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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0943話

 俺の宣言と同時に、戦場の様相が一変する。
 最も激しく事態が動いているのは、勿論リヨンハイヴの中だろう。何しろ、ハイヴの中で大量のBETAが出た事がシャドウミラーに対しての参戦を要求した理由なのだから。
 だが、地上においてもその影響は顕著だった。元々リニアガン・タンクとガン・ルゥを始めとした戦力で勝ってはいたのだが、それでもやはりそれなりに被害は出ていたし、何よりBETAの尽きる事のない援軍により一種の膠着状態になっていた。
 この辺、遠征してきた特定の個体数のBETAを相手にするのと、BETAの本拠地でもあるハイヴを攻略する事の違いだろう。
 だが、その膠着状態もシャドウミラーの戦力が戦いに加わった事で一気にこちら側へと傾き始める。
 メギロートが空中を飛び、地上にいるBETAに向かってサークル・レーザーを連射する。
 イルメヤが地上で素早く動き回り、尻尾から放つスパイダーネットで突撃級の足を止め、ビームガトリング砲で装甲殻を貫通させて仕留めていく。
 シャドウは上空からビームガトリング砲を掃射し、BETAの第2陣にいる要撃級や戦車級といった相手を纏めて殺し尽くす。
 シロガネに至っては、暫く前から撃たれているレーザーの照射元にいる光線級や重光線級に向かって多重連装ビーム砲や連装衝撃砲を撃ち込んでは、護衛として存在している要塞級諸共に文字通りの意味で消滅させる。
 何と言うか、まさに一方的な蹂躙だった。寧ろ俺が何かをやる必要すら感じない辺り、徹底していると言ってもいいだろう。
 とはいえ、俺としても援軍を要求された以上は何もしない訳にはいかないか。

「マリュー、俺はハイヴ内に突入する。地上は任せるが、構わないか?」
『え? それは大丈夫だけど……アクセル1人で? 一応今回の作戦はこの世界の戦力がメインという扱いになっているんだから、戦術機部隊を引き連れていった方がいいわよ?』

 俺達が戦闘に介入した以上、既にその辺はもう殆ど意味が無いと思うんだが……まぁ、何事も形式は必要か。

「分かった、なら国連軍……いや、この場合は欧州連合軍の方がいいか。そっちで連絡をとってくれ。俺が……ニーズヘッグがハイヴの中に突入するから、1個小隊程度の戦力を寄越せってな」
『分かったわ、ちょっと待ってて』

 そう告げるマリューだったが、ぶっちゃけ欧州連合軍の戦力はニーズヘッグが活動する上で邪魔にしかならない。元々1対多数を得意としているニーズヘッグなのだから、戦術機が……それこそ例え欧州連合軍で開発されたばかりの第3世代戦術機EF-2000であったとしても、俺にしてみれば第1世代戦術機とそう変わらない。
 まぁ、第1世代戦術機と比べれば機動力は高いだろうが……それでもニーズヘッグの速度についてこられる程でもない。
 そうなると、やはり足を引っ張られるのは確定か。
 ……まぁ、この作戦の根底にあるのはシャドウミラーに頼らずにハイヴを落とすというものだったからしょうがない、か?
 結局今回は無理だったが、それでもこの結果を次に繋げる事は出来るのだから。
 もっとも、いざという時に俺達が後ろに控えているというのを知ってる為に緊張感がなかったというのはあるかもしれない。
 けど逆に言えば、それだけ積極的にBETAとの戦いを進められたという事にもなるので一長一短だろう。

『アクセル、話を付けたわ。EF-2000を1個小隊回してくれるそうよ』

 マリューからの通信に思わず驚く。
 まだ欧州連合の虎の子とも言えるEF-2000が残っていたのにも驚かされたが、その虎の子を俺へと預けるというのにもだ。
 数秒前にEF-2000云々と考えてはいたが、まさかそれが本当になるとは。

「また、随分と奮発したな」
『向こうにしてもアクセルと一緒に行動させるというのは利が多いと判断したんでしょ。安全も基本的には確約されているんだし』
「……なるほど。まぁ、確かにその点はあるかもな」

 多少思うところはあれども、この世界の戦力を多少でも底上げさせるというのなら、俺としては文句はない。

『この地点に向かって頂戴。EF-2000とはそこで合流予定よ』

 マリューから送られてきた座標を確認すると、ハイヴから少し離れた場所に確認されている場所が示されていた。
 戦力的にあまり配置されていないところを見ると、恐らくはこの辺のBETAの駆逐もこっちにやって欲しいのだろう。

「了解。じゃあ、ちょっと行ってくる」
『ふふっ、まるでどこかちょっとそこまで買い物に出掛けるみたいな気軽さね』
「そうか? そうかもしれないな」

 そう告げ、テスラ・ドライブを起動させてシロガネの甲板から飛び立ち、送られてきた座標のある場所へと向かう。
 殆ど時間が掛からず到着したそこには、数台のリニアガン・タンクとガン・ルゥが存在しているだけで、戦術機は存在していない。

「こちらシャドウミラーのアクセル・アルマーだ。これからここのゲートからハイヴ内部に突入するが、ここにいる戦力はこれだけか?」
『こちらブルーウルフ小隊、リクミン・スラナ中尉。アクセル・アルマー代表に会えて光栄です。ここの戦力は残念ながらこれで全てとなります』

 映像モニタかに映し出されたのは、ムラタと同年代と思われる中年の男。その男の口からは、どことなくらしい野太い声が聞こえてくる。

「撃破されてこれか? それとも最初からこのくらいか?」
『後者となります。そもそもここからBETAが出てくる事が殆ど観測されていませんので、念の為に自分達が派遣されました』

 欧州連合軍や国連軍にも余分な戦力はないだろうしな。それを思えば、敵が出てこないゲートに戦力を張り付けるのは色々と無意味に思ったんだろう。だが、全く戦力を張り付けていないと、いざ敵が出てきたら……ああ、なるほど。元々ここから出てくるBETAが少ないって事は、このゲートから中に戦力を送り込むつもりはあったのか。
 ただ、やっぱり欧州連合軍と国連軍の用意した戦力で不足だったところに、ハイヴ内部で大量のBETAが現れて手に負えなくなり、俺達に救援要請。丁度いいからここから侵入して貰おう。まぁ、そんなところだろう。
 そんな風に考えていると、やがてこちらにやってくるEF-2000が映像モニタに映し出された。前もって連絡があった通り、1個小隊の4機だ。

『アクセル代表、こちらシルバーウィング小隊を率いるロレッタ・グリーヒル少尉です。今回は、その強さに名高いアクセル代表と共に行動出来る事を嬉しく思います』

 そう告げてきたのは、10代後半。今の俺よりも数歳くらい年下に見える女のパイロットだった。
 それなりに美形ではあるのだが、頬に大きく傷があるのに目がいく。
 このマブラヴ世界ではその手の治療は結構発展しているのを思えば、これは意図的に傷を残しているんだろう。自らに対する戒めか、はたまた他に何らかの理由があるのか。どことなく以前のイザークを思い出させるな。
 ともあれ、傷があったとしてもだから何? というのが正直な気持ちだ。戦術機を操縦する腕があれば、それで構わない。
 それにしてもハイヴ攻略をするニーズヘッグについてくる戦術機ってのは、この世界で初なのか。もっとも、向こうにしても勉強になるかどうかといえば……正直、微妙なところだろう。

「よし、行くぞ。速度はそちらに合わせるから、無理をする必要は無い。それよりも安全を重視で進む」
『了解しました』

 そんな風に返事を返してきたグリーヒルを引き連れ、ゲートからハイヴの中へと突入していく。

「っと、早速か」

 数分もしないうちに、BETAの反応を検知する。
 もしも俺達が突入していなければ、先程のブルーウルフ小隊とやらが対応していたのだろう。

「取りあえず俺の戦闘を見せる。お前達は少し離れた場所で巻き込まれないようにしていてくれ」
『了解しました。アクセル代表、お気を付けて』

 そんな声を聞きつつ、次第にこちらへと近づいてくるBETAを待ち受け……ハイヴの進行方向、曲がり角から要撃級が姿を現したところでヒュドラから18条のビームが放たれる。
 要撃級の集団は俺達に気が付いていなかったのか、あるいは気が付いていても数で蹂躙できると思ったのか。その理由は分からないが、何をするにしろ結局何も出来ないまま次々とビームに貫かれて上半身、下半身、あるいは身体半分といった風に破壊されてはハイヴの床へと倒れ込む。
 にしても、要撃級だけか? 普段ならBETAの先鋒を務める突撃級の姿が全く見えないのはどういう事だ?
 偶然このグループに突撃級が存在しなかった。その可能性もない訳ではないが、疑問が残る。
 そんな風に考えつつ、次から次に現れる要撃級、そして戦車級や闘士級、兵士級といった小型種も纏めて消滅させていく。
 その中には光線級の姿もあったが、そもそもハイヴ内での光線級はレーザーを一切使わない以上、俺にしてみればいい的でしかない。
 実際、腹部拡散ビーム砲によって放たれた攻撃は、多くの光線級を含む小型種を消滅させたのだから。
 そして数分。たった数分で小型種も含めて300匹を超えるだろう数のBETAは俺達の前から駆逐された。
 正直、ここで仕留める事が出来て心底良かった。ブルーウルフ小隊のいる場所にこれだけの数のBETAが姿を現していれば、恐らくかなり苦戦していただろう。

「よし、片付いたな。行くぞ」
『……』

 グリーヒルにそう声を掛けるも、何故か反応がない。
 映像に映し出されている本人が動いているのを見る限りでは、別に通信の故障という訳でもない筈だ。
 もっとも、この通信を含めて今回行っているのはフォールド通信だ。この程度で故障する筈もない。

『……あっ、すいません。ええ、大丈夫です。問題ありません』

 俺に挨拶した時の軍人然とした口調が消え、年齢相応の口調でそう告げてくるグリーヒル。
 ああ、なるほど。ビームを間近で見たのがショックだったのか? あるいはニーズヘッグの戦闘シーンか。
 ともあれ、我に返ったようで何よりだ。

「よし、いいらしいな。なら先に進むぞ。俺が先行するから、お前達は後方からBETAが現れないかどうかを気にしてくれ。特にスリーパー・ドリフトがあると厄介だからな」

 ニーズヘッグだけでハイヴ内を進むのなら、スリーパー・ドリフトがあってもEフィールドさえあれば全く問題はない。ぶつかったとしても、弾かれるだけなのだから。
 だが、共に移動しているのが戦術機となると話は大きく違ってくる。
 ニーズヘッグを含めたシャドウミラーの機体にとっては全く何の問題もない戦車級が降ってくる攻撃でも、戦術機にとっては致命的な一撃となる。
 シャドウミラーを通して輸入された機体のおかげで技術力が上がってはいるが、それでも戦術機の装甲はこれまでのものとは変わっていない。
 いや、技術力だけなら新しい装甲を作る事も出来るのだが、それを量産するだけの余裕がないと言うべきか。
 この辺はシャドウミラーとは全く方針が違うんだよな。
 シャドウミラーの場合は、ニーズヘッグに最新鋭の技術を組み込んでデータを取り、それを他の幹部の機体やシャドウに搭載するという形を取っている。
 多少事情が違うが、T-LINKフレームなんかはニーズヘッグのみに使っている典型だろう。
 ……T-LINKフレームの場合は、そもそも念動力を使えるのが俺だけなんだが。
 霞に一度試してみる……というのはあり、か?
 そうも思うが、サイコキネシスの俺とテレパシーの霞では方向性が違いすぎるからな。
 自分でもありえないと思えるような考えを浮かべつつ、ドリフトの中を進んでいく。
 すると、再び現れるBETA。ただし俺が入ったゲートからは既に大分離れているので、このまま放っておいても向こうに姿を現したとは限らない。
 もっともやるべき事は一緒だがな。

「グリーヒル少尉、敵だ。少し離れてろ」
『戦うのですか!?』

 何故か驚愕の表情を浮かべてくる相手に、当然とばかりに頷く。

「それはそうだろ。そもそも、俺達はハイヴを攻略する為に来たんだ。敵の戦力を減らすのは当たり前だ」
『いえ、ですが本来であれば戦闘は極力避けて弾丸の節約をするべきでは?』
「……ああ、なるほど。確かにお前達の常識ではそうだったな」

 確かに戦術機が使っているような実弾を使った武器の場合、どうしても弾数の問題が出てくる。それに、ニーズヘッグはシャドウミラーの中でも最大級の軍事機密でもある以上、詳細なスペックは当然公表されていない。
 つまり、ニーズヘッグに装備されている武器はほぼ全てがビーム兵器やレーザー兵器であるというのは知らないのだろう。
 映像も出回ってはいるが、ニーズヘッグの武器に実弾系の武器がないというのは、映像だけだと分からないしな。

「問題ない、この機体は推進剤の心配も弾丸の消費の心配も……何より、パイロットの精神的な疲労も問題はないから……なっ!」

 鋭く叫び、T.T.キャノンから放たれたビームが曲線を描きながらドリフト内を移動し、何匹もの突撃級の装甲殻を貫通していくのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
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