ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
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SAO
黒の剣士
第7話
前書き
“黒の剣士”のロザリアが登場する少し前辺りまで書きます。
翌日の朝8時過ぎ。起床した3人は、1階のフロアで朝食を摂った。朝食は3人共、トーストとサラダとコーヒー1杯だった。
キリトが新聞を読んでいると、ある記事に目が止まった。
「35層に攻略組プレイヤー現る。54層フロアボスを倒した事で知られる〈青の槍壁〉ことサチ。〈閃光のアスナ〉を上回るスピードと奥義技で相手を制したまさに、〈俊足の槍突〉。」
夕べのデュエルが既に記事に載っていた。
この記事を見たキリトは唖然となった。
朝食を摂り終えた3人は武装すると、表の通りに出た。
ーーーー
通りでは複数のプレイヤーが束になって、何かを囁いている。
内容は夕べのデュエルの件だった。
『おい、シリカちゃんと一緒にいる女性プレイヤーって夕べの……。』
『間違いねぇ、相手を奥義技でボコボコにしたってサチって言うプレイヤーだ。』
『悔しいが…あんなのがシリカちゃんと一緒にいるんじゃ仕方ないか。』
みんなサチを恐れていた。
夕べの一件を知っているなら無理もないだろう。
3人が転移門に到着すると、みんなサチの姿を見て、後ずさりして道を開けた。
キリト『どうも。』
キリトは、そんな彼等にお礼を言った。
そして3人は目的の層を設定した。
設定した層は勿論、47層。
キリト『転移、^フローリア^‼︎』
キリトの言葉に呼応して転移門が青く光り、3人は47層へ転移した。
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47層に転移したシリカの目に映ったのは辺り一面のお花畑だった。
47層は主街区の除いてお花畑である珍しい層だ。
シリカ『うわ〜‼︎』
シリカはその光景に見惚れ、お花畑に走り寄った。
シリカがお花畑に走り寄ると、テントウムシが飛び、次にシリカの目に映ったのは、男女のカップルだ。
しかも1組どころじゃない、20いやもっといる。
実は47層はデートスポットとして知られる層。男女のカップルがこの層に来るなんて日常茶飯事。
クライン辺りなら、嫉妬の炎を燃やしている所だろう。
シリカ『……///。』
それを見たシリカは顔が赤くなったが、直ぐに立ち直り、キリトとサチと共にフィールドに出た。
ーーーー
シリカ『キリトさん……』
シリカがキリトに声を掛けようとしたその瞬間…、
≪シュルルルルッ≫
ツルの様なものがシリカの足を掴み、シリカを持ち上げ宙吊りにした。
すると重力の影響か、スカートが捲れようとしたが、シリカは何とか押さえた。
シリカ『ひっ〜…嫌〜〜〜‼︎』
すると、シリカの目に花の姿をしたモンスターが映ったが、グロテスクさのあまり、短剣をその場で振り回した。
しかし、攻撃がモンスターに届かない。
キリト『落ち着けシリカ‼︎そいつ弱いから‼︎』
キリトはシリカにアドバイスしたが、今のシリカには聞こえない。
シリカ『キリトさん、助けて‼︎見ないで助けて‼︎』
シリカはキリトに助けを求めたが…、
キリト『それは…流石に無理だよ。』
キリトは困った顔をした。
キリト『サチ、頼む。』
案の定、キリトはサチを頼った。
サチ『解った。』
サチは了解し、槍を装備して、モンスターに"ウェポンバッシュ"を放ち、モンスターを硬直させた。その隙に、シリカがモンスターのツルを切り、モンスターの頭上に攻撃を打ち込み倒した。
シリカ『見ました///?』
地面に着地したシリカは、キリトに聞いた。
キリト『見てない。』
キリトは、目を手で覆って答えた。
サチ『ふふっ……。』
サチはクスクス笑った。
ーーーー
その後、数度の戦闘で、シリカのレベルは1つ上がり、45にレベルアップした。
ーーーーーーーーーー
そうこうしている内に、一行は<思い出の丘>、その天辺に到着。
キリト『着いたな。あの中央の台座の上に、蘇生アイテムが出て来るから……。』
シリカ『本当ですか⁉︎』
キリトの発言が終わる前に、シリカは台座に走り寄った。
すると、台座から1輪の花が姿を現した。シリカが花の茎に触れた瞬間、茎が根元から切れて花だけが残った。
シリカ『これが…蘇生アイテム。』
キリト『ああ』
蘇生アイテムの名は、<プネウマの花>。
シリカ『これで…ピナが。』
キリト『ああ…生き返る。』
サチ『良かったね、シリカちゃん。』
シリカ『はい‼︎』
蘇生アイテムを手に入れたシリカに笑顔が戻った。
そして一行は、主街区に戻ることにした。
後書き
この調子なら今週中に、“黒の剣士”を完結できそうです。
次回は“黒の剣士”を完結させます。
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