インフィニット・ストラトス ―蒼炎の大鴉―
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一騎討ち、生徒会長
転校生の名目でシャルル・デュノアがあらためてシャルロット・デュノアとしてクラスに入る。
昨日織斑はデュノアと大浴場に入ったらしく、それを知った凰が突如1組に出現し龍砲で織斑を攻撃したが、ボーデヴィッヒに防がれる。
そしてあれほど織斑を嫌っていたボーデヴィッヒが織斑にキスして嫁宣言。じょ、冗談じゃ…
そして専用機持ちと、刀を持った篠ノ之に襲われる織斑。哀れな…
なんだかんだでその日は織斑の近辺を除いて平和に学校が終わり、放課後になる。
今日は第2アリーナが貸し切りになった。楯無さんとの一騎討ちのためだ。こう考えると生徒会の権限って凄いんだな。
デルタカイを纏い、ピットから出ると既に楯無さんはフィールドに出ていた。
「言葉など既に意味を成さない。見せてみろ、生徒会長の力…」
俺の言葉を皮切りに一騎討ちが始まる。
肩部のスラスターを作動、左に大きく移動。
一方で楯無さんは距離を詰めてくる。近接戦に持ち込むつもりだろう。
ランスに内蔵されたガトリングによる射撃。俺は全身のスラスターを細かく吹かし、躱しながらビームライフルで迎撃する。しかし当たらない。流石は生徒会長と言ったところか。
「よく躱すわね」
「機動性が取り柄なものでな」
楯無さんはイグニッション・ブーストで一気に距離を詰めてきた。ランスからは水の旋槍が形成され、俺を貫くために突き出される。
俺はロングバレルのビームライフルを展開、銃口からロングビームサーベルを発振し、これに切りかかる。
「うそ…」
水の槍はビームサーベルの熱量の前に蒸発、そのままの勢いでランス本体も熔断する。
この距離で格闘兵装のない敵など…
「ぐがぁぁ」
そう思った瞬間、爆風に包まれた。
これは…水を一瞬で蒸発させたのか
液体が気体になると、体積は千倍以上に膨れあがる。それを利用した攻撃だろう。うわさには聞いていたがこれほどとは…
ごっそりとシールドエネルギーを持っていかれた。残り4割弱…
全開でいくしかない…
ナイトロ、作動
NEWTYPE-INJECTION-TRACE-REFORMED-OLDTYPE
緑色だったバイザーが赤く染まり、肩を始めとした各関節部から蒼い炎が吹き出る。
「あんたが初めてだ。俺にナイトロを使わせるとはな」
スラスターを全開で吹かせる。その速度はマッハ6に達した。
ナイトロは搭乗者を強化人間にするとともに、機体のリミッターを外す効果もある。
見える…相手の全てが!!
マッハ6で飛び回りながら次々とビームライフルとレールガン、メガマシンキャノンを放ち、削っていく。
水のヴェールもタングステンさえ余裕で蒸発させるビームの前ではその威力をほんの僅かに下げることしかできない。
「速すぎる…捕捉できない!?」
デルタカイの機動はFCSのロックを無理矢理外すほどだ。
まだだ。油断はできない。相手は生徒会長だ。奥の手があってもおかしくない。
さらにプロトフィンファンネルを作動、ミステリアス・レイディの左右に展開し散弾状のビームでさらなる波状攻撃を浴びせる。
ナイトロ作動時は感覚がニュータイプ並になる。ファンネルは確実に削っていた。
「これで終わりだ」
ロングメガバスターを展開、とどめに高出力のビームを浴びせた。
ヴーー
試合終了を告げるブザーが鳴り響く。
「俺の勝ちだな」
「なかなかやるわね。本当にウチに欲しいわ」
「諦めろ。そういう約束だっただろう」
「そうね。それより、あなたの命令は決まってるの?」
「そうだな…。ならあんたの機体のデータが欲しい…はダメだろうからな…。また今度にするよ」
「そうなの?残念」
「まぁ、副会長にはならないけど、助けてほしい時は言ってくれ。出来る範囲で手を貸してやる」
干<尻を貸そう←じょ、冗談じゃ…
「うん、ありがと」
「それはそれとして、簪と仲直りする気にはなったか?」
「…………」
「沈黙は肯定と捉えていいのか?」
「仲直りする気はある。けど…」
「拒絶されるのが恐い…か」
「うん…」
「時間が解決するものでもあるまい。早く覚悟を決めるんだな」
「……………」
いつまでもこうしているわけにもいかないだろう。何かきっかけがあれば…。
「俺の方でも何か考えてやる。だからあんたは早急に覚悟を決めろ。それが一番だ」
俺はアリーナを後にした。
後書き
やっとナイトロ無双書けましたw
ナイトロの設定で強化人間になるってものがありますが、漫画の描写を見るにそれだけではないように見えたので独自解釈を加えました。
この作品での設定は
強化人間化
発動中の感覚系の鋭敏化
火力、推力が1.5倍に上昇
としています。
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