ズオビエラ~黒い巨人~
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思い出
前書き
前回の続きです。
今回は少し重い内容かもしれません。
ヒーロー物等の漫画を読んでいてふと僕が疑問に思ったことに今回は着眼点を置いてみました。
正直書いていて辛かったです
貴方がもし勇也だったら…………
ですが次回からバリバリ冒険物が始まるので今回はその準備段階だと思ってください
それと私用で1週間ほど投稿ができなくなってしまいました。
申し訳ありません。
「お、おい!!地輪界を捨てるってどういうことだよ?!」
僕は声を荒げて言った。
すると
「すみません、言い方が少し不適切でした。貴方の痣……つまり呪を治す為には天輪界に行って頂かなくては行けないのですが………そのために貴方の地輪界での生活を捨てることになってもよろしいですか?」
その瞬間、僕は現実に引き戻された。
実を言うと僕は今の状況に混乱しつつも浮かれていた部分があった。別の空間から来ただの魔法がどうだの………
まさにファンタジーの世界に行けると思っていた、、が現実はそうではない
今までの生活のこととか色んな事の問題が発生する。いくら元は天輪界の人間だったにしろこちらに生まれてきた僕には家族がいる
「い、いや、でもさ、何で天輪界に行っただけで地輪界の生活を捨てなきゃいけなくなるわけ?た、例えばさ、ほら、あの~、日帰りでどうこうするとか…………」
僕は少し震える声で言った。
すると大炎道が
「そんな甘っちょろいもんじゃねぇんだよ。地輪界へ行くための門を開くのにどれだけの苦労がかかるか知らねぇで物事いってんじゃねぇぞ」
「な、何が、、あるってんだよ!」
「………ごめんなさいね、細かい部分についての説明はしていなかったわね。まず私達の世界にはさっき説明したように七王道があるのだけれどそれとは別に王都があるの。そこに任務受付という場所があるの、そこに申請して初めて地輪界に行くためのゲートが開けるわ」
と大水道が説明をしはじめた。
「でも、何でそれが地輪界の生活を捨てることになるわけ?」
僕は訪ねた。
「さっき言った地輪界に行くの方法はあくまでゲートを通る許可がおりるだけよ。実際にゲートが開くのはこっちの空間の時間で言えば1ヶ月といったところかしら………」
「な…………」
僕は絶句した。
「それに地輪界へ行くための手間や時間だけの問題じゃないわ、貴方の家族や回りの人たちの命の危険性があるのよ」
「そ、それってどういう………」
「実はね、ズオビレアが地輪界に出てきたのはこれが初めてなの、私が貴方の魔力を感じとって貴方を迎えに来たときに丁度ズオビレアが貴方を襲っていた………タイミングが良すぎると思わない?」
続けて大水道が言った。
「ここからは私の推測だけど………私が貴方の魔力を感知出来たのは多分余りにも強大な魔力を呪が抑えきれなくなっていたんだと思うわ、だから時々魔力を呪が抑え込もうとして拒絶反応がおこり痛みだすんだと思うの、呪は微々たるものだけど呪をかけた主に魔力を注いでもらっていない限り効力が衰えていくわ、だから効力がだんだん薄くなっていくにつれて溢れ出す魔力も増えていき私が感じとれるほどまで溢れ出したのね」
「話は変わるけれどズオビレアは言ってしまえば人間の形をした魔力の塊なの、そして自立はしているもののズオビレア達は自分の中で魔力は生成出来ないのよ、つまり他人から接種しなきゃいけないわ、事実私たちがズオビレア達と戦闘になった時も弟子達を狙わずまず魔力保有数の高い私達を真っ先に狙ってくるわ」
「つまり、何が言いたいかと言うと今後も貴方の膨大な魔力を狙ってズオビレアが地輪界に現れる可能性があるということよ。今回のように、ね。」
「う、、、嘘だろ…………じゃ、じゃあ俺はどうすれば?!」
「ようは、貴方が地輪界に居なければいいの。方法があるとすれば…………」
大水道が悲しそうに下を向いた。
「家族とその他のお前に関わった人物全ての人達の記憶を大波道の記憶操作の力を使って消す、そして宮下勇也という存在を完全に消してしまえば解決する」
と大炎道が言った。
「そ、そんな………ちょっとまてよ、、なぁ?ほら、、ほ、ほ、他に方法があるんだろ?………なぁ?」
「じゃあ、お前のせいでお前のこっちの父さんや母さんが死んでもいいってのかよ?!お前が寝ているときや今日みたいに学校に行ってるときにズオビレアが出てきてもおかしくないんだぞ?!それに見てみろ!このグラウンドの有り様を!ズオビレアがお前につられて出てきたらこの町がどうなるか、、お前にも想像できんだろ!!」
「ッーーーーーーーーーー」
僕は言葉につまった。
家族に自分の存在を忘れられる………そんな恐怖なんて味わいたくなかった
けど、けど………家族や僕の友達、町の優しくしてくれた人達、、、、そんな人達を僕のせいで死ぬかもしれない未来の方が辛かった。
「大波道さん………よ、よろしくお願いします!!」
僕は震え声で言った。
「本当に宜しいのですか?」
「…………はい」
「貴方の家族と過ごした記憶も貴方から消すことは出来ますがどうしますか?」
「消さないで、、下さい………。僕の大切な思い出ですから………」
「分かりました、では貴方の記憶から今まで会ったことのある方々の記憶を取りだしその方々の脳内に接続して記憶を消します………よろしいですね?」
「お願いします!!」
「分かりました………記憶操作!!」
大波道は僕の頭に手を置いてそう叫んだ。
さようなら、、、僕の大切な人達……………
後書き
次回に続く……
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