仮面ライダー鎧武 信じた道
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第十六章
「それで言っていました」
「黒衣の青年は天命を全うしていない人間を蘇らせることが出来る」
「それで、ですか」
「だからライダーは何度でも蘇る」
例え幾度倒れてもだ。
「そしてな」
「あの人も」
「よお光実」
その男角居祐也が笑顔でだ、龍玄に挨拶をしてきた。戦場に来ながら。
「久し振りだな」
「祐也さん、本当に」
「ああ、この通りな」
「生き返ったんですか」
「生き返らせてもらったんだよ」
「まさか」
ここで龍玄は考えた、そしてこう言った。
「あの人、いえ神様にですか」
「ああ、黒衣の青年にな」
まさにそうだとだ、角居も龍玄に笑顔で答えた。
「そうしてもらったんだよ」
「やっぱりそうですか」
「そしてな」
さらにだった、角居は。
その手にシステムとロックシードを出していた、それも見せての言葉だった。
「さっき言ったよな」
「もう一人のデュークですか」
「こういうことなんだよ」
「そのシステムもですか」
「ああ、こっちはDJサガラから貰ったよ」
「じゃあ後は」
「俺も戦うな」
今それを宣言したのだった、彼も。
そうして仮面ライダーデュークに変身した、そしてだった。
さらにだ、二人来た。その一人を見てグリドンが思わず叫んだ。
「初瀬ちゃん!」
「ああ、俺もだ」
その彼初瀬亮二がだ、グリドンに不敵な笑みで応えた。
「こうしてな」
「生き返って来たんだ」
「こっちもある」
彼もまたその手にシステムとロックシードを持っていた。それを見せつつ城之内に言うのだった。
「死んでいる間にあっちの世界で見てきた」
「まさか」
「ライダーの戦い、人間をな」
そうしたもの全てをというのだ。
「俺はあいつの言う通り強者のふりをしている弱者だった」
「御免、俺は」
「だから見ていたんだ」
これが初瀬のグリドンへの返事だった。
「御前が俺の為にしてくれたことをな」
「じゃあ」
「謝らなくていいさ」
初瀬はグリドンにこうも言った。
「俺のことを気にかけてくれていた、それで充分だ」
「そして、よね」
ブラーボも初瀬に対して問うた。
「貴方もなのね」
「だからここに来てだ」
「システムとロックシードも持っているのよね」
「そういうことだ」
「じゃあ」
「黒影・真になる」
ただの黒影ではなく、というのだ。
「今からな」
「じゃあまた一緒にな」
「戦いましょう」
こう話してだ、そしてだった。
初瀬も黒影・真として参戦した、黒影・真はシグルドを見てそのうえで彼を睨みながら言った。
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