戦国†恋姫～黒衣の人間宿神～

「何か用か？」

ずっとこっちを見ているのか、そろそろ俺は限界が来たので覇気と殺気を目に込めようとすると第三者の声が聞こえた。

「ほらほら、こなちゃん。そうやってじろじろ見てちゃ失礼でしょ」

「だってよー」

「粉雪！心！」

「・・・・お屋形様。東の鬼の群れを追って来たのですが・・・・兎々ちゃんたちは？」

「別働隊の報告があったから、そっちの退治に行ったが・・・・・」

「もう済んらのら！」

「こちらも終わったようでありますな。すぐに終わったように見受けられますが・・・・」

「それは俺一人でやったからだ。数分で終わらせたから、あとの雑魚は牽制しながらのだったが」

「なんと！一真様お一人でやられたのですか？いくら何でもそれは無謀ではございま・・・・」

せんか、と言おうとした春日たち武田衆に殺気と覇気を浴びさせた。するといつの間にか得物を握り直す少女がいたけど。

「あんな雑魚たちは俺一人で十分だ。そちらは時間がかかっていると報告を受けているが？」

「確かに手間がかかりましたが、その情報はどこで？拙らしか知らない事ですが」

「今回の鬼は手間取ったが最後の鬼はあたいだったんだぜ！なあここ！」

「はいはい。そんなに拗ねないの、こなちゃんってば」

「そちらは随分と時間が掛かったようだが、他の鬼と違うようだな」

「移動はこちらが早かったけろ、鬼が素早くて力もあるのはおろろいたのら」

「強化された鬼に手間取ったが無事に殲滅した。して、心たちはどうだ？」

「東の掃討は終わりましたが、兎々ちゃんの言う通りこちらも強化された鬼でした。これで当面は大丈夫かと思われますが・・・・」

「しばらくは下山とも連絡を密に取り、警戒を厳にするしかあるまいな」

「やはり先ほどのお二人が、四天王の残るお二人だったのですね」

「ああ。そいや名乗ってなかったんだぜ。あたいは武田家先鋒大将、山県源四朗粉雪昌景！」

「粉雪か」

「呼び捨てすんなだし！」

「粉雪の言う通りでござるが、相手はお屋形様以上のお方だ。そう呼ばせた方がよかろう。何しろ一真様は神様だ」

「な、なら、特別にそう呼んで構わないぜ」

「そうか。よろしくな、粉雪」

「応だぜ！」

「では次は私ですね。小荷駄奉行、内藤心昌秀と申します。心とお呼びくださいな」

「天下の副将と呼ばれているんだっけ？」

「ふふっ。ただの雑用係ですよ。武田の台所も賄っておりますので、お腹が空いたらお声がけくださいね」

「ご飯は大切だが、俺も料理は大得意だ。今度俺の料理を作ってやるよ」

「そうですか。ではそのときは楽しみにしておきます」

「けど・・・・」

先程から粉雪がじろじろと見てくる。殺気と覇気を浴びせたのになぜ見てくるのだろうか。あとドウターは殲滅完了の様子で残りはゼットンのみだそうだ。こりゃ俺が行かないとダメか。ゲートは消滅済みだから黒鐵改にならなくてもいいけど、久々にドライグとペルセフォネ、あとサマエルが外に出たいと言っているようだがらな。

「拙と兎々のことはもう良いな？・・・・では、戻って報告の席を設けるとしよう」

「そちらは戻っていいが、俺には他にやる事がある。この意味、歌夜たちなら分かるよな？」

と俺はドライバーを見せたら、静かに頷いた。ドライバーを見せたあとに、俺は一気に加速して飛んで行った。春日が何か言おうとしてたが、まあいいだろう。俺はドライバーを腰に巻いてからメモリを出したが、ドライグたちを出したあとに魔神相剋者の能力で大きくしてから俺はメモリを鳴らした。

「さてと行くぞ！『God Emperor！』変身！」

飛んでる最中に俺は変身してから赤白龍神皇帝になり、ゼットンが待つ空に向かった。そこには監視していたMS隊とトレミーがいたけど。

「一真さん。ドウターは全て排除した、あとはゼットンのみだ！頼んだよ。我々は撤退する」

「頼まれた。それに俺にはドライグたちがいるからな」

と言いながら神皇帝専用武器である剣を出してあるメモリを出した。

『Blade！』

メモリを剣の持つ柄のところに挿してから、剣を握った。そして俺はゼットンの大きさに合せて巨大化した。そして吶喊していったが、やはり強化体のようだ。ドライグによる倍加の炎にペルセフォネによる火炎放射。サマエルの毒攻撃。サマエルの毒は最近分かった事だが、どうやらドウターにも効果があることが分かった。最強の龍殺しでもあるが、魔を滅する毒でもあるらしい。素早く動くゼットンに対して俺は神速に動きながらの攻撃。剣に『thunder』のメモリを差してから雷を呼んだ。そして周囲に雷の空間を創り、逃げ場をなくした。

「さてと、これで終わらせようか。ドライグとサマエル！こっちに戻ってくれ。メモリを使うために」

「分かった、相棒」

「うん！僕の力、存分に使って！」

と言い俺の中に戻って行き、メモリを二つ出した。

『Boost！』

『Strongest dragon slayer！』

剣の柄に挿してから無限に倍加するメモリと最強の龍殺しのメモリだ。もちろん相手は龍ではなくゼットンだが、このゼットンは属性が龍に近いらしい事。なので、倍加された最強の龍殺しの斬撃を縦にして振り下ろした。一度は避けるが、それも計算済みだ。斬撃は４つなので避けられても別の斬撃がゼットンを襲う。そして４つの斬撃が１つになったところで俺はこれで終わらせた。

『Strongest dragon slayer！MaximumDrive！』

そうしたら１つの斬撃が意思を持つかのように動き回ってゼットンを葬ったのであった。