俺と魔女っ子との恋愛? 物語だったりする話
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1 ちょっとしたプロローグらしきもの
みなさん、一般工業高校生にコタツを挟んで魔法使いの衣装に身を包んだ小柄な少女がおります。
この現状をどうするべきか? 俺にも分からないよ。
目の前に魔法使いの衣装を身に包んだ可愛い子がいるんですよ?
それをどうしろと?
「あの……どうかされました? い、いやっぱり迷惑でした…?」
おずおずと言う少女の言葉を即否定する。
「違う! 断じて違う! 可愛い子が目の前にいるから俺はどういう行動を取ればいいか分からないんだ!」
「い、いやっぱり迷惑でした?」
「だから違うって!」
なぜこうなる!? やはり工業高校の劣等生である俺には分かりません!
「ま、まぁ一旦落ち着こう。まずはこうだろ? ペンドラゴンさんが変な術式を発動させてしまったら俺の家の俺の布団の中に来てしまった。しかもここはペンドラゴンさんがいた世界とは全く違う異世界だと。そしてその異世界に戻るまでの間、ギブ&テイクでいこう。これでいい?」
「はい。早くあちらの世界に戻りたいのですが……この世界での魔法の展開は困難を極めておりまして……なので、あちらの世界に戻るまでの間ホームステイ。という形で居座らせて頂きたいのです」
分かりやすい説明ありがとうございます。
「一応、俺。高校生よ? 勉強もしなきゃならないし部活もしなきゃならないし……ほとんどこの部屋にはいないぞ?」
「そのへんは大丈夫です。貴方様と同じ高校に通う手続きをしているので」
「あ、そ……!? ちょっ、待って! 考え直して! 俺の高校、工業高校だよ!? 女子率低いよ!?それでもいいの!?」
「はい」
笑顔で返されたら俺はどう返事すればいいんですか!
「……そのへんは分かりました。それと、俺は仕送り生活なので今月はかなり厳しい経済情勢です。なので今月は冷蔵庫にあるものとレトルトorカップメンorコンビニ弁当です。そのへんは許して下さい」
「はい。居候の身なのでそのような文句は言いません」
「ううっ! なんて良い子なんですか! 流石は異世界の可愛い子!」
俺は涙を流して歓喜した。
だってそうじゃない!? 普通なら嫌悪の眼差しを向けた後に文句を言うのが普通だけどそれを普通に承諾してくれたんだよ!?
俺はそんな事を思いながら何故かコタツに頭をぶつけ続ける俺を心配そうに見ているペンドラゴンさんがまた可愛かった。
///
山田次郎。16歳。
とある工業高校の機械科に所属。
その機械科に止まらず工業高校切って劣等生。
そんなバカな俺が高校に入れたのは学校側から出してもらった推薦だった。
頭の悪い俺は 授業態度と提出物に関しては誰よりも良かった事と前期、後期共に委員会に入っていた事を評価され推薦状を頂きなんとか高校入試を乗り切った。
それから俺の住まいは築40年の木造アパートの2階の6畳一間だ。あ、それと寝る時は年がら年中出しぱなし(予定)のコタツだからね。
そんな一般高校生が異世界の魔女っ子に恋? した恋愛物語かも知れない。
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