IS-本当の強さとは……
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十三話
前書き
最近地学が楽しすぎて大変です。今日も理科天文班で活動をしてきました。進級したら物理か地学をやりたいですね。
トンネルを抜けると海が広がっていた。
「海っ!見えたぁっ!」
クラスメートが歓声をあげている。だが俺がここで思ったことは海への期待でも興奮でもなかった。それは船に乗ったことが無いという事実に対する呆れだった。これだけ永く生きているのにも関わらず乗ったことがないとはなかなかないことだろう。思えば移動は空を飛んでいた。
「どうしたのお兄ちゃん」
「いや、何でもない」
考え事をしていたらラウラに話しかけられてしまった。
「おー。やっぱり海をみるとテンション上がるなぁ」
「う、うん? そうだねっ」
後ろには一夏少年と男装少女がいる。なかのよいことだ。俺は太陽光の反射で輝く海面を見ながら考え事をしていた。
※ ※ ※
「それでは、ここが三日間お世話になる花月荘だ。全員従業員の仕事を増やさないように注意しろ」
「「「宜しくお願いします」」」
「はい、こちらこそ。今年の一年生も元気があって宜しいですね」
今後の予定について考えていると女将が此方を見てきた。恐らく隣の一夏少年と俺を見ているのだろう。
「あら、こちらが噂の……?」
千冬に聞いている。恐らくISに乗れるということで一夏少年が有名なのだろう。俺も一応乗れることになっているのでそうなのだろう。
「────ですよ。挨拶をしろ馬鹿共」
「お、折村一夏です。宜しくお願いします」
「ホムラだ。迷惑をかけるだろうが宜しく頼む」
「あらあら、ご丁寧にどうも。清洲景子です」
随分と落ち着いた雰囲気だ。学生にはない落ち着きを持っている。
※ ※ ※
「頼むぜホムラ」
「こちらこそだ」
現在部屋にいる。勿論同室は一夏少年だ。
「海行こうぜ」
「折角の誘いだが断らせて貰う。先約がいてな、済まない」
「ん、いや大丈夫だ」
そう言うと一夏少年は出掛けていった。気の早いことだ。俺はゆっくりとラウラを待つことにした。
※ ※ ※
「お兄ちゃんはいるか?」
ラウラの声だ。
「今行く。泳ぎに行くのだろう?」
「あっお兄ちゃん!そうだよ、早く行こ?」
話かた変わりすぎだろう。
「そうだな」
準備の終わった俺はラウラと海へ向かうのだった。無論用意には釣り道具も入っている。泳ぎ疲れたら釣りをするつもりだ。
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