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ドリトル先生と学園の動物達

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第四幕その三

「最高だよ」
「西瓜はですね」
「うん、夏の夜にこうして西瓜を食べるのはね」
 半月型に切ったそれを両手に持って食べながらの言葉です。
「最高だね」
「そうですね、本当に」
 一緒に食べているトミーも答えます。
「日本の夏はこれですね」
「お素麺とね」
「ああ、それもですね」
「うん、それもいいよね」
「日本の夏には」
「何ていうかね」
 こうも言う先生でした。
「日本の夏は蒸し暑いだけに」
「西瓜やお素麺がですね」
「美味しいんだよ」
「それもよく冷えたものが」
 これが条件にしてもです。
「いいですね」
「そうだね、そして飲むものはね」
 コップの中の氷を入れた梅酒も手にします。
「これか麦茶だよ」
「それも日本ですね」
「そうだね、この日本の夏はね」
「他の何よりもですよね」
「掛け替えのないものだよ」
 そこまで素晴らしいものだというのです。
「日本にはこうした楽しみもあるんだね」
「イギリスではとても」
 トミーは西瓜を食べつつ言うのでした。
「こんな楽しみはないですね」
「うん、こうした夏もないしね」
「西瓜もですね」
「美味しく食べられないよ」
「日本の西瓜はまた異常に美味しいですよ」
「こうした時に食べるとね」
 日本の夏の夜に縁側で、です。
「梅酒とか麦茶もあって」
「氷も入れて」
「氷を入れて飲むこともね」
「イギリスではないですからね」
 あまりないのです、こうしたことも。
「紅茶だって冷やして」
「アイスティーにしてね」
「あれもないですけれど」
「しかし飲むとあれがね」
「絶品なんですよね」
「うん、実はあのアイスティーと一緒にね」
 勿論ミルクティーです、先生は紅茶といえばこれです。
「アイスクリームを食べることが」
「いいですよね」
「凄くね」
 そうだというのです。
「それはトミーもなんだね」
「日本ではじめて知った組み合わせですけれど」
「いい組み合わせだよね」
「はい」
 本当に、というトミーの返事でした。
「あれもいいですね」
「イギリスでもアイスはよく食べるけれど」
 それでもなのでした。
「こうした組み合わせもないし」
「そのアイス自体もですね」 
 トミーはアイスクリームそれそのものについても先生に言いました、縁側の二人の周りにはいつも通り動物達が集まっています。
「色々な種類があって」
「びっくりする位にね」
「あれもいいですよね」
「日本に来てそうしたことも知ったよ」
「アイスも色々ですね」
「抹茶アイスなんか凄いよ」
 そのアイス達の中でも特に、というのです。
「あんなのよく考えたよ」
「しかも凄く美味しいですね」
「ああしたことも嬉しいよ」
「本当にそうですね、それと」
 ここでトミーが言うことはといいますと。 
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