| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

リリカルクエスト

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

71日目 ゆういちはかくにんされた

ヴィータ「何言ってんだよシャマル!? どうしてこんな奴信じるってんだよ!?」

シグナム「理由を聞いてもいいか?」

シャマル「それは 彼の使う魔法です」

ザフィーラ「確かに 少年の魔法は異質なモノだ それだけでは説明不足だ」

シャマル「でしょうね 私もそう思います でも 昔読んだ書物の中に ベルガともミッドとも異なる魔法世界の本がありました 古代ベルガでも伝わっていた伝承本 マスタードラゴンの物語はみんなも知ってるでしょう? 全てのドラゴンの祖と言われる龍ですが その本の著者は別世界に漂流して実際に会ってるそうです 杉田悠一君 オクルーラと言う魔法 ご存知ですか?」

マスタードラゴン・・・なんか童話のネタにされてんのか?

取りあえず、

悠一「ああ 対象者を特定の場所に送り返す魔法だな」

シャマル「その魔法を使うことは?」

悠一「さぁな」

シャマル「他にも記載されています 私の魔法が発動しなかったのは 確かマホトーンと言う魔法阻害魔法ではありませんか? そして魔力を相手に譲渡する魔法はマホアゲルでは?」

悠一「よくわかったな」

シャマル「他にも本には色々な魔法が記載されていました 私達の使うベルガ式でも ましてやミッド式でも出来ない魔法が・・・ 彼の魔法を見てから もしやその魔法の使い手なのでは?と思いましたが 今の質問で確信しました なので 私は彼を信用します」

ザフィーラ「我等の魔法で出来ない魔法とは?」

アリサ「私達にもわかる様に説明しなさいよ」

すずか「っ アリサちゃん 今大事な所だから・・・ でも その魔法ってどんなモノなんですか?」

こっち見ても、俺は説明する気ないぞ。

敵になるかもしれない相手に、なんでわざわざ自分の手の内を晒さないといけない?

それに、知られたらメンドクサイ事になりそうな魔法だってある。

そう言えば、八神はやては下半身マヒらしいから、案外【キアリク】で緩和出来るかもしれんが、シグナム達の協力要請がない限り出しゃばるつもりはない。

シャマル「著者が記した魔法の中には 私達がレアスキルとしている属性変換は その世界では当たり前になっています それと 致命的な外傷を治癒する魔法 行った事がある場所へどこからでも転移出来る魔法 挙句には 言霊だけで相手を死に至らす魔法 他にもまだまだありますが 記載されていた魔法の中で1番は・・・」

ザフィーラ「1番はなんだ?」

ヴィータ「勿体ぶるなよ・・・・・」

頼むから、知られると不味いのはやめてくれよ・・・・・

押すなよ~、絶対に押すなよ~って押すお約束は要らないからな!!


シャマル「死者蘇生魔法」


うわ! やっぱ面倒な呪文記載してやがった!

フェイト「死者・・・」

ファタリテ「蘇生・・・」

おい! そこの2人は反応すんな!! つか、アリシアこっち見んな!!

シグナム「・・・そんな夢みたいな魔法がある訳ないだろう・・・」

ヴィータ「っ そうだって どうせその本 おとぎ話の創作じゃないのか??」

2人は信じられんと言わんばかりで否定してるが、犬は目を閉じて沈黙してる。

もし、その呪文の説明を俺に振って来ても流すからな!!

シャマル「ですが 先のオクルーラ・マホトーン・マホアゲルは事実でした 確かに 死者蘇生魔法は禁忌中の禁忌で信じられないと私だって思います でも 今ははやてちゃんを助ける可能性が最も高い方法を取るべきでは?」

ヴィータ「んな事はワタシだってわかってる!! でもよ~ そうなると はやてに変な魔法掛けるのが条件だって しゅぎ田が言ってたじゃんか?」

ザフィーラ「・・・我は将の決定に従う」

おい犬!! それは無責任過ぎるだろ?

嫌な決断だけ人任せって・・・ 

それじゃあ、シグナムに重荷をかけるだけだぞ!?

シグナム「・・・わかった だが 結論を出すには急過ぎる ともあれ杉田悠一 これで我等の言った事が事実だとわかって貰えたはず 今日はこの場で引かせて貰うが構わんか?」

いいのかよ!?

まぁ、シグナムも色々気苦労してそうだし、俺もさっきから視線が痛くてもう帰りたいので、

悠一「ああ いいよ」

解散を了承して、シグナム達が去ったので俺も帰ろうとすると、

ファタリテ「待って!!」

ちくしょう!! すっと逃がしては貰えなかったか!!

ファタリテ「さっきの人が言ってた魔法で聞きたい」

フェイト「死者蘇生魔法・・・ もしかして使えるの?」

ッチぃ~ 折角記憶消したのに、余計な事で思い出そうとするな・・・

【おもいだす】【もっとおもいだす】【ふかくおもいだす】なんて使わなくていいからさ、すずかに協力してやっとけよ。

もし、フラッシュバックでもされたら、仏った意味なくなるじゃんか。

なので、

悠一「そんな魔法使える訳がない」

俺の答えに不満なのか、三姉妹がジっと見つめてるんだが、早く退散した方がいいと思い、【ルーラ】を唱えてマンションに転移した。





ーファタリテ sideー

死者蘇生魔法。

その魔法を聞いて、私の中でバラバラになってる何かが組み合わされた気がした。

そして、その魔法を知っているであろう彼に聞くも、使える訳がないって・・・

そうだよね。

そんな魔法があったらアリシア姉さんは・・・

アレ? アリシア姉さんはどうやって生き返れたっけ?



・・・ダメだ、やっぱり思い出せない・・・



フェイト「杉田悠一 どう思う??」

フェイトも同じ事を考えたのか、釈然としない様子で聞いて来た。

どう思うかと聞かれても、『わからない』としか答えれない。

アリシア姉さんはアリシア姉さんで、ポケ~っと彼がさっきまでいた所を見てて上の空。

でも、何故かわからないけど、彼が何かを隠してるって確信めいたものがある。

アリサ「どうしたのよ? アイツに何かされたの?」

すずか「それは無いと思うよ ・・・でも 何か気になるよね杉田君」

フェイト「うん 彼は何か隠してると思う」

私もフェイトに同意する。

すずかとアリサに、彼で何か引っ掛かる事がないか確認したら、

すずか「そう言えば 何か大切な事を忘れてる様な気がするんだけど 思い出せないの・・・」

アリサ「きっと気のせいよ 今まで杉田との接点な・ん・・て・・・・? アレ?」

やっぱり私達と一緒みたい。

何もおかしくないはずなのに、何かがおかしい。

さっき姉さんが言ってた《前も助けてくれた》って、私がこの世界に転生してから思い当たる節は、アリシア姉さんの事とジュエルシードの事しかない。

その肝心な部分が思い出せない。

これからの事もあるし、明日なのはと立花にも彼の事を確認した方がいいかも。

それと、お母さんとリニスにアルフにも。

きっと何かわかると思うけど、なんだろうこの違和感。

ーファタリテ side endー

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧