ソードアートオンライン〜黒き疾風〜
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始まり
前書き
とりあえず始まりの町
モンスターの攻撃が俺の体を掠めていき視界の左上に表示されているHPバーが少し減少し残り8割程になる。
俺の命の残量は現在残り8割だ。あと8割、これがゼロになった時俺はゲームの中だけでなく現実世界でも死を迎える。
モンスターが攻撃モーションにはいったのを見て俺は横に回避する。躱した直後カタナソードスキル<東雲>でモンスターをポリゴン片に変えた。
「終わりにするか…」
そう呟き今日の攻略を終わりにした。帰り道俺はふと2年前のあの日のことを思い出していた。全てが始まり終わったあの日のことを。
俺はソードアートオンライン正式サービス開始と同時にフルダイブしてずっと始まりの町周辺でレベル上げをしていた。
そのとき見覚えのある人影を見つけた。
「おーい、キリトー」
「サトシ、やっぱりお前も来てたか」
「当たり前だ。で、そっちの赤い人知り合いか?」
「ああ、こいつはクライン。さっきまでゲームのレクチャーしてたんだよ」
「サトシだ。βテスターのときにキリトとコンビ組んでたんだ。よろしくな」
「クラインだ。よろしくな。んじゃ俺はそろそろ落ちるわ」
「おう、またな」
そしてクラインはログアウト…しなかった。いや出来なかった。
「どうした?」
「ログアウトボタンがどこにもねえんだよ」
そんなバカな…って
「確かにないな」
そのとき俺たちは青い光、転移光に包まれて始まりの町の広場に強制転移した。
広場で少し待っていると赤いローブのでかいアバターが出てきた。
ようやく現状の説明か。
「プレイヤーの諸君、私の世界にようこそ」
私の世界?まぁ運営サイドの人間からすればそうか。
「私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ」
茅場晶彦だと?いやそれより唯一の人間とはどういうことだ?
「プレイヤー諸君は、すでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気づいていると思うしかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなくソードアートオンライン本来の仕様である。また外部の人間の手による、ナーヴギアの停止、あるいは解除もありえない。もしそれが試みられた場合ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる。より具体的には10分間の外部電力切断、2時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除または分解または破壊の試み、以上のいずれかの条件によって脳破壊シークエンスが実行される。この条件は当局およびマスコミを通して告知されている。ちなみに現時点で、プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴィギアの強制除装を試みあ例が少なからずあり、その結果……残念ながら、すでに二百十三名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している。諸君は今後この城の頂きを極めるまでログアウトすることは出来ない諸君が、向こう側に置いてきた肉体の心配をする必要はない。現在、あらゆるテレビ、ラジオ、ネットメディアはこの状況を、多数の死者が出ていることも含め、繰り返し報道している。諸君のナーヴィギアが強引に除装される危険はすでに低くなっていると言ってよかろう。今後、諸君の現実の体は、ナーヴィギアを装着したまま二時間の回線切断猶予時間のうちに病院その他の施設へと搬送され、厳重な介護態勢のもとに置かれるはずだ。諸君には、安心して……ゲーム攻略に励んでほしい。しかし、充分に留意してもらいたい。諸君にとって、<<ソードアート・オンライン>>は、すでにただのゲームではない。もう一つの現実と言うべき存在だ。……今後、ゲームにおいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは永久に消滅し、同時に…諸君らの脳は、ナーヴィギアによって破壊される。諸君らがこのゲームから解放される条件は、だった一つ。先に述べたとおり、アインクラッド最上部、第百層まで辿り着き、そこに待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすればよい。その瞬間、生き残ったプレイヤー全員が安全にログアウトされることを保証しよう。それでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれ給え」
アイテム欄を見ると所持品リストの一番上に手鏡とあった。なんで手鏡?ふと顔を上げると全員の顔が変わっていた。慌てて手鏡で自分の顔を見るとそこには現実の俺の顔があった。
「って、お前らキリトとクラインか!?」
「「そういうお前はサトシか?」」
2人の顔が驚愕に染まっていた。
「お前おんなだったのか!?」
キリトよ、殴られたいのか?
「俺は男だ!」
「「はぁ!?」」
なんか悲しくなって来た。
「まぁいいや。俺はもう行くけどお前らどうする?」
キリトは行くらしいがクラインは
「俺はダチを置いてはいけねぇ」
「そうか、何かあったらメッセージ飛ばせ。じゃあな」
そして俺とキリトは次の村に向かった。
後書き
次は74層です
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