FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~
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ニルヴァーナ崩壊
他の魔水晶でも……第3者side
「時間だ!!みんな頼むぜ!!」
2番魔水晶ではグレイが氷の大砲を作り魔水晶を破壊し
「開け!! 金牛宮の扉……タウロス!!」
3番魔水晶ではルーシィに変身したジェミニがタウロスを召喚し魔水晶を破壊し
「ぬおおおおおおおおっ力の香り全開~!!」
4番魔水晶では一夜が力の香りでムキムキになり魔水晶を破壊し
「いくぞ!! 換荘!! 黒羽の鎧!! 」
5番魔水晶ではエルザが剣で魔水晶を破壊し
「天竜の咆哮!!」
6番魔水晶ではウェンディが人生初の破壊魔法で魔水晶を破壊し
「アイスメイク……スノータイガー!!」
7番魔水晶ではリオンが氷の虎で魔水晶を破壊し
「ああああああああ」
「ぐあああああああ」
1番魔水晶ではナツがゼロに攻撃した勢いのまま魔水晶に突っ込み破壊した
それによってニルヴァーナの全ての足が機能を失いニルヴァーナは地面へと落とされる。
「止まった……ウェンディ……」
「止まった……止まったよ」
ウェンディとシャルルはニルヴァーナが停止したことに喜び涙を流していた
全員が喜びに包まれると同時に……
ドガガガガ
ニルヴァーナが崩壊を始める
―――――
「やっぺぇ!! このままだとつぶれるー!!」
シリルは急いで入口付近に置いてきたセシリーと一緒に逃げようと走る。
「シリル~!!」
しかし目を覚ましたのかセシリーがシリルの方に飛んでくるのに気づく
「セシリー!! 大丈夫だったんだ!!」
「うん!! それより急いで逃げようよ~!!」
シリルたちが話している間にもニルヴァーナは崩壊していっている。シリルとセシリーは大急ぎでその場をあとにする
―――――
「うおおおお」
グレイが崩れていくニルヴァーナの中から命からがら脱出に成功する
「おいおい!! みんな無事か!?」
「グレイ!!」
エルザもニルヴァーナから無事に出てくる
「エルザ!!……と」
グレイがエルザの後ろから走ってくる人物を見て驚愕する。
「エルザさ~ん!! 無事でよかった~」
「「げぇーーー!!」」
二人はゴツゴツの筋肉の鎧に包まれた一夜を見て声をあげる。
「何者だ!?」
槍を出してエルザが身構える
「敵か!? ……そしてキモイ」
「落ち着いてください二人とも」
一夜は二人をなだめる
「今は力の香りにて姿形は違えども、中身はいつもと寸分違わぬこの私……あなたのための一夜で~す」
無駄に一々ポーズを決める一夜を見てグレイとエルザはどんよりしてしまう
「おめぇもえらいもんに好かれたもんだな……」
「ああ……頼もしい奴ではあるのだが……」
二人がそう話しているとまた一人ゆっくりと近づいてくる
「まったく……お前たちは相変わらず騒がしいな」
「リオン!!」
グレイはリオンを見て少し安心する。
「というか貴様は誰だ?」
「メェーン!!」
リオンは一夜に対して容赦なく言う。まぁ確かに一瞬誰だかわからなくなるが……
すると突然柱時計のようなものが降ってくる
「むっ、新手か!?」
「何者だ!?」
構える一夜とリオン
「待て!! あれは……」
「ルーシィの星霊じゃねぇか!?」
降ってきたのはホロロギウムだった。その中からルーシィと抱えられたハッピーが出てくる
「ありがとうホロロギウム。てかあたしいつの間に?」
「いえ、私が勝手にゲートを通って参りました」
ルーシィの問いにホロロギウムが答える
「ロキとバルゴもよくやるよねそれ」
「ルーシィ様の魔力が以前よりも高くなっているので可能になったのです。ついでに酸欠や虫刺され、お肌の荒れ、痒みやシミも治まります」
「なんと!? シミまで!?」
ホロロギウムの言葉にエルザが食いつく
「便利なのかしらね……」
「またしても私のアイデンティティが……」
「そういうのはもういいだろ」
一夜が自分のアイデンティティを犯されていることにショックを受けるがリオンがそれを一蹴する
「みなさ~ん!!」
「皆、無事だったか」
「ついでにオスネコも」
次に現れたのはウェンディ、ジュラ、シャルルの三人。ウェンディは走りながら周りを見回してから聞く
「シリルは?ナツさんは?ジェラールは?」
「見当たらんな」
「まさかまだ中に……」
「そんな……」
全員が辺りを見回すがそれらしき人影はいない。
「ナツ……」
「あのクソ炎……何してやがる」
「あいつが一番しぶとそうなのになぁ」
ルーシィは不安そうにナツの名前を呟き、グレイとリオンはどこかに来ているのではないかと辺りをさらに見回す
「シリルー!! ナツさーん!!」
(ナツ……ジェラール……何をしている……)
名前を呼ぶウェンディと静かにニルヴァーナを見つめるエルザ
「ナツー!! うわっ」
ハッピーがナツを呼んだときその足元の地面が盛り上がる
「愛は仲間を救う……デスヨ」
「んあ?」
その盛り上がった地面から出てきたのは六魔将軍のホットアイとそれに抱えられたナツとジェラールだった
「ったく……ひやひやさせやがる」
「ナツさん!! ジェラール!!」
グレイは安堵しウェンディは二人の無事に喜んだ
「六魔将軍がなんで!?」
「色々あったな……大丈夫。味方だ」
驚くシャルルにジュラが答える
「おい……シリルはどうした?」
リオンがそう言うと全員が周りを見る。しかしいまだにシリルの姿が見えない
「シリル……無事なの……」
「セシリー……」
ウェンディが不安そうな顔をしてシャルルもセシリーを思い不安になる
ウェンディが祈るように両手を合わせる
(シリル……どうか無事でいて……)
「やっと着いた~」
「疲れた~」
ナツたちの少し後ろから聞き覚えのある声が聞こえ全員がそちらを向くとそこにはボロボロのシリルとセシリーがいた
「お!? 無事だったか!?」
「セシリー!! よかった~」
ナツとハッピーは二人を見つけ笑顔になる
「シリル!!」
「セシリー!!」
ウェンディはシリルを見つけるとそちらへと駆け寄っていきシリルに抱きつく。
シャルルもセシリーに近づいて手を差し出す
「うわ~。シャルルが手を貸してくれるなんて~。明日は雨かな?」
「うるさいわね!!」
セシリーがシャルルの手を取りながらそう言う。
ウェンディはシリルに抱きついたまま涙を流している。
「シリル……よかった……無事で……」
「ウェンディも無事で何よりだよ」
シリルはウェンディの目に溢れる涙を指でそっと払う。
シリルはその状態のままナツを見る。
「ナツさん。ありがとうございました。ギルドを守ってもらって」
そう言われナツは笑顔のまま二人を見る
「みんなの力があったからだろ?シリルとウェンディの力もな」
ナツはそう言って二人に手を出す
「そんじゃ、今度は元気にハイタッチだ」
「「はい!!」」
パァァン
シリルとウェンディはナツと思いきりのいいハイタッチをする
―――――シリルside
「全員無事で何よりだね」
「みんな……よくやった」
「これにて作戦終了ですな」
「やれやれだな」
とりあえず今ここにいる人たちの安否を確認できて全員が安堵する。
というか一夜さんがあまりにもムキムキになってて一瞬誰だかわからなかったぞ?ルーシィさんも「キモッ!!」とか言ってるし……
「……で、あれは誰なんだ?」
「?」
グレイさんとルーシィさんが見た先にいるのはジェラール。
「天馬のホストか?」
「あんな人いたっけ?」
あれ?二人はもしかしてジェラールの顔知らないのかな?ナツさんとエルザさんは知ってるのに
「ジェラールだ」
「何!?」
「あの人が!?」
エルザさんが教えるとグレイさんとルーシィさんは驚きナツさんは少しムスッっとした顔をする
「だが私たちの知っているジェラールではない」
「記憶を失っているらしいの」
「いや……そう言われてもよぉ……」
グレイさんもどこか納得のいかないという顔をする。俺はそれを見て言う。
「大丈夫ですよ。ジェラールは本当はいい人なんですから」
エルザさんはジェラールに近づいていく。俺たちはそれを遠目で見ている
「シリル。ジェラールに会えてよかったね」
ウェンディが俺の横からそう言う。俺も記憶を失っているとはいえ7年ぶりにジェラールと会えたことはとてもうれしかった
「うん。大変な一日だったけど、来てよかったね」
俺がそう言うとウェンディも笑顔になる。なので俺もウェンディに微笑み返す
「あとで……ジェラールと話にいこうか?」
「うん!! いいね」
ウェンディが俺の意見に賛同してくれる。ジェラール……俺たちのこと思い出してくれるかな?
「メェーン!!」ゴチッ
俺とウェンディが話していると突然青い天馬の一夜さんが叫ぶ
「どうしたオッサン!!」
俺たちが一夜さんを見るとそこにはまるで見えない壁にぶつかっているような一夜さんがいた
「トイレの香りをと思ったら何かにぶつかった~」
俺たちは一夜さんの周りを見ると足元に何かが書いてある
「何か地面に文字が……」
「こっちにもあるぞ!!」
「俺たちを囲んでますよ!?」
リオンさんと俺が俺たちを囲むように文字が書いてあることに気づく
ジュラさんは文字の上にある見えない壁を触る。
「これは……」
「「「「「「「「「「「術式!?」」」」」」」」」」」
「メェーン!! トイレがー!!」
いつの間にか書かれていた術式の中に俺たちは閉じ込められていた。一夜さんは見えない壁を叩きながら叫んでいる
「いつの間に!?」
「どうなってるのさ!?」
「なんで僕たち囲まれてるの~!?」
セシリーたちが言う。なんで俺たちが囲まれてるんだ?
「誰だコラァ!!」
ナツさんが怒ったように叫ぶ。すると俺たちの周りを囲むようにたくさんの同じ衣装を纏った人たちが現れる
「なんなの~?」
「大丈夫ウェンディ……」
「漏れる…」
怯えるウェンディを俺が抱き締める。一夜さんはいまだに壁に突っ込んだままだけど……
「手荒なことをするつもりはありません。しばらくの間そこを動かないでいただきたいのです」
たくさんの人たちの前に立つ眼鏡をかけた人がいう
「誰なのー!?」
ハッピーが眼鏡の人に言う。
「私は新生評議院、第四強行検束部隊隊長、ラハールと申します」
「なっ!?」
「新生評議院だと!?」
「もう発足してたの!?」
妖精の尻尾の皆さんが驚く。そういえば何かの事件で評議院が一度解散したんだっけ?
「我々は法と正義を守るために生まれ変わった。いかなる悪も決して許さない」
ラハールさんは俺たちを見ながら言う。でも
「どういうことなの!?」
「オイラたち何も悪いことしてないよ!?」
「そうですよ!!」
「おおおおう……」
「そこはハッキリ否定しようよ……」
ハッピーと俺がラハールさんに言う。ナツさんは少し動揺しながら言っているけど……
「存じております。我々の目的は六魔将軍の捕縛」
ラハールはそう言いながら視線をホットアイに移す
「そこにいるコードネーム、ホットアイをこちらに渡してください」
「!!」
「ま……待ってくれ!!」
ジュラさんがラハールさんに言う。しかしホットアイがジュラさんの肩を掴みとめる
「いいのデスヨ、ジュラ」
「リチャード殿……」
「例え善意に目覚めても過去の悪行は消えませんデス。私は一からやり直したい。その方が弟を見つけたときに、堂々と会える……デスヨ」
「……」
ジュラさんはホットアイ……いやリチャードさんをじっと見つめてから話し出す
「ならばワシがかわりに弟殿を探そう」
「本当デスカ!?」
ジュラさんの提案にリチャードさんは喜ぶ
「うむ。弟殿の名前を教えてくれ」
「名前はウォーリー。ウォーリー・ブキャナン」
「「「ん?」」」
「ウォーリーだと!?」
リチャードさんの弟の名前を聞いて妖精の尻尾の皆さんは何やら驚いたような声をあげる
「「「「四角ー!?」」」」
突然ナツさんたちが大声をあげたため俺とウェンディは少々驚いてしまう。
「その男なら知っている」
「!?」
「なんと!?」
エルザさんがそう言うとリチャードさんとジュラさんは驚いてエルザさんの方を振り向く
「私の友だ。今は元気に大陸中を旅している」
エルザさんたちは知っていたからさっきあんなに驚いたのか。
リチャードさんはそれを聞くと涙を流しながら膝をつく
「これが……光を信じる者だけに与えられた奇跡というものですか……ありがとう……ありがとう……ありがとう……」
涙するリチャードさんを見て俺も思わず涙する。
大切な弟さんの無事を知ることができてよかったですね。リチャードさん。次は……お二人が会うことを心から祈ってます
リチャードさんはその後評議院に腕をとられて連行されていく
「なんかかわいそうだね」
「善意に目覚めたのにね~」
「あい」
ルーシィさんとセシリー、そしてハッピーがリチャードさんを見ながら言う。
「しかたねぇさ」
「私たちにできることは何もないもの」
「これを機に正しい道を歩んでいけるように努めてくれればいいな」
グレイさんたちも同情する
「もうよいだろ!! 術式を解いてくれ!! 漏らすぞ!!」
「やめてー!?」
真っ青の顔の一夜さんにルーシィさんも真っ青になりながらツッコム。
一夜さん……せっかくいい雰囲気だったんですから空気読んでくださいよ……
「いえ……私たちの本当の目的は六魔将軍ごときじゃありません」
「へ?」
ラハールさんの発言に思わず間抜けな声を出す一夜さん。六魔将軍が本当の目的じゃないって……どういうことだ?
「評議院への潜入……破壊。エーテリオンの投下。もっととんでもない大悪党がそこにいるでしょう」
ラハールはそう言ってある男を指差す
「貴様だジェラール!! 来い!! 抵抗する場合は抹殺の許可もおりている!!」
「え!?」
「そんな!!」
俺とウェンディはそう言われラハールさんを見る
「ちょっと待てよ!!」
ナツさんも納得がいかずラハールさんに怒鳴る
しかしラハールさんはあくまで冷静に俺たちを見てから言う。
「その男は危険だ。二度とこの世界に放ってはならない。絶対に!!」
ジェラールはそれをただ静かに聞いていた
後書き
いかがだったでしょうか。また次回もよろしくお願いします
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