| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

SAO<風を操る剣士>

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第二章 第二層攻略
  第10話 ケーキ

 
前書き
次回から結構オリジナルが多くなります。

※現在1話から順々に話の書き方を修正中です。
修正といっても話の内容を変えるわけではないのでそのまま読み進めても大丈夫です。
前書きに『■』←このマークがあれば修正完了で、『□』←このマークがある場合修正中、なければ修正前ということでよろしくお願いします。 

 



「やっと終わりました~」
「お疲れ様、シリカ」
 俺とシリカは今、《ウルバス》の街に来ていた。
 そして、俺達は2層に入ってから4日目に入っている。

 なぜかと言うと俺にシリカ、それにキリトは《体術》のスキルを使えるようにする為に、クエストを受けていたからだ。しかも、物凄く硬い岩を素手で割らないといけなく、さらにそのクエストが終わるまで、落ちないインクでアルゴのようなペイントがされてしまうのだ。

 そのインクのせいで、クエストの場所から出られなかった為、シリカは街を入ってから
「それにしても(にぎ)やかですね~」
 と、楽しそうに周りをキョロキョロしながら言ってきた。

「そうだな、でも昨日も一昨日(おととい)もこんな感じだったぞ」
「そうなんですか?」
「ああ、シリカがクエスト中だった時のご飯はココから買っていったからな」
「あの時は助かりました。…でも、すごいですよね」
「ん? 何が?」
 そこでシリカが、街を見るのをやめて俺の方を見てきた。

「だってシュウさん、あのクエストを2日目のお昼に終わらしたじゃないですか! キリトさんだって今日の朝までかかったのに、あたしなんて今の今までやったんですよ!」
「いや…それは…」
 そう、俺はそのクエストをキリトより速く終わらしたのだ。
(あいつに勝てるものがあまり無いから、勝った事は結構嬉(けっこううれ)しい)

 速く終わった理由は、岩を割るときに《値移行》とは違う《システム外スキル》を練習しながら、岩を殴っていたからである。
 その為、思いのほか速く終わり、『終わったんでしたら、レベルなどを上げに行ってきてください。あたしはこのクエストをやってますから』と、シリカに言われレベルを上げて、数日後にシリカに『終わりました!!』とメッセージを貰い合流した。(ちなみにレベルは16になった。)

 …どうやらシリカは、ペイントされた顔をあまり見られたくなかったらしい。

 ちなみに今は、午後七時の鐘がなってすぐである。シリカがクエストを終了してから1時間もたってはいないが……

「まぁ…その…《システム外スキル》を少しな…」
「え!? 《システム外スキル》って、前に聞いた《ソードスキルのブースト》とかですよね?」
「ああ、その《ブースト》とは違う奴。…今度、俺が練習して上手くなってからおしえてあげるよ。今、あのクエストでずっと練習してたけど成功率はやっと3,4割くらいだからさ」
「本当ですか!? 約束ですよ?」

「ああ約束する、でも今はその話はいいからメシにしようぜ。シリカ、頑張ってクエストやってたから、とびきり上手いケーキのある店でご飯にしよう」
「ケーキが売ってるんですか?」
「そうなんだ、ただ物凄く高いから食べる人はそうそういないけどね…」
「そんなに高いんですか? なら、ぜひ食べてみたいですけど……じゃあ、さすがにそこは、こういう時にいつも奢ってくれる、シュウさんでも割り勘ですかね?」
「う~ん」
 …正直あれを食べるとなると、物凄くお金がかかるのだが...

「いや…俺が(おご)りで良いよ。シリカより速く終わって、モンスター倒してお金稼いでたから。それとクエストを頑張ったシリカにプレゼントという事で………ただ少し分けてください、お願いします……」
 ……最後の方はかっこ悪く言ってしまったが、仕方が無い。

「あはは、どうもありがとうございます。ならお言葉に甘えさせてもらいますね。…後ならいつものお礼に、ケーキ以外の料金はあたしに払わせてください」
「それはさすがに……」
「ほら! 行きましょうシュウさん。もうあたし、お腹が()いて仕方が無いです!」
「え!? ちょっ!? シリカ!!」
 シリカは急に俺の手を握り、俺を引っ張って行く。俺はシリカの行動に動揺して、次に何を言おうとしていたのか忘れてしまった…

 そうして俺達は店に向かい歩き、10分位して店に着いた。
 そして店のドアを開けると…
「あれ? キリトさんにアスナさん?」
 俺より速くシリカが、早くにお店にいた人物達に話しかけた。

「あれ? シュウにシリカ、どうしてこの店に?」
 キリトが振り返って聞いてきた。

「どうしたって、この店に来たなら一つしかないだろ……一緒にいいか?」
「ああ、なるほどね。……俺は良いぞ」
 俺は了解を得るために、次はアスナのほうを向いた。そしたらアスナも分かったのか

「私も別に良いわよ。……それにしても、あなた達仲が良いわね」
「「へ? …あ!」」
 俺とシリカはアスナに言われて、まだ手を握ったままだという事に気が付いた。

「「そ、そりゃあ兄妹だからな(ですからね)」」
 俺達は何に対してだか分からないけど、見事なシンクロをも見せながら言った。
 ……行った後で気が付いたが、ますますアスナの誤解を解けなくなってしまった。



=========================



「じゃあ俺達、先に行くよ」
「ああ、また明日な」
 キリトの言葉に返事をして、キリトが店から出るのを見届けた。どうやらこれから武器を鍛えに行くらしい…

 キリトたちとは10分くらいしか一緒にいられなかったが、だけどキリトたちは一時的に組んでいるだけだとわかった事と、《体術》が剣のソードスキルを使った後すぐに、使える事も分かった。…ちなみに明日は、アルゴとキリトと会う約束がある。

「は~…それにしてもこのケーキ美味しいですね」
 ケーキを食べながら、シリカは幸せそうな顔で言った。
「そうだな~…でもそれにしてもこれを食べて、すぐに鍛冶屋ってのもな~」
「まぁ勿体無(もったいな)いとは思いますけどね」
「でも、俺達はいいか別に」
「はい、いいですよ」

『勿体無い』とは、ケーキを食べたて出た幸運アイコンのことだ。

「はぁ~それにしても、アスナの誤解がますますときにくくなったな~」
「ごめんなさい、あたしのせいですよね…」
 俺はシリカが落ち込んだ顔をしたので、シリカの近くに行き
「シリカのせいじゃないよっと」
(いた)!」
 シリカのオデコにデコピンをした。その後に俺はシリカの頭に手を置き言った。

「へっ?」
「そんな事気にしなくて良いよ。俺も悪いんだし」
「でも……」
「なら、明日はシリカは頑張ってレベルを上げること。それでいいよ」
「……それでいいんですか?」
 シリカが上目遣いで聞いてきたので、俺は少し(可愛いな)と思った事を誤魔化すように、席からたちシリカに言った。

「あ、ああそれ以外に出来ないし…誤解は解ける時に解くさ。……さぁ、今日はシリカは疲れただろうから、明日に備えてもう帰って寝ようぜ」
「わかりました……ありがとうございます、シュウさん」
 その時のシリカの笑顔は、やはりというか…その…とても可愛いものだった


 ……その後、幸運アイコンのおかげか宿に行ったらくじ引きをやっており、俺とシリカは二人とも一等のレアアイテムで《筋力値》と《敏捷力》を10ずつ上げるドリンクと、高級ポーションを5個ずつ貰った。






 
 

 
後書き
最近忙しいので、更新のスピードが遅くなるかもです。
感想などお待ちしてます。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧