
直葉からの質問に、明日奈は怒り心頭の状態で直葉の方に振り向いた。
これを見た直葉は、“言葉を選び間違えないように。”と慎重になりながら聞いた。
直葉『お兄ちゃんと明日奈さんが、どうやって知り合ったのか知りたいんですけど……。』
明日奈『えっ?』
『『賛成‼︎』』
直葉からの突然の質問に明日奈は戸惑ったが、里香と珪子は興味津々であった。
明日奈『でも……。』
里香『良いじゃないの、私だってさっき話したし‼︎』
珪子『自分だけ言わないなんてズルいですよ‼︎』
明日奈『仕方ないわねぇ〜。』
『『やった‼︎』』
明日奈は悩んだものの、里香と珪子から迫られた明日奈は、仕方なく話す事にした。
明日奈『えーと、私とキリト君が初めて会ったのは……』
明日奈は語り出した。
時系列は、デスゲーム宣言から1ヶ月後の12月の第1層フロアボス戦より以前まで遡る。
その頃の明日奈は、一刻も早くデスゲームから脱出しようとヤケッパチになっていた。
そんなとある日の夜中に、アスナとキリトは偶然出会い、アスナはキリトからパンを分けられた。
アスナ『本当に美味しいと思う?』
キリト『当たり前だろ。』
その後アスナは、アインクラッドで生きる楽しさを知る事となった。(1部は、本作第9話を参照。)
短く言ったらこんな感じ。
後書き
今回はここまでにします。次回作は、早ければ来週始め辺りに公開の予定で行きます。
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