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『ある転生者の奮闘記』

作者:零戦
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TURN15





「自衛軍の初代司令長官に雪風がなってほしいんや」

「初代と言う事は創設したばかりなんか?」

「中帝国との開戦時に創設したんや。今までは俺が司令長官代理していたんやけど、多忙やから誰かにしてもらおうとしてたんや。中々これといった人材が無かったからな」

「成る程な」

 俺はチューハイのレモンを飲む。

「規模は陸海や。陸軍は約三十万で海軍は三個艦隊がいるわ。旧式やけどな」

「陸軍は大丈夫やと思うけど、海軍の旧式艦は気になるな」

「てことは引き受けてくれるんか?」

「まぁな、今の俺は予備役やからな」

「スマンな雪風」

 理亞が俺に頭を下げる。

「気にするな理亞」

 俺は理亞にそう言って大阪自衛軍司令長官に任を承諾した。





 翌日、俺は大阪港に向かった。

 自衛海軍は大阪港にあるらしいからな。




―――大阪港―――

「止まれッ!! 何者だッ!!」

 門番にレーザー小銃を突きつけられた。

「大阪自衛軍司令長官に就任した狹霧雪風や。これが証明書や」

 俺は門番に証明書を渡す。

「失礼しましたッ!!」

 証明書をみた門番は俺に敬礼をした。

「気にするな」

 俺は門番にそう言って中に入った。




「旗艦はコイツやな?」

「はい。旧式の四五式巡洋艦を大改装して再就役させました。中身は最新の物ばかりです」

「そうか。コイツのほかに何隻あるんや?」

 俺は副官に聞いた。

「巡洋艦は十二隻で中帝国から捕獲した旧式ミサイル巡洋艦六隻、四五式駆逐艦三六隻です」

「ふむ、やっぱ旧式艦やな。海軍やと訓練艦やな」

「それは仕方ありません」

「訓練の方はどうや?」

「海軍と同じ熟練度です。退役した陸海の軍人が教官だったり最前線にいたりしますから」

 成る程な。

「観艦式は明後日ですが出席して下さい」

「分かってるよ。司令長官が観艦式を欠席したら洒落ならんからな」

 俺は副官にそう言った。




 三日後、俺は旗艦大和(命名は川から)に将旗を掲げて観艦式に出席した。

「中々壮大やな。艦隊運動も日本海軍と同等なレベルやな」

 俺は艦隊を見て思わずそう呟いた。

「次は対潜哨戒機が来ます」

 副官の言葉と共に四発機の対潜哨戒機六機が艦隊上空に侵入して、対潜哨戒をする。

 そして対潜哨戒機はソノブイを投下して、更に次元爆雷も投下する。

 艦隊も対潜爆雷を投下する。

ズズウゥゥンッ!!

ズズウゥゥンッ!!

 次元層が激しく爆発をする。

「自前の対潜哨戒機か?」

「はい。惑星大阪府で活躍している旅客機を宇宙用に改造した対潜哨戒機です」

「対潜戦闘は海軍の海上護衛隊と共同で出来そうやな」

 俺はそう考える。

「次は対艦戦闘に入ります」

「分かった」

 俺は副官にそう答えた。





「観艦式を見たけど、熟練度は高いな」

 俺は家に帰って理亞と飲んでいた。

「まぁな。艦艇も集めまくったからな。その分カネは飛んだけどな」

「カネが飛ぶのはしゃあないわ。それと、そろそろハワイに攻め混みそうやな」

 新聞等では次期作戦はハワイやないかと騒いでるしな。

「十中八九そうやろうな。となると、元のフラグになるか?」

「多分そうなるな。警戒は流石に出来ひんけどな」

 俺はビールを飲む。

「なら作戦中は航海訓練と称して出撃しとこか?」

「それはええなッ!!」

 俺の言葉に理亞が頷いた。

「なら決まりやな」

「あぁ。悪いけど頼むわ。ランスにセシルを食われたくないからな」

「そんなん俺もキャシー達をランスに食われたくないからな」

「「フフフフフフフフ」」

 俺と理亞は互いに笑いあった。

 それから数日後、日本帝国はマイクロネシア星域でガメリカ艦隊を撃破した。これにより防衛艦隊を失ったハワイ星域は丸裸となり、東郷長官はハワイ星域攻略を決意して日本軍はハワイ星域に侵攻した。








 
 

 
後書き
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