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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start your engine in Aincrad
Chapter-7 二人の優しさ
  Story7-3 イレギュラーな状況

第3者side

ある日の迷宮区。


シャオンはいつものように迷宮区攻略をしていた。

のだが……

「え?」

シャオンの目の前にはこの60層にいるはずのないモンスターがいた。

『Sword Pain』

剣の痛みという意味のモンスターは以前、45層前後の迷宮区で何度か遭遇したもので、骸骨が非常に大きな剣を持っている。

その時はトラップ部屋の中ボスモンスターのお供か、単独で出てきた。
ただ、すべてその中ボスが出てくる階層だったため、その中ボスモンスターがいない層には出てこないとされていたのだが……

「……イレギュラーだよな、これ」

そう呟くシャオンにそのソードペインは攻撃をしてくる。

このモンスターは非常に高い敏捷力を持ち、高速の戦闘を得意とする。攻撃力もそれなりにあるため、剣で受け止めると剣に普段以上の負荷がかかる。

また、時たまスタンやノックバックさせられるのでシャオンもSEEDをうまく使わないと倒しにくかった。

「ま、めんどくさいし、SEEDでいくか」

シャオンは片手剣スキル7連撃技〔エンドリバース〕の一撃目を骸骨の胴体にいれると、二、三連撃目は剣を持つ手に当て、残りの攻撃をすべて頭に叩き込んだ。

「よし!」

これはシャオン以外誰もしないのだが、無理やり攻撃を頭にぶちこんで相手の行動を遅延させるという荒業だ。

よほどの始動速度がないと当てられず、遅延させられない。


動きの遅いソードペインに片手剣スキル3連撃技
〔ヴォーバルストライク〕を当て、硬直が解けると今度は神速剣スキル2連撃技〔ライトスマッシュ〕を放つ。


骸骨は空中で止まり、そのまま欠片となって消えた。

「何でも……ないのか」

シャオンは戦利品を確認する。


すると、そこには異彩を放つアイテムが。

「なんだこれ……音速計の針?」

普通の針にしか見えないこの針。


使い道も分からない。

「……うーん……



あれ……アイテム欄が光ってる」

シャオンはアイテム欄を開いて、理由を確認してみた。


光っていたのはエンドレスアクセルだった。

「何々……必要アイテム。音速計の針×1 加速の種子×1

音速計の針はこれ。

加速の種子? そんなアイテムあったかな……?」

シャオンは疑問を抱えたまま転移結晶でホームまで帰った。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
















52層 ソーレンス ホーム

「ただいまー……って誰もいないか。

俺独り暮らしだし」

シャオンはコルをコツコツ貯めて自分のホームを持っていた。

当然、一人………のはずだが……

「お帰りー」

何故か、フローラがいた。

「いくら合鍵渡したからってお前人の家に無断で入んなよ」

「だって暇なんだもーん。

来てみれば誰もいないからちょっとくつろいでましたー♪」

「何やってんだよ……」

「あ、そういえば、最近変なクエストの噂流れてるの知ってる?」

「何それ?」

「なんでも、条件がすごいらしいよ?」

「どんなの?」

「敏捷が筋力より高いかつ剣系の装備持ち。

そしてソロのみ」

「……確かにきついな」

「シャオン君ならいけるでしょ?」

「ん、まぁな。

受ける前に倒す!出来るだけ受けない!

俺に求められるのはこれだけだな」

「じゃあ、そのクエスト行ったら?」

「うん。行ってみる」
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















次の日、48層。

シャオンはそのクエストを受けようとダンジョンに向かっていた。

「秋のぽかぽか陽気が気持ちいいなー」

完全にピクニック気分だ。




しばらくフィールドを歩き、ダンジョンの入り口にたどり着いた。



そこで能力値の認証を受け、ロック解除、クエスト受諾。


ダンジョン『猛撃の館』に入っていった。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















その内部は防御力の低いシャオンにとっては困難の一言だった。

攻撃力の高いモンスターや素早いモンスター、命中率の高いモンスターばかりで、攻撃を避けようとしても当たりまくっていた。
おまけにやたらといりくんでいたため、1フロア攻略によくて2時間。
8フロア突破し、安全地帯で休んでいた。

「鬼かよ……このダンジョンは……俺、このダンジョンに感覚でもう18時間ぐらいいるぞ……」





休憩の後、ようやく最下層の一つ手前まで来たシャオン。


そこはやたらと広いフロア。


視界の隅に『The flame horse』と出るのもそう遅くはなかった。

「……死亡フラグ立つな、これ」

シャオンはすぐにSEEDを発動。


連二刀流スキル単発技〔シューティングスター〕で距離を一気に詰めると、そのまま連二刀流スキル21連撃技〔フラッシング・ツインブレイド〕を足に当ててこけさせた。

「イグニッションドライブ!」

覚えたてのスキルを発動し、今度は二刀流スキル共通技〔ダブル・サーキュラー〕と連二刀流スキル12連撃技〔バスター・ライドエンド〕を硬直込みで続けざまに放ち、HPを削り取る。

「ぐっ……」

モンスターも負けてはおらず、シャオンに強攻撃をクリーンヒットさせる。

HPが削られ、少々焦るシャオン。

「今使える最強技はっ……!」

連二刀流スキル21連撃技〔アイソレイト・イグニッション〕

今、シャオンが使える技の中では最も強いものを選択した。

突進攻撃にぶちこんで無理やり攻撃を止め、そこに攻撃を放つ。

HPを一気に残り1ゲージまで削り取る。

「これで……終わり!」

相手の攻撃を受けながらも体勢を作り、連二刀流スキル10連撃技〔ツイン・ファントムレイブ〕を頭に叩き込んだ。


そのままモンスターは消滅。
先への道が開かれた。

















Story7-3 END 
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