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俺が愛した幻想郷

作者:茅島裕
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俺は愛せる? 幻想郷...
俺の名前は八雲琥珀だっ!
  第十三話 電車と異変と撫で撫ではやめてください

 
前書き
雷と注射と血とチョコレートと初対面の女性が苦手などうもうp主妹紅でございます

雷は昔から嫌いです。主に音が嫌です。雷雲が来る前って少しだけ外の匂いが変わるのですが... その匂いが鼻に来たら何があっても家に帰ります。いちご牛乳が10円で売ってても家に帰ります

注射は別になんとも無いのですが。痛くも無いし
針が怖いので苦手です。病院の人は特殊な訓練を受けているから失敗する確率は低いのだろうけど... もし失敗して針が変なとこに刺さったり変な方向に刺さった場合のことを考えると怖いです

血は嫌です。ただ付着してるだけならまだ大丈夫ですが、流れてたり垂れてたりする血は嫌です。怖いです、痛いです

チョコレートは嫌いです。小さい頃は大好きで、馬鹿みたいに食べていたのですが... その結果ですが。大量に鼻血が出ました。流れてたり垂れてたりする血が嫌いな故、もうチョコレートは食べたくないと思いました。それで嫌いになりました。最近では少しなら食べられます、元々好きだったこともあるのでね。言うならば、チョコ棒とかならいけます

初対面の女性は苦手です。何話したらいいかわかりませんからね


本編、どぞ  

 
ひゃっほー
むかーしむかしあるところにだな〜 みかんを買いに行った青年がめっちゃ歩いてな〜 可愛らしい少女見つけてな〜 やっぱ歩いてな〜 まぁみかん買ってな〜 少女のお家に行くんだ〜 するとそこにはな〜 青年の知り合いである変な帽子被ったふわふわした女性がな〜 巫女さんとお菓子食べてんだ〜


「....なんでここに居るんだ....?あんた」

「あっ、琥珀〜 みかんは〜?」

「なんでここに居るんだ?」

「みかんは?」

「なんでここに居るんだ!?」

「みかんは!?」

「投げつけんぞ」

「電車投げつけるわよ」

「すいません、本当にすいません。買ってきました。この通りでございます...」



今から遡ること約五分

長い長い階段を登って、大きな赤い鳥居があって、神社が見えたので、そこ目掛けて歩いた
博麗ちゃんは俺より先に行ってしまったが、見失わない程度にゆっくり追いかけた

神社に近づくに連れてわかったことは、まぁもちろんと言っても過言ではないが... 神社の後ろに家が建っている。もっともくっついて居る、はずだ。賽銭箱があって、世間で言われる神様とやらが移住して居る小さな部屋(部屋と言っていいのだろうか?)が奥にある
先ほどの鳥居の真ん中に書いてある通り、はたまた巫女の妹である博麗霊の苗字、"博麗"を取る。つまりは博麗神社と言うことだ。山の上にあるのか、それともただ単に階段が長いだけなのか... そこはわからないが、こんな足を運び辛い場所に神社を建てて問題ないのだろうか? 参拝客は如何程なのか...? 増してや、この幻想郷に幾つの神社があるのか。また、この神社、博麗神社(仮。検索検索♪)はどれほど有名な神社なのか。気になる一方だが...

「なんか願っとくか」

この神社のことを考えながらも足を動かして居た俺は、既に賽銭箱の目の前に居た。鳥居を少し進んだ所に置いてあった手水も済ませてある。それをわかってのこと、ポケットに手を入れ、財布を取り出し、中に入っている小銭(文)を五枚ほど取り出し、一枚ずつ入れていった。何もかもを吸い込むようなその賽銭箱は、丁寧に入れた銭を跡形もなく... いや、闇に包んだと言うべきか。衣服、姿勢を正し、二度とおじぎをする。そして、二度と拍手

俺がこの世界に来たことに対し、全ての、元居た世界、現実世界に対し.... ここに居ることを誓う
俺がここに居る意味を、ここに来た理由を.... 現実世界に居た意味を、現実世界から抜け出した理由を、図にしてみろ

そして、一度とおじぎをする....


「さてと。博麗ちゃんは家に着いて、俺はみかんが買えて、日もくれてしまうし.... 帰るか」

その前に少し博麗ちゃんに挨拶して行くか
何気ない気持ちで、奥にある家の方に足を運んだ



そして今に至るわけだ

「あんたは能力で簡単に移動できるかもしれんが俺はここまで歩いて来たんだぞ...?」

「そんなに長かったの?」

「能力の使い過ぎで距離感覚逝かれちまったんとちゃうの? もしくはここまでの道知らないんとちゃうの?」

「まぁまぁ入って入って♪」

「あんたの家じゃ無かろぉが...」

と言うかここの人(博麗家)と知り合いなんだな。でもこれって博麗ちゃんと会ってなかったらわからなかったことかも知れんな。このなか一番常識人なのは博麗ちゃんの姉だと思いたいがどうなのだろうか...?

縁側の手前まで歩き、紫の向かいに座っている巫女服を着た博麗ちゃんの姉らしき人(これまた少女)に目で訴えた

「どぞ、好きに入ったら?」

「あ、ども」

よかった、常識人っぽい
まだ"っぽい"だけど


■■■


話を聞くに、彼女の名前は博麗霊夢(はくれいれいむ)。博麗ちゃん...もとい、霊の姉である。聞いていた通り、この博麗神社の巫女さんだ。この幻想郷に起こった異変を解決したり、主に妖怪退治を仕事としている。だが、見た目から察するに子供だ、俺より年下だと思われる。ざっと中学生くらいだ。そんな彼女が、よくこの神社を支えているな、などと感心を抱いた
紫が言うに、この神社は"博麗大結界(はくれいだいけっかい)"と言う名の結界で守られているんだとか。もっとも、その結界はこの神社を守っているだけじゃなく、この世界... 幻想郷をも守っているんだと言っていた。つまりこの神社は有名な神社と言う結論が出た、一つの疑問が解決したな。
霊夢と紫は結構仲が良いと... 深く考えてしまえば最後に辿り着くのは霊夢の親は...? となるがそんなこと今考える必要もなければ俺に関係があるわけでもないのでやめておく
余談だが、霊夢の着ている巫女服は、巫女服だが巫女服には見えないでもよく見るとやはり巫女服だ。と言った不思議な巫女服だ。コスプレ的な何かを感じる..... チャームポイントは寒そうなのと、脇の部分がまるっきり地肌が見えており、これも加えて寒そうなのだ。赤と白で出来ている巫女服なのだが... 謂わば紅白。《紅白の巫女》見たいな二つ名的何かがありそうだな
そんな彼女、博麗霊夢は俺の右前に座って炬燵に中り、お茶を啜っている。その霊夢の向かい、俺から見れば左前に上半身だけだしてみかんを食べている八雲紫。これで今、俺が居る座り位置がわかったであろう。博麗ちゃんに至っては奥の部屋に行ってしまった、奥で何か物音が聞こえるが一体なにをしているのだろう

「それで、この人が紫が言っていた...?」

「ええ。琥珀よ」

「今日付いた名前だがな」

目を瞑ってお茶を啜っていた霊夢が左目(俺側の目)だけを開けてちらりと俺を見た。ホントにちらりだけなので、数秒でまた目を瞑り、面倒そうなオーラを出してお茶を啜り出す

「異変は勘弁よ。異変は」

「どうせあなたここでお茶飲んでゴロゴロしてるだけじゃない?」

「それとこれとは関係ない」

まぁ確かに異世界人が来たら大問題だし、異変かもしれんな... その異変が何処までの範囲で異変なのかわからないけど

「琥珀、と言ったよね? とりあえずありがとう。妹がお世話になったわ」

湯呑みをテーブルに置いてから俺を見て少し微笑み、霊夢はそう言った

「ああ、大丈夫だ。道案内もしてくれたし、楽しかったし」

財布取られそうになったけど

そこに奥の部屋から出てきた博麗ちゃんが

「また遊んでくださいね琥珀さんっ!」

「ああ、もちろん。いつでも相手になってやる。あと博麗ちゃん、次会うときはその格好でお願いします...」

そう、奥の部屋でガサゴソやっていた博麗ちゃんは服を着替えていたと言うことだ
短いジーパン(つまりショートパンツ)にアルファベットの刺繍(柄)が入ったピンクの長袖Tシャツ、赤と白のしましまニーハイ.... 可愛いっ!!

「霊夢?」

「ん」

「今度、と言うか。暇になったら来て良いかな?」

「お好きにどうぞ」

「なんかすまん、初対面でこれは酷いよな」

「慣れっこよ。幻想郷(ここ)そう言うの多いから。だから、霊と遊んであげてね?」

「ああ、霊夢もな」

「ちょっ! 子供扱いしないでよ」

にやり、効果音はそれで間違いないだろう。口を歪まして笑みを浮かべたのだ、俺はな。何を隠そう... 俺はめちゃくちゃ子供が好きだっ!! 馬鹿言え、ロリコンだとか何々たんprprとかそう言うんじゃないぞ。普通に、ただ純粋に、生きる子供が好きなだけだ。男の子も女の子も同等に好きだ。困ってたら助けてやりたくなったり、好きなことさせてあげたり、愛でたり、可愛がったりするのが大好きなのだ。無邪気な子供でもやんちゃな子供でも人の財布盗む癖がある子供でも世界を守る結界が張ってある神社を管理している立派な巫女さんをやっている子供でもだ。もちろん、猫耳生やした式神の子供でもな

「霊夢?」

「ん」

「可愛いなぁ〜♪」

「んっ!?」

わしゃわしゃと音を発てて霊夢の頭を撫でる
博麗ちゃんと同じく頭の天辺に大きな赤いリボンが着いているのでちょっと撫で辛い。だがそんなこと関係ない

「や、やめてよ!」

頭に乗る赤いリボンの如く顔を赤くする霊夢はそう言う、だが

「いやよいやよは好きのうちってな♪」

「やぁ... やめてってばぁ!!」

先ほどまで紫と喋っていた面倒オーラを出していた霊夢とは全然違うオーラを出しているめちゃくちゃ可愛いデレデレ霊夢を愛でまくる

「くっそ可愛いなお前このやろう♪」



「こぉ〜はぁ〜くぅ〜?」

愛でて愛でて愛でまくって動いていた手が動かなくなった。と言うか言葉を発することさえままならない

「ゆかりんの視線に気づかないのかしら琥珀ちゃん?」

紫を忘れていたっ!!!
くそっ! くそっ! 俺の楽しみをっ!!

やはり昔からの知り合いである紫と霊夢の間には友情と言う名の助け合いがあって(以下略)



■■■


「すまん霊夢。ホントにすまん」

「別にいいよ... もう」

自分の席に戻り、あやすように霊夢に謝る

「でも、次暴走したら"責任"取ってよね」

んっ!?
責任を取る... んっ!?

「あ、ああ。責任取るぞ」

この、ツンデ霊夢め
可愛いなちくしょうっ!

「さてと、私は帰るわよ〜」

そう言ってあくびをしながらスキマの中に入ろうとする紫

「ちょっと待てっ! 俺はここからまた歩かなきゃ行けないのか!? 確かに明日も遊びに来ようかななんて考えていたけれども、この薄暗い中またあの道じゃない道を通らなきゃいけないのか!? いや別に怖いって訳じゃないけどな」

「そうね〜... そこ、外出て。右側に森があるでしょ? そこら辺に細い道があるから。じゃ」

「いやわかんねぇよ!!」

あ... 消えた。あの野郎、霊夢撫でまくるぞこの野郎

「霊夢に嫌なことしたら電車投げつけるわよ」

「はい。すいません」

あの野郎。消えたと思ったら出て来やがってまた消えやがった...



■■■


明日も遊ぼうね〜、と言う博麗ちゃんの元気な明るい声を後ろにしてここから去るのに根気がいる。右手を上に上げて手を振って、じゃあな、と

外に出て右側にある森...ねぇ

紫に言われた通り右側にある森を見てみる。すると、紫が言ったとおり細い道が見えた。こんなことに嘘をついたってしょうもないのだろうが... なんと言うか若干信じていなかったのだ
寒いな、なんて思いながらその細い道を歩く。そう言えば服を買っていなかった。最悪、テレポートさせればなんとかなるが... 果たして世界は越えられるのだろうか?
などと考えていると、森を抜け、電灯のある道に出た
ん... なんか見たことある道だなここ。言うならば、博麗ちゃんに会う前に自転車の件を考えていたときに見た道だ
目の前にちょっとした看板を見つけたので、その看板に近づき、看板の詳細を確認してみた

「...ないわ。こりゃないわ。いやもうむしろ一線を通り越して笑えて来たわ」

可哀想だから博麗ちゃんを恨むことはしないが、このなんとも言えない、怒りと言うかなんと言うか、感情は何処にどうぶつければよいのだろうか
とりあえず... 帰ろう



看板に書かれていた内容

♥︎ここを右に曲がれば八雲家です♥︎

と真っピンク
 
 

 
後書き
ホント、電車投げつけられるのは怖い
紫ならやりかねない
スキマ使って走ってる電車を俺にぶつけてくるってのを一瞬で想像した
みかんじゃ比べものにならない
怖い 
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