俺が愛した幻想郷
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俺は愛せる? 幻想郷...
俺の名前は八雲琥珀だっ!
第十二話 言葉遊び
前書き
最近頭が痛くて何も考えずにぼーっとして直ぐ寝てしまううp主妹紅です
偏頭痛持ちってこともあるんですが... 一に寝不足が続いたことでしょうね
そんな訳で更新が遅れたわけですが(言い訳)
お詫びと言っちゃなんですが今回はちょっぴり長いです
本編どぞ
博麗ちゃんは道に迷って家に帰れなくなってるわけだろ?
俺は『はじめてのおつかい』を全然知らない世界にやってきてしてるわけだろ? つまりどっちも道に迷ってることになるよな
これダメじゃね....?
どうすることも出来ない
と言うかもうひたすら歩くしかないので、博麗ちゃんとくだらない会話をしながら歩く
そしてふと思った
この世界でもスマホは使えるのか...と
なんとなく持って来ていたスマホだったが、この世界に来てからは一度も触っていない。これは試してみる価値があるぞ
「生麦生米なまままま!!」
などと必死に出来ない早口言葉を頑張っている博麗ちゃんを尻目に、財布があるのとは逆のポケットからスマホを取り出す
うわ...
電源を付けるだろ?
ロック画面出てくるだろ?
パスワード打つだろ? まぁロック掛けてない人はそんなことしないだろうけど
ホーム画面、ではなく
砂嵐だ。ザーッて
使えたもんじゃない
隣が静かになったなぁと思ったら、このお亡くなりになられたスマホに目をキラキラさせていた
ほい。とスマホを渡すが、一頻り外装を見て飽きたらしい
後で紫に見てもらうか。直してくれるかもしれないしな... でも電波が飛んでなさそうなんだよなぁ。電波ならテレポート能力で飛ばせそうだけど... 物質じゃないものはどうなるんだろうな
「そう言えば、博麗ちゃんの家って何処らへんにあるんだ?」
「高いとこですね」
高いとこって一杯あるぞ...
「山か? 崖か?」
「わかんないですけど。階段を一杯登った上」
増す増すわからなくなったな
「近くにスーパーとかあるか?」
博麗ちゃんは頭にはてなを浮かべて口を栗のような形にして俺を見つめていた。この幻想郷にはスーパーと言う単語の物はないのか... それとも単純にわからないのか(アホの子だから)
「食べ物とか買うところだよ」
「人里のことですか...?」
人里...?
人に里って書いて人里か
江戸時代とかそう言う時代のあれか?
自動販売機あったぞ!?
今さっきあったぞ!?
エセ時代劇見てる気分だよ... 大丈夫か全く。売ってる物の違いはあるだろうか? まぁそこはこの目で確かめてからと言うことで
「お前の姉さんって何してる人なんだ?」
「巫女」
「へぇ〜 巫女かぁ.... 巫女っ!?」
ちょっとまて、この子あの時なんて言ったよ。落ちてる物は拾いなさい(奪いなさい)ってお姉ちゃんが言ってたって言ってたよな!?
警察に届ける為に拾えと言う可能性も微粒子レベルで存在するが... あの口ぶりではどうも拾って届けるどころか持ち主の目の前で自分の肩にかけたバッグの中に毎回閉まっているような感じだったぞ?ま、まぁ... この子が勘違いしているだけかも知れない(アホの子だから)お姉ちゃんは凄い人なんだろう。良心なんだろう。そう思いたい
■■■
かなり歩いたと思う
何時間歩いたのか、と言う正確な答えは無いが感覚は全面的にかなり歩いたと答えている
雨にも負けず風にも負けず(雨も風もあったとは言っていない)
森?と言うかなんと言うか。木が生えてて芝生が生えてて度々ベンチが端に置いてあったりと。いつになっても終わりが見えなかったので博麗ちゃんに聞いて見たのだが『そのうち見えますよ。道は繋がってますよ〜』なんてキメ顔で言ったのだが... 道じゃないんだよな。ここ
ゲシゲシと自分の頭を掻きむしって呆れながら歩いていると、博麗ちゃんが騒ぎ出した
「見てください見てください暦さんっ!」
「なんだ、外でも見つけたか? いやその前に僕は暦じゃない、琥珀だ」
「失礼、かみました」
「違う、わざとd.... 目をキラキラさせて待っても言わないからな」
「かみまみた!」
「勝手に続けるなぁ!!」
ふんすふんすと鼻息を撒き散らして腕を組んでいる博麗ちゃんだが... 何も偉そうにするようなことは一つもしていないと言うことに気づいちゃいない。いや、気づけないのだろう。さぁみんなご一緒に"アホの子だから"
「それで、何があったんだ?」
「あっちです! あっちですよ!!」
勢い良く腕を伸ばして人差し指を奥に向けて言う
あっちじゃわからねぇよ。そうツッコミを入れようとしたときには既に突っ走って行ってしまった。ハグれてしまうのは嫌なので、俺も走って追いかけた。子供だからとちょいと舐めていたが大分足が速い
元気だなぁ...
■■■
「おぉ...」
別に何も考えていなく、無意識に、そう口に出してしまったのだ。周りの光景に対しだ。本当に時代劇とか江戸時代を元にしたようなドラマとかの人里だった。特にそう言うのが好きってわけではないのだが... 目の前にしてみたら感動するものがあったのだ
「何をそんなにマジマジと見回して突っ立ってるんですか?」
「いや、なんか感動した」
なんでこんなので感動するんだ。とでも言いたげな顔で俺を覗き見る博麗ちゃん
俺が異世界人だと言うことに気づいていないのだろう。と言うか異世界人だと言うことを教えてしまって問題無いのだろうか? なんか怖いから黙っておこう
「俺はあんまりここら辺のこと詳しく無くてな。博麗ちゃんはどうだ、詳しいか? 詳しいなら案内して欲しいのだが」
「はいっ! 人里まで来ればもう大丈夫です。任せてくださいな」
「わぉ心強い!」
と、言うのは表越しであり。内心は心許無い
だってこの子何があって迷子になったのだ? 旅してたのか? それならまだわかるけど、普通に外を散歩してたら道に迷ったとかだったら安心出来ないぞ。つまり、人里まで来ればもう大丈夫、これが迷いの原因だったら、と言うことだ
まぁいいか。信じよう(アホの子"だけど")
「ところで、琥珀さんは何を買いに来たんですか?」
「みかん」
「え... 何を買いに来たんですか?」
「みかん」
「え.... あれだけ歩いてここまで来て何を買いに来たんですか?」
「みかん」
「買いに来たんですか?」
「みかん」
「馬鹿ですか?」
「みかん」
口をポカンと開けて俺を見つめたあと、俺のポケットに手を突っ込んで財布を取った。そしてその財布を自分の肩にかけているショルダーバッグに、しまいました
「みかn...こらっ! 何どさくさに紛れていやそもそもどさくさに紛れてないけど人の財布盗もうとしてんだみかん投げつけんぞ」
「ここまで来てみかんだけ買って終いにはそのみかんを女の子に投げつけるんですか? 初対面でまだ日も経ってない子に投げつけるんですかっ? 私にみかんを投げつけるんですかっ!?」
「うっせぇ!やっぱ投げつけないよ!!とりあえず財布返せこらっ!」
博麗ちゃんはショルダーバッグから俺の財布を取り出し、肩にかけていたバッグを下ろしてその下ろしたバッグを俺に渡した
「バッグじゃねぇよ! 財布だよっ! 俺の財布だよっ!! つか軽いなこのバッグ」
「そりゃあ、なんにも入ってませんもん」
「みかん投げつけんぞっ!?」
このままじゃ埒が明かない。そう思った俺は、博麗ちゃんの額に軽く指を弾いてやった。所謂デコピンだ。ビクッと反応して涙目になる博麗ちゃん
「埒が明かないからって暴力ですかっ!?」
「ふっ... デコピンは暴力の内に入らないのだよ」
「うるさいうるさいうるさい! 痛いんだから暴力だもん!!」
つまり馬鹿にする言葉を放った場合、言葉の暴力。これ即ち心が痛いから暴力、言葉の暴力となる... 博麗ちゃんにしては良い考えだな。だがしかし....
「何か食べたい物は...?」
牙を剥き出して今にも噛みつきそうになっていた博麗ちゃんの表情が一気に変わる
「ふへ?」
「あんだけ歩いたんだ、お腹空いたろ?」
目蓋をパチパチと開けたり閉じたりしている博麗ちゃんは何を思う
「遠慮しないでいいぞ? 何が食べたい?」
「ドラゴンフルーツ」
「なんて?」
「ドラゴンフルーツ」
「なんて?」
「ドラゴンフルーツ」
「なんて?」
「オムライス」
「ドラゴンフルーツ?」
「オムライス」
「ドラゴンフルーツ?」
「オムライス」
「オムライス?」
「オムッ.... ドラゴンフルーツ」
「オムフルーツ?」
「うん」
「ないよそんな物。あったとしても俺は知らない未知の食べ物だな」
「みかオムフルーツ」
「みかんが増えたな。増えても俺は知らないぞそんな食べ物」
■■■
食べ物で釣ろうとしたものの、結局また埒が明かなくなったのだ。ドラゴンフルーツで素直にわかったと言えば良かったが、あれはそんないろんなところに売ってる代物ではないし無理がある。遠慮するなとは言ったが、無理がある
「そこに団子屋らしき店があるからもうそこの団子でいいよな? ダメだったらみかん買って帰るぞ」
「みかりんいちれもめろすいももぶどオムフルーツ」
「帰るぞ」
「わぁー私お団子大好きー(棒)」
「還るぞ(還らせるぞ)」
「ホントに好きっ! 大好きですお団子っ!!」
■■■
みたらし団子いったくと言い張っている博麗ちゃんにはみたらしを三本ほど
別になんでも良かった俺は三色団子に餡子のせ団子
なんと言うかホントに江戸時代とかそんな感じのあれを感じて、置かれたお茶を啜る。八雲家で飲んだお茶とはまた違う、ちょっと苦味のあるお茶だ。和菓子の甘さに合わせているのだろう
最初のうちは嬉しそうにみたらしを頬張っていた博麗ちゃんだが... 二本目に到達したときにはなんとも言えない顔をしていた
飽きたのだな、みたらしの味に
「俺は今から五秒間そっぽ向いてるからな、自分の団子も君のみたらしも見てないからな、何がどこにどうあったかしらないからな」
そう言ってそっぽを向いた
どうぞ、交換してください、と
五秒が経ち、自分の団子を確認する
みたらし団子がポンと置いてあった
いや、一本の串に刺さっているみたらし団子が置いてあるのではなく
一つの玉だけ置いてあった
「ひっどいな...」
「えっ! 何があったんですかっ!?」
自分で振りかけたことだが... 流石にこれはちょっと....
まぁいいや
別になんでも良かったし
博麗ちゃんの笑顔が見れたから良しとしよう
機嫌が取れたから良しとしよう
■■■
団子を食べ終わり、お金を払って外に出た
団子って結構お金持ってかれるのな...
三分の一が減った気がする
「さて、果物って何処に売ってるよ」
「お任せあれ!」
お任せして大丈夫でしょうか?(二回目)
遠足気分で楽しそうに歩いている博麗ちゃんの後ろに着いて行く
「博麗ちゃんって幾つなんだ?」
不意に気になって聞いてみる
「んっと...十一歳です」
十一歳... 小学生ってことか?
でもどうなんだろう、幻想郷に学校はあるのか。あったとしても寺子屋とかだよな...? それを考えるとこの子の格好がおかしい気がするな。制服とか、ショルダーバッグとか...
"幻想"郷だからで済ませるか
幻想郷は現実に囚われないってな
周りを見ているが、大抵みんな袴やら浴衣やら古い感じが漂っている。大人も子供もだ。顔つきとか喋り口調とかは前居た世界で言う現代と変わらない見たいだ、国語の古文で習うような言語は聞こえて来ないし。元気に走り回る子供達を見て微笑ましく思う
■■■
あの後、博麗ちゃんに続いて歩き、果物屋に着いた。いろいろ物色した後、本題のみかんを買った、よく見る網の中に幾つか入っているやつだ
そんで今度は博麗ちゃんの家まで行くのだ....
と言うかもう着く。大分省略させてもらった
長い階段を登る。結構シビアで疲れる、博麗ちゃんに至っては全然疲れていないようだ。若いって良いのな... そこまで俺も歳は食ってないか
日が落ちてきて居る
まぁ、いっか
博麗ちゃんの姉にちょいと挨拶して帰ればいいし
後書き
ところで
博麗ちゃんの姉はどんな人だろうか
巫女とは聞いたが...
それにしても長いなこの階段
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