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ドリトル先生と伊予のカワウソ

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第二幕その十二

 その後でお風呂を入りました、加藤さんは帰ってしまいましたが動物達と一緒です。先生はそのお風呂の中に動物達と一緒に入っています。
 その中で、です。先生にジップが言ってきました。
「先生、明日論文を発表したら」
「うん、後はね」
「これといってだよね」
「何も予定はないよ」
 そうだというのです。
「特にね」
「それじゃあ観光だね」
「いい機会だよ」
 先生にとってもというのです。
「松山を観る為にもね」
「そして松山のこともだね」 
 ジップはお風呂の中から先生に言います。
「勉強するんだね」
「勉強と観光はね」
「一緒のものだね」
「勉強、学問もね」
 それもだというのです。
「楽しまないとね」
「学ぶことは楽しむことだね」
「うん、そうだよ」
 まさにその通りだというのです。
「だから松山もね」
「この街の観光もだね」
「楽しんでね。観光は楽しい学問だよ」
「そういうことだね」
「それじゃあ」
 こうお話してでした、先生は皆とお風呂を楽しんででした。そうしてお部屋に戻って浴衣姿でお酒を楽しむのでした。
 赤ら顔で、です。先生はお酒を飲みながらにこにことして皆に言うのでした。
「いやあ、日本酒は本当にいいねえ」
「先生飲むね、今日も」
「それも楽しそうに」
「日本はね、お酒を飲む場所も色々だよね」
「パブやバーだけじゃないよね」
「居酒屋とか一杯あるよね」
 動物達は今も先生を囲んでいます、そのうえで先生に応えるのでした。
「誰でもどのお店に入ってもいいし」
「先生もね」
「そう、僕もパブに入られるんだよ」
 イギリスにいる時と違って、です。
「そこで楽しめるんだよ」
「けれど一番のお気に入りはね」
「今は居酒屋だよね」
「そう、日本酒だよ」
 まさにこのお酒だというのです。今も飲んでいる。
「これが一番いいよ」
「先生本当に日本酒好きになったよね」
「日本に来てから」
「自分でもそう思うよ」
 やっぱり飲みながら答える先生でした。
「こうしてね」
「今も飲んでだね」
「そうしてだよね」
「楽しんでるしね」
「日本酒を」
「ウイスキーよりも飲みやすいね」
 先生にとって日本酒は、というのです。
「だから今も飲むよ」
「ただね、先生」
 ここで、です。ガブガブが先生にこう言ってきました。
「明日は論文の発表だから」
「お酒はだね」
「程々にね」
 このことを言うのでした。
「それはわかってるわよね」
「そうだね、朝は早く起きてね」
「お風呂に入ってすっきりしてから」
「それからだね」
「お仕事に行くのよ」
 ガブガブは先生にお母さんみたいに言います。
「そうしてね」
「そうだね、早く起きて」
「朝にお風呂に入って」
「それで身体を綺麗にしてからだね」
「朝御飯を食べて論文を発表しに行くのよ」
「わかったよ」
 お仕事のお話もしてでした、先生は今はお酒を楽しむのでした。先生の松山での出会いはまだこれからです。 
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