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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー

作者:Bloo-D
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SAO
黒の剣士
  第8話

 
前書き
原作の“黒の剣士”を完結させます。 

 
一行が主街区へ戻る帰り道、小さな石橋に到着した時、キリトとサチは突然立ち止まった。

シリカ『キリトさん、サチさん?』
訳の解らないシリカは戸惑った。
キリト『そこに隠れている奴、出て来いよ‼︎』
サチ『かくれんぼする歳でも無いんじゃないですか?』
2人の言葉から数秒後…、
?『へぇー、私に気付くなんて…相当な索敵スキルをお持ちのようね。』
木の陰から、槍使いの女性プレイヤーが姿を現した。
シリカ『ロザリアさん……?』
姿を現した女性プレイヤーの名はロザリア。
以前、シリカとイザコザを起こしたプレイヤーだ。
ロザリア『その様子だと、蘇生アイテムを手に入れたようね、おめで……』
サチ『用件を話したらどう、オレンジギルド<タイタンズ・ハンド>のロザリアさん?』
シリカ『えっ⁉︎』
ロザリアの話が終わる前にサチが横槍を入れ、ロザリアの素性を知ったシリカは驚いた。

オレンジギルドとは、オレンジカーソルのプレイヤー(犯罪者)で構成されたギルドの事。しかし、そのリーダー格はカーソルグリーンのプレイヤーがやる事もある。因みに、ロザリアのカーソルはグリーン。

キリト『あいつは、シリカを利用しようとしたって事さ。』
シリカ『そんな……。』
キリトから全てを聞いたシリカは表情が暗くなった。
ロザリア『そう言う事、痛い目に逢いたくなければ……』
キリト『残念だが、お前等に復讐して欲しいって奴から依頼されていてな。』
サチ『痛い目に逢うのは貴方の方ですよ、ロザリアさん。』
ロザリアの話が終わる前にキリトとサチがそれを遮り、シリカの前に出ると武器を装備した。
ロザリア『あらあら、随分血の気の多いプレイヤーねぇ。けど、思い上がるのも今の内だよ‼︎』
ロザリアの言葉に呼応するかの様に、10人のオレンジプレイヤーが姿を現した。
ロザリア『幾らあんた達でも、これ程の数を…何⁉︎』
ロザリアが言い掛けたその瞬間、サチがオレンジプレイヤー目掛けて"ヘリカル・トワイス"を放った。攻撃はオレンジプレイヤー全員に命中し、彼等は後方へ吹っ飛ばされた。
その後サチは、片手剣使いのオレンジプレイヤーに接近すると、"ウェポンバッシュ"で動きを止めたところを"ディメンション・スタンピード"で撃破。撃破されたオレンジプレイヤーは、ポリゴン状となって消滅した。
これを見たロザリアは驚きを隠せなくなった。

余談だと思いますが、オレンジ,レッドプレイヤーを攻撃しても、オレンジカーソルにならないのは、SAOでは常識。

『ばっ、馬鹿な⁉︎』
『一体、何者なんだあいつは、小娘のくせにめちゃくちゃ強えぇ。』
『まてよ、まさか…昨日、35層に突然姿を現したっていう攻略組の……。』
『まさか、〈黒の剣士〉の傍らにいる…〈青の槍壁〉⁉︎』
『〈青の槍壁〉⁉︎〈俊足の槍突〉って異名を持つ攻略組屈指の実力者の……。』
『オイオイ…幾ら何でもヤバイ奴等じゃないか⁉︎』
『とても…敵わない……。』
オレンジプレイヤー達が騒ぎ立てた。
口振りから察するに、サチのことを知っている様だ。
キリト『やるな、サチ。』
サチ『いやいや、キリトに比べたらまだまだだって。』
キリトはサチに近づいて称賛したが、サチはまだまだだと言った。
『ロザリアさん駄目だ。こいつらマジの攻略組だ‼︎』
『まともにぶつかって勝てる相手じゃないって‼︎』
ロザリア『なっ、何言ってんだい‼︎攻略組がこんなところに来る筈無いでしょ⁉︎』
『けど‼︎昨日、35層に〈青の槍壁〉が……‼︎』
ロザリア『タダのコスプレに決まっているでしょ⁉︎イイから殺しな‼︎』
『うう……くそが〜‼︎』
『死ね〜‼︎』
オレンジプレイヤー達はサチに怖気付いたが、ロザリアの命令には逆らえず、奇声をあげながらサチとキリトに斬り掛かった。
シリカは2人を助けようとしたその時、ある事に気付いた。
2人のHPは減るには減るのだが、直ぐに回復してしまうのだ。
シリカ『(なっ、なんで?)』
シリカは疑問に思った。
それから数分後、オレンジプレイヤー達はクタクタに疲れきっていた。
ロザリア『何やってんだい!サッサと殺しな‼︎』
ロザリアは、オレンジプレイヤー達に命令したが…、
『無茶…言わないでくれ……。』
『もう……限…界……。』
疲れきっていたオレンジプレイヤー達に、その力は残っていなかった。
キリト『10秒辺り400か、それが俺達に与えるダメージの総量だ。』
ロザリア『ちっ‼︎』
キリトの言葉にロザリアは舌打ちした。
キリト『俺のレベルは78、HPは14500、バトルヒーリングスキルの自動回復が10秒に600だ。
因みに、サチのレベルは77、HPは14000、バトルヒーリングスキルは10秒に500。』
サチ『つまり、幾ら攻撃しても、私達は倒せないってこと。』
キリトとサチの説明に、シリカを含めたみんなの顔が青ざめた。
キリト『さてと……。』
サチ『サッサと片付けちゃおうっか。』
そして2人はロザリア達と距離を詰めると、ソードスキルを持って襲い掛かった。
ロザリア『ヒヒーー‼︎』
『『『『『ヒヒーー‼︎』』』』』
キリト達に蹂躙されたロザリア達は断末魔の叫びをあげた。

その後ロザリア達は、キリト達の手により黒鉄宮に送られた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして一行は宿に戻った。
キリト『ゴメンねシリカ、囮に使う様なことをして……。』
サチ『本当にゴメンね。』
キリトとサチはシリカに謝った。
シリカ『イイんですよ別に…助けられたのは私ですから。』
シリカは、2人の行いを許した。

シリカ『行っちゃうんですか?。』
キリト『ああっ、2日も前線を離れたから……』
サチ『直ぐにでも、攻略に戻らないと。』
シリカ『そう…ですか。』
2人の言葉に、シリカは残念そうな顔をした。
折角仲良くなれた人達と別れることになったのだ。無理もないだろう。
サチ『また会えるよ。』
シリカ『本当ですか?』
キリト『ああ、約束する。』
2人はシリカとの再会を約束した。

キリト『さっ、お友達を生き返えらせないと……』
シリカ『はい‼︎』
キリトの言葉を聞いたシリカは、蘇生アイテムを取り出し、ピナに使った。

すると、ピナは蘇り、シリカは大粒の涙を浮かべてピナに抱きついた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後キリトとサチは、シリカとピナに別れを告げて最前線に向かった。 
 

 
後書き
次回作は原作の“圏内事件”が舞台。こちらはアニメ主体で書きます。 
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